「面白さより酷さが大きい」ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結 Y.NISHIYAMAさんの映画レビュー(感想・評価)
面白さより酷さが大きい
後半のバトルシーンなどの演出は素晴らしかったし、作戦の真の目的も良かったが、それ以外は酷かった。
そもそもスーサイドスクワッドは超人的なヴィランの特殊部隊のはずなのに、最初のメンバーが薄っぺらくて酷い。
ブラックジョークをやりたいがために無駄に登場させたせいで設定が死んでる。本当に無駄死にだった。
前回から続投したキャプテンブーメランとアマンダウォラーのキャラも薄っぺらくされていた。
キャプテンブーメランは小悪党感が良かったのに、中途半端にカッコつけキャラで適当に殺されていた。これなら出さない方が良かった。
ウォラーは厳格さがなくなってすごく小物っぽくなっていた。前作の冷徹なカッコ良さがなくてダサかった。
コスチュームもヒーローっぽくてダサかった。前作の無骨さや無法者感、''ヴィラン''っぽさが消えてた。
特に光るブーメランとブラッドスポートの武器の妙なハイテクさがイメージに合わなくてダサかった。
ポルカドットマンの無駄死に感が酷い。
あれだけ個性的なキャラにして、背景描写もあるのに死に方が適当すぎる。もっと魅力的に死なせてほしかった。
逆にピースメーカーはなんで生かしたのか分からない。あそこで死んでこそフラッグの死やラットキャッチャー2のピンチからのカタルシスになるのに。
時間が戻る描写自体はよかったが、何度もしつこいし、いちいち画に文字を出すのが鬱陶しい。
グロ描写がこの監督の持ち味なのはわかるが、あまりにも多いし激しいので爽快感がない。疲れる。
ラットキャッチャー2がかわいい以外は特にいい印象がない。鑑賞後の気分も悪かった。もう観ないと思う。