「鋭さと危うさ」THE BATMAN ザ・バットマン take meさんの映画レビュー(感想・評価)
鋭さと危うさ
鋭さと危うさを併せ持つバットマンと腐敗したゴッサムシティ
まず、赤い背景にバットマンの立ち姿のみのポスターが最高。こんな事はさておき、映画の内容について書いていく。
映画全体の重く暗いヒーロー映画という雰囲気は、楽しみにしていた以上で満足度が高かった。特に映画の始まりからバットマンが現れるまでの導入部分は、この映画のトーンと恐怖のシンボルとしてのバットマンのヒーロー像を見事に描き、今まで観てきたヒーロー映画の中でもトップクラスで好きだった。
それと、割と序盤に出てくる、コンタクトを外す動作は、理由はクリアじゃないけど、とても心に残って魅了された。
逆に、残念に感じた面もいくつかある。長さは意外とそこまで気にならなかったが、ストーリーに色々な要素を織り込もうとし、それによるキャラクターの多さも相まって、ストーリーを掴み切れない部分があった(自分のフォロー能力不足かも…)。
また、それぞれのキャラクターをあまり十分に描いていない中でのラブロマンス要素も、取り入れた必要性をそこまで感じなかった。あと、音楽の主張が強すぎる気がする。曲そのものは好きだったが、存在感の強さと使用回数の多さが個人的に少しだけ気になった。
マイナス面もかなり書いたけど、その分好きな要素も存分にあり、続編があるかわからないけど、あれば足を運びたいと思う。