エルヴィスのレビュー・感想・評価
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エルヴィスが時代をこじ開ける
トム・ハンクス演じるパーカー大佐のヴィランぶりが強烈。全世界を敵に回すのが確実な演技で、この毒を飲み込まないと、ラストまでたどり着けない。IMAXは朝一番しかないため、早起きして駆けつけたが、音楽的にも伝記的にも濃すぎる内容で、一日分のエネルギーを使った気がする。
パーカー大佐は、エリヴィスが時代の寵児であることをいち早く見抜き、エルヴィスをスターダムに押し上げる。人気が出ると同時に黒人音楽にルーツを持つエルヴィスを当局は敵視するようになる。
ここで、すごいシーンを見ることになる。
大佐に言いくるめられたエルヴィスがトラディショナルなスタイルでライブ会場に登場。観客は、本来のエルヴィスのパフォーマンスを期待している。その一方で、R&B的な体の動きをしたら逮捕しようと警官隊が待ち構えている。
そんな中、エルヴィスは大佐の指示を無視して、やってくれるんだよね、ロックンロールを。ライブ会場にいるファンと全く同じ気持ちになった。俺も警官隊をパージするためにステージに上がっちゃうよ。逮捕なんか怖くない。
まさにエルヴィスが時代をこじ開ける瞬間。ここから始まるうねりは、誰も止めることはできない。
ライブ会場の目と鼻の先で人種隔離政策の強化を訴えている国会議員は、前世紀の遺物で滑稽でしかない。
エルヴィスの本人映像が、物語とシンクロして使われるんだけど、とんでもない感動に襲われる。音楽を愛し、ファンを愛するエルヴィスが、そこにいる。
トム・ハンクスに食われることなく、ちゃんとエルヴィス・プレスリーの映画になっている
キャスティングを見た時、マネージャーが主役なのかと思ったが、確かにトム・ハンクスの怪演は強烈ではあるものの、それでも、ちゃんとエルヴィス・プレスリーの映画になっていて、安心した。その点、オースティン・バトラーの頑張りには、拍手を送りたい。バズ・ラーマン印のきらびやかな映像も、随所で楽しむことができる。
エルヴィスの音楽の起源がブラック・ミュージックにあること、異端児扱いされていた彼が兵役に従事し、そこで妻と出逢ったこと、彼の活躍の背景に黒人の公民権運動や要人の暗殺事件が影を落としていたこと、彼が海外ツアーを行わなかった理由がマネージャーにあったこと、そして、何よりも、エルヴィスがその悪徳マネージャーに利用され、金をむしり取られていたことなど、色々と勉強になることも多かった。
ただ、冒頭で予告され、この映画の最大のテーマにもなっている「誰がエルヴィスを殺したのか?」ということに関しては、やや肩透かし気味であったように思う。ラストに、マネージャーの口から語られるそれは、あまりにも綺麗にまとめられ過ぎているのではないか?まあ、そうは言っても、肥満とか、ドラッグとかだと、身も蓋もない気もするが・・・
見応えあり
黒い!
アーサークルダップ、ママソーントン、BBキング、マベリアジャクソン、リトルリチャード、ファッツドミノ.....
なのに白人はハンクスノウだけ笑笑。
小学生の時に、エルビスがA面、ポールアンカとニールセダカがB面のLPを父が聞かせてくれました。当時の私にはエルビスが暑苦しく、B面ばかりきいていましたが、今思えばその暑苦しさこそが、エルビスの黒さだったのですね。年バレます。(笑)
今となっては、私は黒人音楽大好きなので、とっても楽しめました。
話としては、レイであり、ジュディであり、ボヘミアンラプソディです。ミュージシャンが歩くまんまの道を行きます。
トムハンクスの、CGか?と思えるぐらいの肥満度と、ハゲっぷり、そして怪演が素晴らしく、思わずこれは何の映画だったのか忘れるぐらいです。残念ながら、主役は喰われちゃったかな。
ところで、プレスリーの奥さんは大事にされながらも、後に「裸のガンを持つ男」でコメディ女優として登場します。
お金って人を狂わせるという感じですかね。金になる才能には恥知らずな人が寄ってきて、その才能を食い物にするという。
ちょい長かったかな。
でも、面白かった。
音楽映画に分類されると思うけど、要当時のアメリカの事情の知識
今年190本目(合計466本目/今月(2022年7月度)2本目)。
今日はこちらなどを含めて複数視聴。その中でのトップバッター。
映画自体は「史実に基づく」など出ませんが、実在する人物を描いたものなので、あることないこと書けませんし(遺族の方とトラブルになる)、出ないとはいえ実質的に「史実に基づく」といってもよいのでしょうね。
多くの方が書かれている通り、この映画は音楽映画に分類されると思いきや、描き方(視点)があのマネージャー視点であるため、何かと「言い訳」が多いこと(当然、主人公はそういう視点は持ち得ても(余りにも取り分が多いとか)、普通は「この歌にはどういう趣旨をこめて作ったか…」などが論点になる)、さらに、当時のアメリカ社会(黒人差別、公民権運動など)を知らないと、一部の字幕の意味がわからなくなるところはあります。
また、若干放送時間が長いかな…(3時間を超えないが、2時間は超える形)も、今のこのコロナのご時世ではちょっときつい印象です。とはいえ、アメリカ映画で日本の映画館事情に配慮するのも限界があったこと、また、支持はしなくても「理解はできる」マネージャーの「言い分」も描き切ろうと思うと、そのくらいの時間枠はいるんじゃないか…というところです(極端に短いと、今度はマネージャばかりの話になって、エルヴィスはどこに行ったんですか?という話にもなっちゃう)。
私は2日目(土曜日)に見ましたが、8割埋まり。私より年上の男性の方が多い印象です。映画の趣旨的にそうなるのは当然なのでしょうね。
アメリカの当時の公民権運動や黒人差別の問題の知識があると視聴にあたって有利ですが、なくても理解に支障をきたすものではないので、フルスコアにしています。
何故なのか?
パフォーマンスシーンの映像表現が圧巻
この監督は作り込みが細かくて良い。それとエルヴィスと悪徳マネージャーの骨太ドラマで魅せる。最高ですね。
この監督は「バズ・ラーマン」はワシ的に「華麗なるギャツビー」の昔の時代。懐古を
古めかしく見せるのではなく、リアルタイムの昔として描く手腕、細かい作り込みが・・素晴らしいから・・期待してた。
+衰え、太ったとはいえまだまだイケる「トム・ハンクス」
伝説のプレスリーの人生が融合して、映像的に最高でした。
でも、ジジイのワシでも「ジョンレノン亡き後の、ビートルズ振り返り 世代だから」
「プレスリーの世代=存命でも映画館には来れない超高齢者」
だから「前3段除いて、ほぼ満員御礼」の観客、エルヴィス知らない世代だと推測された全員!
だいたい「Beatles現役世代も殆ど客席にいない」
不思議だけども、Beatles来日すら55年前だから・・当然といえば当然。
私はビートルマニアで「プレスリー=太ったオッサン」という認識しか無いけれども
その偉大さは昔から知っている。確かに、ビートルズやボブディラン以後もその影響は計り知れない
「偉人」である。
でも「ラブミー・テンダー・アイ・アイ・ラブ❤️You♪♫・・」と「監獄ロック」のメロディーくらいしか
知らない。体たらくだが私と同じ昭和40年代前半世代はこんなもの・・
でも事前予告、広報の良さに加え、バズ・ラーマン監督とトム・ハンクスの信用力で
「映画館で観ない理由が全く見当たらない期待作」であって、見事に応えてくれた
いきなり「ワーナー」のロゴから、最後のエンドロール後の「エルヴィス」の消灯的なデザインまで
徹頭徹尾、秀逸なデザインで魅せる。
エルヴィス役は「オースティン バトラー」抜擢だが歌を含め好演。トムハンクスも「老獪な悪徳マネージャー」好演
衝撃のデビューから、円熟期、晩年のプレスリーの骨太ドラマ。
正直なところ、音楽は前述のとおり「馴染みがない=星⭐️マイナス▼0・5」
でも、最後は、薬漬け、太り過ぎで「立ってることもままならない」本物のプレスリーの
「UNCHAINED MELODY?=エルヴィスオリジナルでは無いけれど、誰でもメロディー知ってる曲」
の実写は心に響く最高の熱唱でした。病身に鞭打って歌う姿に感動!
ロバート・ケネディ、キング牧師との接点は少し、美化、盛っているのかもしれない
あと、保守政治家、警察との激闘も・・
ただ、黒人のリズム&ブルースとの出会い から 偏見への反逆 マネジャーとの確執的な流れ
ビートルズ等に押されて、なんとなく下り坂「ラスベガスでの興行にこだわらざるを得なかった」
のは事実であろうから、見応え十分の映像内容でした。
まあ1950年代とビートルズの登場の1963が実際には全盛期だっただろうから、本人も苦労したろうね。
「悪徳マネージャー トム・パーカー」もそれしか生き様なかったのだと思う。
実は主役は2人の人間ドラマ。音楽全く知らなくても楽しめます。ただ、予告編と1枚紙の無料リーフくらいは観といた方が良いです。最後の本人実写が「コレは映画の演技?実写?本人?」と惑わせたところがこの作品の真骨頂ですね。
期待はずれ
演出と映像含め全てがワチャワチャしてて落ち着かない
金曜レイトショー『エルヴィス』
確か中学生だった頃に訃報のニュースを見たアメリカの象徴的なイメージの大スター!エルヴィス・プレスリー
その後は、有名な楽曲のVTRとものまねタレントのイメージしかなかったですが・・・
こんな半生だったとは知りませんでした。
物語は、マネージャーのトム・パーカー目線でのお話
流石のトム・ハンクスと、プレスリーの妻を演じたオリヴィア・デヨングも綺麗が、後半の楽しみの一つでした^^!
主演のオースティン・バトラーは、クイーンのフレディを演じたラミ・マレックに匹敵するレベルの素晴らしさ!
何故、ワールドツアーをしてないの!?って思ってましたが、この作品観て理解出来ました。
ラストで、無くなる前の弾き語りの映像40過ぎって事ですが・・・
見た目のイメージは、50後半くらいの貫禄と年輪を重ねた疲れ具合にも納得の半生でした。
観た感想は、全てがワチャワチャしてて私的には観づらく落ち着かない作品って感じで、2時間39分・・・・長かった^^;;;;
ボヘミアンより観る人選ぶでしょうね。
エルヴィスの映画はたくさんあるけれど、間違いなく傑作!
子供の頃から憧れ続けたルーツロックのレジェンド、エルヴィス 今までさまざまな視点の映画がつくられてきたけど、こんなにも深く、ディテールに拘って、エンタメに仕上がった作品はなかったですよ!さすがムーラン・ルージュのバズ・ラーマン監督。
黒人音楽のゴスペルとR&Bを融合したROCKは、エルヴィスの本能がなければ生まれなかったし、今僕たちが聴いている音楽さえ変わってたかもしれない。パンクもヒップホップも、若者から起こるムーヴメントにはかならずREBELがあって、その最初の瞬間を目撃ではなく体験できるのです。
数々の伝説シーンと、そこにいたエルヴィスの想いがリンクして、エンタメなのにずっと涙が止まらなかった。写真でしか見たことのないテネシーの初ステージ、何回も映像を観た68カムバックスペシャルやラスベガスツアー、アロハフロムハワイなどで、当時のオーディエンスのように感動できたし、エルヴィスの意気込みに涙腺が緩んでしまいます。
42歳の若さで謎の死を遂げたキングオブロックンロールの優しさと哀しさがリアルに響いてきて、僕の記憶にある今までの伝記映画が全て陳腐になってしまいましたよ。
監督がこだわり抜いたディテールで、その時代にすっとタイムトリップできる映画マジックも堪能。50年代から70年代の時代背景に合わせたトーンやファッションやセット、映像手法や演出まで変えているのがすごいです。あとねマニアックだけど、バックバンドミュージシャンの弾き方や楽器まで、完璧に再現していましたよ。
そして子役時代からディズニーチャンネルで鍛えられた主演のオースティン・バトラーは、オスカーも狙える名演でした!顔は似てないけど、全ての世代のエルヴィスの仕草や癖まで研究され尽くしていて、この役への意気込みが半端ない。
オリジナルはもちろんだけど、ドージャ・キャットやマネスキンなど今をときめくアーティストのカヴァーや、サンプリングのサウンドトラックもカッコいい!キングを今の時代にイマジネーションした楽曲が、作品の質を上げている。
さまざまな書物を読んで、パーカー大佐の人物像は知っていたけど、人間味に溢れた描かれ方をしているのはよかった。名優トム・ハンクスの妙です。話にはなかったけど、エルヴィスが逝ってしまった翌日に凄まじい量のグッズやレコードが用意されていたり、不可思議に死後も儲け続けたパーカーもまた、ミステリーに包まれているんですよね。
もしかしたら彼は、苦悩に満ちたエルヴィスを、葬儀というフェイクで逃したのかもしれない。生存の確実な証拠に約3億が支払われるという懸賞金までかけられてるKINGだから、そんな思いを巡らせるのも楽しい。
もうねこの作品の魅力が書ききれません。劇場であと3回は観る。どうしようもない世の中で、幅広い世代にキングのLOVEを伝えてくれてありがとう😊
いくらなんでも3時間は…
こうみえてほめてます
あれ?ドーナツの食べ過ぎで亡くなったんじゃなかったのね。
もちろん彼がスーパースターであることも、曲もかなり知ってます。しかしひと世代上の人なので、どんな人なのか全く知りませんでした。
曲から感じていた個人的な印象では、声の良いアメリカンシンガーってだけで全く興味なし。
ただ、もしかしたら誰かに殺されちゃうストーリーかもっなんて想像しながら着席。
まさにエルヴィスの一生を描いていて、子供の頃の黒人音楽と出会いから始まり、デビューしてスターになり42で亡くなるまでの、なかなか長いお話でした。
もう1人の主役、トム・ハンクス演じる大佐。どちらかと言うと彼目線が強い流れでした。おかげで、エルヴィスのスーパースター感薄かったですね。売れてる感弱かったのと、やらされてる感の強さね。そこがミュージシャンぽくない所だね。それにしてもアメリカでも当時は黒人差別がメジャーだし、ケネディ暗殺などの厄介な事件も多発してしていて物騒だったね。
エルヴィス、いろいろ大変な人生だったんだね。ウルル〜。
若いころのエルビスにシビレル
期待しすぎた作品
楽曲もエルヴィス・プレスリー本人が歌ってるのを使わないと…
伝説のロックスター、エルヴィス・プレスリーの半生をマネージャーのトム・パーカー大佐の目線中心で描いた伝記映画。オースティン・バトラーがエルヴィス本人とダブって見えるし、トム・ハンクス演じるトム・パーカーがホントに嫌な人間に思えてくるほど俳優の演技がハマっている。本格的にエルヴィス・プレスリーの曲を聴いたことないのに知っている曲のオンパレード。今見ても曲もパフォーマンスもかっこいい。そりゃ当時こんな音楽やパフォーマンスをする歌手なんていないからみんな虜になるわなぁ。この作品、冒頭にも書いた通りエルヴィス・プレスリーのストーリーでもあると同時にマネージャーであるトム・パーカーのストーリーでもあるわけ。トム・パーカーがどれだけ金に汚いペテン師でどれだけエルヴィスが彼に利用されていたのかも描かれている。が、エルヴィスがここまでスターになったのはトム・パーカーのおかげというのも事実なワケで…ラストはトム・パーカー自身の「エルヴィス・プレスリーは誰に殺されたのか?薬なのか?トム・パーカーなのか?いや、愛に殺された」という結論で締めくくられているが、体をはったステージでのパフォーマンスや同じように早逝したマイケル・ジャクソンのようなスターを見てると、ファンに愛を注ぐあまり体を酷使してしまうのはあながち間違っていないのかなぁ…とは思った。と言ってもトム・パーカー自身がこれを言っても言い訳にしか聞こえないし全く説得力ないんだけどね…あとバズ・ラーマン監督らしい演出といえばそうなんだけど、エルヴィス・プレスリーの楽曲を元の曲が分からないぐらいアレンジした曲や他のアーティストが歌ってるのを起用したりしていたのは個人的には「エルヴィス本人が歌ってる曲にしてくれ!」としか思わなかったし、伝記映画でこれをやっちゃダメなのでは…と蛇足な演出にしか思えなかった
唸るデルタブルース降り注ぐゴスペルに導かれ
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