「「バットマン」という様式が私には合っていない」THE BATMAN ザ・バットマン キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)
「バットマン」という様式が私には合っていない
バットマンのシリーズ作品は何本か観たが、どれもあまりピンと来なかった。
傑作との呼び声高い『ダークナイト』も、結局私には「バットマンが要らない」という結論に落ち着いている。
そういう人の感想と思って読んで頂ければ。
(以下部分的にネタバレあります)
そもそも私にとっての「バットマン」って、静止画のビジュアルはカッコいいものの、動き出した途端に「野暮ったくて」「ダサくて」「バカっぽく」見えるキャラクターなのだ。
今回もいつもながら機能美とは程遠いバットモービルを駆って、悪役の様に敵を追い詰め、どう考えても邪魔なケープを翻して敵を殴り倒す。
「正体不明のマスク男」と世の中が認識してるってのも、スパイダーマンなんかと比べると現実味に欠けるし。
あのムササビシーンは、ギャグ…ってコトでいいんですよね?
おそらく「バットマン」って、「007」とか「ターミネーター」とかの他シリーズ以上に、そういうガジェット含めた「いかにもバットマン的な様式」を楽しむ作品なんだろう。
ソコに私は今回も終始ノることができなかった。
ストーリー自体は権力と汚職みたいなサスペンスで、普通に見せればそこそこ面白いと思うんだけど、バットマンが出てくると急に冷めてしまう。
書き方が難しいんだけど、バットマンが「嫌い」とか「カッコ悪い」とかじゃなく、純粋に「(ココには)要らないなぁ」と。
あと、ファルコーネは何発撃てば死ぬの?
あの「なぞなぞ」も、いちいち腑に落ちないし。
「少なければ少ないほど、価値が高いものは?」
たいていのモノがそーだろ。
ただ、3時間の作品にしてはそんなに長さを感じる訳じゃないし、決して「つまらない」と断ずるような映画ではなかった。