「ギャグで人が死ぬ」ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結 SP_Hitoshiさんの映画レビュー(感想・評価)
ギャグで人が死ぬ
ブラックジョークのオンパレード。
人が死ぬというギャグに笑えない人はこの映画に向かない。
まあギャグ漫画ではそういうのはよくあるのだけど、実写でしかもかなり残酷描写もリアルなんで、人を選びそう。
キャラがハーレクイン以外知らなかったので、知ってたらもっと楽しめたのかも。うでを遠隔操作できるやつとか、水玉発射できるやつとかは、いったい何て作品にどういう敵として出てきたやつなんだろう…。
悪役で構成された部隊なんだけど、見終わってる頃には彼らに親しみを感じている。
それは、彼らを根っからの悪人には描いていないからだろう。本当の悪人にしてしまうと観客から嫌われてしまうし、だからといって正義の人にしてしまうと、悪役の部隊だというアイデンティティがなくなってしまうので、さじ加減が難しい。
そこで監督が考えたであろう線引きが、彼らは人を躊躇なく殺しまくるけども、「子供は殺さない」「家族・友達は大切にする」というとこなんだろう。
あえてねらったチープ感、B級臭さも良い。「かいじゅう」のデザインとか設定良いです。ただ、すごく映像のクオリティが高いので、本当のB級じゃなくてよそおったB級になってるところが惜しいっちゃおしい。
悪役よりも悪役を利用してる側の人間の方がよっぽど悪人だ、というのは前作でもあった重要なテーマ。
今後このシリーズが続いていったときに、バットマンやスーパーマンの腹黒な面とか出てきたら面白いだろうなあ…。絶対実現しないだろうけど。