ブラックアダムのレビュー・感想・評価
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宣伝文句のような単純な話ではなく、案外と奥が深い
ブラックアダムのキャラクターが、「アンチヒーロー」とか「破壊神」といったキャッチフレーズとは随分と異なることに、まず驚く。
「復讐」ではなく、自由を抑圧された民衆の「解放」こそが、アダムの行動原理なのであり、その点では、完全なヒーローなのである。
そもそも、息子が殺されたのは、アダムがそのパワーを譲り受けたからであって、彼は、息子の遺志を引き継いでいるに過ぎない。(後半に明らかとなる、こうした複雑な事情も、宣伝とは随分と異なる。)
そうしたこともあって、ブラックアダムとJSAの戦いからは、単純な勧善懲悪の価値観ではなく、MCUの「シビルウォー」のように、「自由」を重んじるか「秩序」を重んじるかといった価値観の相克のようなものが感じられて、案外と奥が深い。それ以前に、力を持っているだけで、それを脅威と見なしてしまうJSAの認識からは、米国の安全保障の考え方が透けて見えて、興味深かった。
その一方で、いつまでたっても誰が本当の敵なのかがよく分からないところは、物語が転がらない要因になっていて、いただけない。
最初はサブキャラと思われた人物が、実はラスボスであることが明らかになり、「えっ、これで終わり?」と思わせておいて、最後にようやくとそのパワーを発揮するのだが、長らくの「強大な敵」の不在が、物語の強度そのものを弱めてしまった感は否めない。
この作品は、冒頭から「シャザム」のスピンオフ的な位置付けにあることが分かるが、「スーサイド・スクワッド」ともクロスオーバーしており、エンドクレジットのオマケ映像にはDCを代表するスーパーヒーローも登場する。
「ジャスティス・リーグ」で頓挫したかに思えたDCのユニバース化を再構築するに当たって、その成功を占う試金石となる作品なのだろうが、今後、「アベンジャーズ」のサノスのような強敵が出現するのかどうかも含めて、まだまだ予断を許さないのではないかと感じてしまった。
JSAが魅力的すぎる
【”5000年の眠りから目覚めし、復讐を誓った破壊神がヒーロー集団と出会い辿り着いた境地。”ドウェイン・ジョンソンの魅力がテンコ盛り作品である。ジャウム・コレット=セラ監督作品に外れはないのである。】
ー 全編、VFXをこれでもか!と使いまくったスーパーアクションムービーである。「バーフバリシリーズ」を少し思い出してしまった程である。
それにしても、ドウェイン・ジョンソンのムキムキ筋肉の身体があってこその、強烈なブラック・アダムの存在感が増している事は、間違いないであろう。
そう、この映画には、ドウェイン・ジョンソンの魅力がテンコ盛りなのである。
序盤に、息子を殺された復讐心に燃えたブラックアダムが、次々と建物を破壊し、インターギャング達を斃して行くシーンで流れた、ローリング・ストーンズの”Paint It Black"が大音量で流れた時は痺れたなあ。-
◆感想
・強いんだか、弱いんだか良く分からないブラック・アダムを抑えきれない、JSA(ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ)が、前半登場した時は”大丈夫かなあ・・”と少し、心配したが、ドクター・フェイトを演じたピアース・ブロスナンが、きっちりと立て直してくれた・・。
・今作の構成はシンプルで、悪逆非道なカーンダックのアクトン王に奴隷にされ、子供や妻を殺されたテス・アダムの復習物語である。
ー 故に、余り難しい事を考えずに、ジャウム・コレット=セラ監督が作り出すVFX満載の世界観に浸ればOKである。-
・サバックの王冠を巡る攻防や、アクトン王の末裔、サバックとブラック・アダムの戦いも面白い。
<何より、復讐心に凝り固まっていたブラックアダムが、JSAが必死にアクトン王の末裔、サバックと戦う姿や、王冠を死守するアドリアナの姿を見て、真の悪サバックを斃すシーンは留飲が下がった作品である。
繰り返し書くが、今作はドウェイン・ジョンソンの魅力がテンコ盛りなのである。
ラストのあのシーンを観ると、マダマダこの作品が続く事は間違いないであろうなあ。
いやあ、すっきり爽快、破戒衝動を満たしてくれること間違いなき作品でもある。
ジャウム・コレット=セラ監督、娯楽作品とは何ぞやという事を、分かってるなあ。>
ロック様ありきのチートヒーロー
公開初日に鑑賞。
元々はシャザムのヴィラン的な立ち位置のキャラだけど、みんな大好きロック様ことドウェイン・ジョンソンが演じたことで、シャザムやスーパーマンと同じくらいチートな強さを持つアンチヒーローという設定に圧倒的説得力と安心感があった。
ホークマン、ドクター・フェイト、アトム・スマッシャー、サイクロンの4人は、DCEU初めましてのヒーローだったけど、正直、予告で観た時はブラックアダムにサクッと殺られちゃう当て馬キャラかと思ったら、ちゃんと活躍しててビックリしたし、それぞれみんないいキャラクターだった。
CGアクションにも所々新鮮な描写があったし、ドウェイン・ジョンソンとの相性も思ったより良かったと思う。
ただ、これはDCEU作品の悪いところというか弱点でもあるんだけど、ストーリー運びがくどくてモッタリしてた印象。
上映時間は2時間ちょいしかないのに、もっと長く感じてしまったかな。
このあと、シャザムの2作目も公開されるし、今後のブラックアダム=ロック様の活躍が楽しみ。
正義の味方?正体不明!
ザッツ・ドウェイン・ジョンソンムービー
ドウェイン・ジョンソンってどの映画でもスーパーヒーローみたいな役をやっているので、本作でちゃんとしたヒーローを演じるというのが意外。といってもアンチヒーローだが、彼が主演という時点で概ね予想はついていた。
ただ、そのヒーロー活動の概念を問う内容になっていたのは意外というか。MCUの「アベンジャーズ」シリーズでもその問いかけをしていたが、こちらはあんまりシリアスにしていないあたりがドウェイン・ジョンソンムービーらしい。
監督のジャウム・コレット=セラはホラー映画畑出身な分、ショッキングとユーモアを兼ねそろえた演出が目立つ。ていうかアメコミ映画ってホントにホラー&スプラッター畑の監督が多いなぁ…
エンドクレジットでのおまけからもブラックアダムが別作品にクロスオーバーしていくのだろうけど、できればDCにはあんまりMCUを意識せずに続けていってほしいモノ。ていうかお蔵入りさせた『バットガール』をもう一度引っ張り出してくれないだろうか。
脳筋の神、社会勉強をする。
DCEUの作品は全て観ています。
感想
物語の内容には部分的不満足の部分もあったが、ドウェイン・ジョンソン初のアメコミ実写映画としては十分に楽しめた。
・物語構成
悪魔の力持つ王冠の製造の為に奴隷にされた国民達。反乱の希望として、選ばし勇者がブラックアダム!長き眠りから、現地民の祈りにより遂に目覚める復讐の神⁈ といった内容。
正直、内容自体は特に目新しさはなく良くも悪くも王道展開を駆け抜ける様な印象を持った。また、展開自体もあまりテンポが良くなかった⁈様な気はした。しかし、ドクターフェイトの未来視を利用した意外性のある展開、ブラックアダムとJSAメンバーとのすれ違いコント的コメディ寄りの会話劇は面白かった。
意外だった事が同じ能力を持つシャザムとの対比構造だ。テス・アダムとアモンの関係がシャザムに成りたての頃メイキャラ2人の関係の対比構造になっていて、興味深かった。
・ロック様はアメコミの世界でも最強...
今作を観た一番の理由である、ドウェイン・ジョンソン初のDC映画という点で言えば、とても満足できた。やはり、ロック様はアメコミ実写世界でも最強キャラクターだった。鍛え上げられた筋肉が、5000年の眠りから覚めし復讐の神としての存在感を終始放っていた。また、他のキャラクターからのブラックアダムの視点も危険な猛獣に出会って怯えているかの様な演出の連続で、とても楽しめた。
・JSA
アンチヒーローであるブラックアダムを制圧する為に今作で初登場する新ヒーローチーム。能力、戦闘スタイル、年齢幅など多種多様な4人のメンバーが活躍する戦闘シーンは率直カッコ良かった。特に、ブラックアダムと直接対立していたホークマン、独自論を掲げ、幅広い能力使いこなすドクターフェイトが好きなキャラクターだった。
戦闘シーンの魅せ方、CGエフェクトがザック・スナイダー指揮下の頃の雰囲気に似ていた点は何処か懐かしく感じた。
・薄味なヴィラン
今作の気になった点にヴィランの存在の薄さがある。ヴィランポジションのキャラクターは序盤の方で直ぐに見抜けるのだが、その後の暗躍シーン、人物背景描写、戦闘シーンなど全てが薄味な印象で少し気になった。
・今後の展開
今作以降、再度クロスオーバー化していくようで、今作でもクロスオーバー展開が一部描かれている。その内容が、次回作以降への前振り展開だったので、今後の展開にも期待している。
総評
誰でも楽しめる見易い超王道アンチヒーローアクションムービー。
ロック様のど迫力アクションを観れただけで、十分に楽しめた。
ヒーロー?
ブラックシャザム⚡️⚡️
ジャパンプレミア感想
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