劇場公開日 2020年10月2日

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ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へのレビュー・感想・評価

全21件中、1~20件目を表示

4.5「人新生の資本論」を目指して実践して来た人がいた!

2021年8月31日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ムヒカ氏の考えは、分散管理の社会主義。中国やロシアのような、中央集権の社会主義ではない。これは、斉藤幸平の「人新生の資本論」のメインの主張そのもの。こういう政治家が世界中に増えれば世界も変わると思うが、ムヒカ本人も難しいことを認めている。

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あっちゃんのパパと

5.0見てよかった。知れてよかった。

2021年8月25日
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一言「だからか!」。

報道等で「自分の報酬8割を注ぎ込んで、国民の家を作る」質素な大統領。
なんか小柄で人のいいおじいちゃんだなあ、と思ってました。

ドキュメンタリーなので、「!」と思った点を。

●このドキュメンタリーを作ったのが、日本だったこと。
前半はウルグアイでのムヒカ。後半は、来日したムヒカを追う内容。

●ムヒカは70年代軍事政権と戦う、左派の革命家だったこと。
政治犯として妻と12年間投獄。
ムヒカはいいます「絶望の中で頭で考え、いろんなことを思いめぐらせていた」。
そして、あの経験がなかったら、今の自分はいないと。

●ウルグアイに移民してきた日本人に、菊の栽培を学んだこと。
なので日本のことに関心がある。

●来日して、車中から銀座を見て。
「なぜ広告は西洋人ばかりなの?。日本人も綺麗なのに」。

●日本で一番会いたかったのは、若者。
これからの世界を担う世代だからでしょう。
彼らに向けたメッセージには、ムヒカの愛が溢れてました。

終盤はその言葉の一つ一つに、うなづき涙ほろり。
いろんな経験が彼の言葉を産んだんだな。

高校の課外授業でもぜひ見てほしい。
そんな最高のドキュメンタリーでした。

⭐️今日のマーカーワード⭐️
「人生を一人で歩むんじゃないぞ」

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ゆき@おうちの中の人

4.0尽きぬ欲が貧しさ

2021年8月9日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ウルグアイの元大統領ムヒカ、彼を取材し略歴を紹介したあと、日本に招待する。
次から次と欲しがるのが貧乏で、人間が生きるというのはそんなことではないだろう、と問いかける。
日本に敬意を払いながら、今後に懸念を表し、納得。

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いやよセブン

3.5世界でいちばん

2020年12月26日
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鑑賞方法:映画館

世界でいちばん貧しい大統領は
世界でいちばんと言ってよいほど
壮絶な人生を送った大統領だった。
人生を通して獲得し、あふれ出す言葉は
多くの人々に感動をもたらし
自らの生き方を考えるきっかけをもたらしたであろう。
日本は、経済大国の方ばかり向かず
貧しくても豊かな生き方を大切にしている国々からも
学んでいく必要があると感じました。

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アツコ

3.5ムヒカさんってどんな人?優しくも厳しい人・・・だと思います。

2020年11月29日
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鑑賞方法:映画館

恥ずかしながらムヒカさんのことをこの映画で初めて知りました。
厳密には、別の映画がちょっと前に公開していたため、『最も貧しい大統領』というフレーズでは知っていました。(そちらの映画は未視聴ですが)

しかし、大統領当選前に、壮絶な人生を送っていたとは存じませんでした。
※ネタばれ回避のため詳細は割愛

また、壮絶な人生を送ったことも影響してか、弱者に対しての優しさは人一倍です。
その一方で、弱者をないがしろにしたり、自由や他人の幸福を否定する存在には、真っ向からNOを突き付ける。そんな厳しさも持った方です。

ちなみに、私が印象に残ったムヒカ語録は、
”大統領は多数派に選ばれるのだから多数の人と同じ生活をしなければならない。”
です。
料亭ばかり出入りするどこぞの総理大臣にも見習っていただきたいものです(笑)

ここでどれだけ感想を述べても、本映画の良さやムヒカさんの素敵さは伝わらないでしょう。
是非、劇場または後々の配信等でご覧ください!!

追伸
点数を3.5としたのは、監督の『自分語り』に若干違和感を抱いたから。
ただ、舞台挨拶ではそこ部分の賛否も認識していたようなので、3.5としました。
舞台挨拶聞かなかったら、3かもしれません・・・
自分語りがもう少し少なければ4ですね。。。💦

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Cookie

4.0日本の若者の心に響くもの

2020年11月24日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

幸せ

監督は、テレビ局に勤める若手ディレクター。テレビ番組で触れたウルグアイの「世界で一番貧しい大統領」に心惹かれて取材を重ね、この映画を制作したとのこと。映画では、ムヒカ元大統領と触れ合い、その人生や考え方、人間性などに近づいていく田部井ディレクターと同じ目線で、観客が理解できるような、とてもわかりやすく感情移入しやすい作りになっている。
圧巻だったのは、映画終盤の東京外語大でのムヒカ氏の講演。彼の厳しい人生が注ぎ込まれたような、重たいが優しさもある一言一言が、日本の若者たちの心にストンと届いていくのが、映画の観客にもよくわかる映像だった。
現代の混迷の世界、若者が幸せや未来への希望を抱きづらい今の日本において、ムヒカ氏の言葉の一つ一つが、胸に響いてくるように思えた。

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Rosa

3.0生きている奇跡に意味を盛り込む

2020年11月12日
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鑑賞方法:映画館

点数はあくまでも映画作品としてのものなので、ご容赦の程を。
素晴らしかった!一人の青年が仕事で送られたウルグアイでなんとも円やかなお爺ちゃんに会った事から始まる、魂の転機。「足りるを知る」お爺ちゃんがココまで歩んできた道程を探りつつ、今までとこれからの世界、何よりも己れの暮らす国、そして幸せに生きるという自分自身を考えさせられる貴重な時間でした。
彼の魂に刺さった様に、我々の魂にも深く何かを残してくれる、そんな言葉の数々でございました。

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lynx09b

4.5日本人が忘れている大切な事を思い出させてくれる

2020年11月9日
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鑑賞方法:映画館

知的

難しい

幸せ

2012年のRio+20での演説が絵本になったり、大統領になってからも報酬の8割を寄付したり、質素な暮らしぶりから「世界で一番貧しい大統領」と呼ばれたホセ・ムヒカ元ウルグアイ大統領のドキュメンタリー作品。
幸せとは何か、人生とは何か、彼の言葉を聴き、改めて考えさせられるものが有る。
今の日本人が忘れている事、かつての伝統ある日本文化についても考えさせられた。
地球の裏側から本当に良く日本の事も勉強され、自身のいろんな戦いの中での経験が言葉の重みに繋がっているのだろう。
若い人から年配の方まで、多くの日本人に観て、何かを感じてもらいたい作品だと思う。

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りあの

5.0ムヒカに5つ星

2020年11月9日
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一番最初のムヒカの言葉から そして、子供たちに囲まれるムヒカ 愛犬を見るムヒカ 日本の事を聞かれたときの遠い深い眼差し 時々いれてくるシニカルなジョーク
ある時は花や 子供に囲まれれば子供好きの園長先生 その実態は‥‥‥‥
初めて政治家でいとおしく思える人
だが 一度 講演したらそのパッションがあふれでてくる
ムヒカ‥政治家としての成果は?だったかも知れないが 蒔いた種はこの国でまた日本で世界でどうなっていくのだろう
少なくともこの監督はTVレポーターから監督になって‥‥ 歩く世か‥‥‥

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U-TA

3.5人を愛する以上に人生を愛しなさい

2020年11月3日
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鑑賞方法:映画館

笑える

知的

幸せ

かなり前から見たかったホセ・ムヒカ前大統領のドキュメンタリー映画。映画になると知ったため、あえて原作である絵本やエピソードは見ていません。

ムヒカが日本に向けて言葉を発しているため、これから日本での生き方や見方が変わりそう。
後半になる連れて染みるいいドキュメンタリー映画でした。

ウルグアイ前大統領であるホセ・ムヒカに興味を持った仕事におわれるとあるディレクターが、ウルグアイまで足を運び取材をすることから始まる話。

ドキュメンタリーをレビューするのは難しんだよなぁ...頑張ります。笑

前半は正直言って、面白くなかった。
「何故日本について知っているのか」としつこい。ホントに日本人は日本大好きだな〜。ディレクターが彼から得たことを今見ている人に共有してやるぜ、みたいな感じでどうも気に入らなかった。

ただ、後半に差し掛かっていくとホセ・ムヒカについて段々知ることができ、彼の言葉の重みが増してくる。来日した際は、笑いながらも考えさせられた。

お金でものを買っているんじゃない。
"時間"でものを買っているんだ。
最もこの言葉が印象的。
お金を稼ぐよりも愛を満たした方がよっぽど幸せ

日本はフランスやイギリスなど西洋文化の植民地になっているのかもしれないな。日本人を使えばいいのには大正論です!笑 無性に京都に行きたくなりました

便利になっていく世の中は果たして幸せなのだろうか。不便なことは不幸なのだろうか。
現代の発展は正しい発展の仕方なのだろうか。

彼はこれまでもこれからもずっと問い続ける。

絵本の内容やスピーチの内容を丸々切り取っただけの部分もあり、別に映画館じゃなくてもいいんじゃないかな...と思った。
けど、この映画は彼の言葉は、一生心に残り続けるだろうな。

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サプライズ

4.5尊敬するぺぺ、世界でいちばん豊かな心の人

2020年11月2日
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冒頭からぐっときて、考えさせられ涙が止まらなかったです。ぺぺは世界中に種を撒いてくれていて、それを育てていかなくとは、自分自身の出来ることからやっていこうと思いました。
ぺぺが終盤、子供が欲しかったけど遅すぎた!と。遅すぎたけど、未来の国を支えてくれる子供たちのために自分の給料の8割寄付していたり、学校を作ったり、なんて豊かな心の持ち主なのだろう。
宝物として、ゲバラの日記もきれいな字筆でドキッとしました。
日本人として、日本の良さをもっと勉強し、誇りに思い歩もう。
幸せになるために生まれてきたのだから。
やあ、日本人!
また、この映画の続きが観たいです。
田部井さんはじめ、制作に関わった方々に感謝します。
ありがとうございました。

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Japanese Gypsy

4.0本物

2020年11月1日
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鑑賞方法:映画館

知的

幸せ

思想や理念もない、学問や芸術への敬意もない、子供達の未来より自分達の私利私欲にしか興味のない、自民党、維新、公明党の議員達を見ていると、国民の財産を食い潰しているシロアリみたいと思ってしまいます。資産は沢山お持ちのようですが、貧しい人達ですよね。

ムヒカは、貧しい人達に住居を与えるプロジェクトの為に、自分の給与を寄付していました。偉そうな事を言って逃げまわっている日本の議員達には出来ますか?広島や長崎で被爆者と向き合い核のない未来を願っている日本の総理はどこにいるのですか?

ムヒカの姿勢は、政治の本質です。

日本人は、本物のリーダーを選ばなくてはいけません。本物のリーダーをこれからの子供達に見せなくてはいけません。そんなことを作品から問われた気がします。

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ミカ

4.0世界でいちばん人のために生きる大統領

2020年10月30日
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奇しくも、私がこの作品を鑑賞した日、
「ウルグアイのムヒカ上院議員が政界引退」との
ニュースが入ってきた。

政治家って本来は何をするべき人なのか、
ムヒカをみていると、本来あるべき政治家像がみえてくる。
また、かつてウルグアイに移住した日本人が、ムヒカの日本へのイメージの礎を担っていたんだということがわかった。
ムヒカの演説の言葉ひとつ一つが心にしみた。

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TOMO

5.0ムヒカ大統領と映画

2020年10月24日
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鑑賞方法:映画館

世界で一番貧しい大統領として国民の支持を得、「世界中に人の一生とは」を問いかけたムヒカ大統領のドキュメンタリー映画。
田部井監督の熱意が伝わってくる。
若者に強烈な人生観を発信した感動の映画だった…南米を旅する三人の若者、YouTuber.チャンチートスの支援、行動も忘れてはならない。

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Mitsuaki Kinboshi

3.0良い作品です

2020年10月20日
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鑑賞方法:映画館

ムヒカさんの人生は別の作品を観て知ってました
とても魅力ある方が日本に向けて、日本人に向けて何を伝えようと
するのか?楽しみにしていました。

ビンビン伝わってきます。
作品どうこうは横に置いておき、ムヒカさんのそのバックボーン、
背景、歴史が作り出す人間力から発せられる言葉、身に纏っているオーラとでも
言いましょうか・・・圧倒されます。
そしてストレートに心に刺さります。
少しでも多くの方にみていただきたい、この言葉を聞いて欲しい。
そして、考える、気づく、気に掛ける・・・そんなきっかけになって欲しいと
思います。

とても良い「映像」です。

そう、映像です。
映画としてドキュメントとしては・・・そうかなぁ?って感じです。
焦点を何に合わせているのか?
取材側の映像必要か?出過ぎじゃない?
もっとムヒカさんご自身、ムヒカさんの言葉を受けた日本人の
捉え方・・・などなど浮き彫りにできることは数多くあったはず。
それが、取材者の感動をあなたにも!みたいな出来で、ちょっとなぁ・・・って感じです。

ですから、映画よりはTVで放映して多くの日本の方に、いや世界の方に
ムヒカさんの言葉を聞いて欲しいです。

・・・・そう、映画である必要はない作品だったなぁ・・・。

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バリカタ

5.0頭の中と言動が一致している稀有な政治家。

2020年10月15日
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鑑賞方法:映画館

映画冒頭から、上映中、ずっと温かい気持ちでいっぱいでした。
彼の言葉、表情、行動…ひとつひとつが、私に力をくれました。

私の政治家のイメージは、日本のそれをベースにしています。
だから、私の予想をいい方にことごとく裏切ってくれるムスカを私は大好きになりました。

己の信念に基づいて行動した結果の12年間の投獄生活。
ムスカの尊厳を傷つけるような拷問もあったと思います。
それでも、彼は理想を捨てず、歩み続け、今では世界中で敬愛される「世界でいちばん貧しい大統領」になりました。
きっと今も、彼は未来に向けて色々な種をまき続けていることでしょう。

バックパックで一人旅をする私は、治安の悪さで南米には二の足を踏んでいました。
けれど、この映画を観てすっかりウルグアイに行ってみたくなりました。
今からスペイン語の勉強をします。
ムスカは元大統領であり、最高の観光大使でもありますね。

監督の田部井さん、テレビマンとして多忙な中この映画を創って下さり、感謝です。
息子さんにつけた「歩世(ほせ)」、いい名前ですね。
これからも、見る人の心を動かすような作品を生み出していって下さい。

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のりたま

4.0元大統領は質問に答えているだけなのだが

2020年10月12日
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鑑賞方法:映画館

自分を知ること
足ること
至らぬこと
それにに耐えられるのかを考えている。難しい。

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mikyo

3.0ムヒカの迫力

2020年10月11日
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鑑賞方法:映画館

日本とムヒカとの接点を強調している作品なので、我々日本人にとってはムヒカを知るきっかけとして最適な作品だと感じました。彼の魅力や信念はこの映像で十分伝わります。
現代の日本に対してのムヒカの意見は貴重で多くの日本人にとって現状を考え直すきっかけになると思います。そしてそれがこの映画の目的であれば目的は達成していると感じました。

残念なのは音の使い方で、映画館での環境をあまり想定していない印象でした。場面の間などにもっと音を意識した映像を使ってフックを作ってほしかった。またエンディングの曲も通俗的で酷かった。空気が一気に通俗テレビドラマ的になってしまうので勘弁して欲しい。(隣国アルゼンチン音楽と繋がりのある山本精一さんとかであれば最高です)

監督はピュアでムヒカが大好きないい人といった印象ですが、クリエイターとしてのパッションはあまり感じなかった。
ムヒカを知るきっかけとしては良いですが、わざわざ映画館で観る必要はないです。

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nakao

3.5幸せの花が咲くのはいつか?

2020年10月6日
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作中でムヒカが最初に登場したのが自身が始めた貧しい人たちへの住居支援プロジェクト。
現場へ赴き車から降りるや否や、たくさんの子供たちが駆けつけ彼を取り囲む。
その様子はまさにお爺ちゃんと孫たち。
ムヒカ・ルシア夫妻の間には子供はいなかったが、いるのだ。
自分たちが人類を愛しているからと語っていたようにまさにそれを表していた。

タイトルにもあり作中多々発せられる"貧しい”だが、どちらかというと"豊かさ“について考えさせられた。
どちらにしても大事なのは心であり、魂なのだ。
自分がお金持ちになっても他の人たちは幸せにはならない。
自分が何か好きなことや楽しいことをやると、それがいつの間にか誰かに影響を与え、みんなで幸せになれるのだ。

ムヒカが言っていたように全員が彼の考えに賛同する必要はない。
ただ、この作品を見てそれぞれが自分を見つめ直し考えるところから、ムヒカが撒いた種が芽を出し始めるのだろう。

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プールサイド

3.5言葉のひとつひとつに感動を覚える

2020年10月6日
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鑑賞方法:映画館

 政治家が自分の言葉で世界観や政治理念を語るのは、実は当り前のことなのだが、久しくそういう政治家を見ていないせいか、ムヒカの言葉のひとつひとつに感動してしまった。「なぜ君は総理大臣になれないのか」を観て感動したのも同じ理屈だと思う。
 ヒロシマを視察したあとにムヒカは、倫理や道徳に縛られなければ科学は恐ろしい兵器を作ってしまうという意味の感想を述べたが、奇しくも本作品の公開に合わせたかのように、スカ内閣が日本学術会議の会員を任命しなかったことが報じられている。日本学術会議は科学者が結果的に侵略戦争に加担したことの反省を踏まえて設立されたご意見番の組織である。そのために予算をつけているのだ。
 日本国憲法第6条に「天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する」とある。日本学術会議の会員を内閣総理大臣が任命しないことが「法律に基づいた適切な処理」(byスカ総理)であるなら、天皇が内閣総理大臣を任命しないことも可能だ。しかしこの質問をぶつける記者はいないし、スカ総理も説明しない。スカは世界観も政治理念もないから話をすること自体ができない。だから「学問の自由とは全く関係ない。それはどう考えてもそうではないか」などという発言になる。どう考えてもそうだなどというフレーズは何も考えていない人が使うフレーズだ。こんな言葉を全国民に対する説明責任を負っている総理大臣が使うのだ。
 テレビのワイドショーでは、国から予算をもらっているくせに、政府のやることに異を唱えるのはおかしいなどという評論家の意見が垂れ流される。国家主義そのものだ。マスコミの姿勢がこんなふうなら、国民に真実が届くことはない。かつての総理大臣田中角栄は自分に反対の意見を言った人にお礼として金を渡していたという。日本学術会議に予算をつけるのと同じである。しかしいまの政治家にそんな度量はない。僻み根性丸出しの拝金主義者たちばかりだ。日本はもうお終いである。お終いdeath!

 ムヒカは他国民や他国の文化に対して一様に敬意を払う。それは世界を俯瞰して政治を行なう立場であり、戦争を回避するために互いに尊重し合う平等の精神性である。自国を「天皇を中心とした神の国」という発言をした総理大臣の幼稚な精神性とは100年くらいの違いがある。とは言っても日本の政治家があと100年かけてムヒカのレベルにまで上がれるかどうかは定かではない。
 威張らない、自慢しない、高圧的でない、頭ごなしに否定しない、作業を厭わないという姿勢は、日本で考えてみれば働き者の好々爺である。威張って自慢ばかりして高圧的で他人のことはすぐに否定して細かいことは官僚任せの日本の政治家とちょうど正反対だ。
 政治家は言葉が生命である。政治的な信念を持って発言しなければならないし、言った言葉には責任を持たなければならない。政治家の言葉は重いのだ。日本は7年8ヶ月に亘る嘘つきの総理大臣のおかげで、すっかり言葉の重さがなくなってしまった。そして今度は言葉さえまともに話せず、所信表明演説をパスするような不誠実な人間が総理大臣になってしまった。
 ムヒカの重い言葉のひとつひとつに感動を覚えながら、一方では日本の政治家の軽い言葉のひとつひとつを反芻して憤りを覚えつつの鑑賞となった。ムヒカの評価については賛否さまざまあることは承知している。しかし彼は自分の言葉で語る。日本では自分の言葉で語る政治家が報道されることはまずない。嘘つきの総理大臣、嘘つきの幹事長、嘘つきの官房長官の言葉がまことしやかに報道され、情報処理能力に欠ける国民はそれを信じてしまう。
 嘘も100回言えば本当になるとはナチスドイツの高官の言葉だ。再び日本が戦争を始める前に、ムヒカのことを教科書に載せて、政治家が如何にあるべきかを子どもたちに示すのがいいと思う。

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耶馬英彦