劇場公開日 2022年7月1日

「音楽映画に分類されると思うけど、要当時のアメリカの事情の知識」エルヴィス yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0音楽映画に分類されると思うけど、要当時のアメリカの事情の知識

2022年7月2日
PCから投稿

今年190本目(合計466本目/今月(2022年7月度)2本目)。

今日はこちらなどを含めて複数視聴。その中でのトップバッター。

映画自体は「史実に基づく」など出ませんが、実在する人物を描いたものなので、あることないこと書けませんし(遺族の方とトラブルになる)、出ないとはいえ実質的に「史実に基づく」といってもよいのでしょうね。

多くの方が書かれている通り、この映画は音楽映画に分類されると思いきや、描き方(視点)があのマネージャー視点であるため、何かと「言い訳」が多いこと(当然、主人公はそういう視点は持ち得ても(余りにも取り分が多いとか)、普通は「この歌にはどういう趣旨をこめて作ったか…」などが論点になる)、さらに、当時のアメリカ社会(黒人差別、公民権運動など)を知らないと、一部の字幕の意味がわからなくなるところはあります。

また、若干放送時間が長いかな…(3時間を超えないが、2時間は超える形)も、今のこのコロナのご時世ではちょっときつい印象です。とはいえ、アメリカ映画で日本の映画館事情に配慮するのも限界があったこと、また、支持はしなくても「理解はできる」マネージャーの「言い分」も描き切ろうと思うと、そのくらいの時間枠はいるんじゃないか…というところです(極端に短いと、今度はマネージャばかりの話になって、エルヴィスはどこに行ったんですか?という話にもなっちゃう)。

私は2日目(土曜日)に見ましたが、8割埋まり。私より年上の男性の方が多い印象です。映画の趣旨的にそうなるのは当然なのでしょうね。

アメリカの当時の公民権運動や黒人差別の問題の知識があると視聴にあたって有利ですが、なくても理解に支障をきたすものではないので、フルスコアにしています。

yukispica