マトリックス レザレクションズのレビュー・感想・評価
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人文知の時代へのレクイエム
映像的に新しいものは出て来ない。全編オマージュだらけ。その意味は、マトリックスという作品の原点へと立ち返ろうとする、ポストモダン的な方法論である。
現実、フィクション、愛、そういった人生の諸要素をもう一度自分の根っこから考えてみようという切り口を、ラナ ウォシャウスキーはこの作品の映画化に見出したのだろう。
ただ、20年前とはいえ、一度は通った道だ。既視感は絶えず付き纏い、自分は老い、変わ
っている。失ったものはもう手に入らない。
自分に何が出来るのか。かつて私たちは人文知を通してそれを問うた。池田晶子は言った。分かる力、それは愛であると。しかし時代は変わり、それは廃れた。私たちはそれをもっと即物的で単純なもの、面倒臭くなくて、自分が得をするものの中に見い出そうとするようになった。私たち全員は本当に大衆になった。
だったら何だ。手に入るものが必要なんだ。フィクションと現実と愛の関係なんて考えたって怠いだけだし何の得もしない。
それなら、この即物的な構造を前時代的に脱構築したらどうなるのか。それがこの映画である。見る人それぞれの意見もあろうが、私はこの実験には賛同しない。面白くないからだ。面白いものを脱構築すれば、それはここがこうだから面白いという職人気質で無機質なメタフィクション(この言葉を今使うのは本当に不遜だと思うが)にしかならない。私たちはもうその先にいるのである。
私自身、未だ生きていて、この既視感さえ拭いされれば以前のように人を愛せるのにと思う場面に遭遇する。年をとるということはそういうことなのかもしれない。
年寄りの四方山話ではない。もう少し真剣なことだ。現実もフィクションも愛も、生きている限り私たちと共にある。そこから何を汲み出すかは私たち次第である。純粋さも真実も愛も求めなくとも、それはそこにある。そう言えば池田晶子はこうも言っていた。社会、それは私たちの 考え であると。
凄くシリーズ完結した感じがする、、、。
当時「マトリックス」にあまりハマらなかった。
そして、あの世界感をキチンと理解できなかったという後ろめたさが今でもある(わかってる人なんて居ないのかもだけど、、)でも一応3本とも観てます。
ネオがこっちの世界で有名ゲームクリエイターで「マトリックス」というゲームを作った人になってて、しかも心病んでるってのが少し引いた。
ヒット作を作った監督の自己投影なんだろうか、敵や味方、トリニティも周りから湧いてくる。随分自分に寄せて話を組み立てたのはそれだけ葛藤があり、乗り越えた証としての本作、、いろいろあったんだろうなぁ、、、と好意的に解釈したい。予想通り映像的には珍しいものはなく、2人の次元を超えた愛情がテーマだ。
キアヌもそれでこの仕事受けたとインタビューで言ってた。彼的にはこれで完結、完全燃焼という事なんじゃなかろうか、、、。
クリスティーナリッチは気づかなかったわ。
クジャクはデザインダサいと思うよ、おじさんはベムラー(帰って来たウルトラマン)思い出した。
なぜ作ったのか理解に苦しむ続編
うーん、はっきりいって残念。
これ以上、最高傑作の1をかすませるような続編を作らないでほしい。
・一作目を振り返りすぎ
・セルフパロディが多過ぎ
・バレットタイムを移動するアナリストの動きなど見せ方がチープ
・音楽で盛り上がておきながら、寸止めされるアクション
・延々と説明を聞かされ、話が進まない
・全体的にバトルの緊張感が感じない
新しい用語が続々登場して、全体像を把握するのが難しい。
結論的には、機械側(アナリスト)がトリニティーとネオをDNAから再構築し、マトリックス内で無限ループを作り出したのは、二人の求め合う愛の力が人間電池としてコスパがいいから…(しかし覚醒してしまうとマトリックスからいなくなるので、適度な距離感で求め合うのがいい)ということだが、それでは、バックスが最初観ていた「古いコード」の無限ループ世界は不要では?このバイナリーの必要性が謎。
スミスの立ち位置も中途半端で、新しい創造主(アナリスト)から支配されたくないから彼を抹消したいのかと思いきや、ネオの覚醒は邪魔だという。無限ループから脱出するには、ネオの覚醒が必要だから敵対する理由はないのでは?
いずれにしてもマトリックスからどう抜け出すのか…というところはもっと緊迫感もって演出してほしかった。
1でトリニティーに助けられたネオが今度は逆の立場になり、トリニティーを覚醒させるという点はいいのだが。
結局アナリストのことも倒さないし、大多数の人間電池を解放するという目的はまた1と同じで、振り出しに戻った感がある。
ネオとトリニティーを失い電力不足必至のアナリストたちとの戦いが、新しく勃発するのだろうか。それとも必要犠牲とみなし、アイオの人間たちは、羊は羊のままにさせておくこと望むだろうか。いずれにしても過去に電池戦争を起こした機械たちが、みすみす二人を放置するとは考えにくい。
でも、これ以上同じパターンを繰り返す連続ドラマ仕立てになっていくのは勘弁なので、これで最後にしてほしい。
あなたは、与えられた筋書き(人生)を追い心に反して生きる、生け贄の羊のような存在のままでいいのか?と問いかけるテーマは変わっていないが、それが1を観ていない人にどこまで刺さるか。
同じ日にみたキングスマン ファースト・エージェントでも羊が出てきたが、あっちの羊は凄いぞ(笑)。
関係ないがアイオに飾られていた、蝋燭でまつられたモーフィアス像がチープだったことが妙に笑えた。この新作、なんとなく予算が足りなかった感じもする。
新女性キャラ、青髪のバッグス ジェシカ・ヘンウィック
過去作を全て観てるけど特別にファンではない僕が過去作を全て観なおして観賞。
過去作1をオマージュした序盤は超クールで鳥肌立ちまくり、
青髪の新女性キャラ、バッグスも、鋭い目つきで激しいアクション、メチャクチャ、カッコイイです!!
挿入歌「WHITE RABBIT」も、この映画の為に書いたんじゃないかと思うぐらい合ってて、幻想的に演出してます。
カタカナを反転させたマトリックスコードなど、日本文化の影響がある世界観ですが、今回は少し日本も舞台になってます。
映像もファッションも、モダンにオシャレにチューンナップ。
過去作1寄りの映画になってます。
シリーズ1好きな作品になりました。
面白かった!!
メタフィクションだったマトリックスのメタフィクション
個人的には星2つである。しかし、ダメダメな映画とは思わない。むしろ「マトリックス」というコンテンツを使って、今新たに続編を作るとなれば、このテイストは無しではない。リブート、リメイクでもなく、正統な続編という意味では高く評価したい気持ちもある。
しかし、あえて高く評価することは避けたい。本作のネオは監督自身のアバターであるに過ぎない。過去作の映像を数珠繋ぎにした上で、本作の新概念を対比させ、コンテンツとしての「マトリックス」とは何なのかをネオというキャラクターを使って現実への皮肉を交えて代弁させる。なるほど!と思う反面、それならば、約20年ぶりにシリーズを監督と見返すドキュメンタリーの方が良かったのでは?と首を傾げてしまう。
監督の訴えをメタフィクションに置き換えたことを是とするか非とするかで賛否が分かれる。これは映画・舞台業界の明暗を独自の演出で描いた『バードマン』にも通ずるところがある。しかし、それを理解したとしても、冗長な展開はテンポが良いとは言いづらく、胸躍るアクションシーンはひとつもなかった点にはどうしても落胆の色が隠せない。後半のバイクチェイスシーンも映像が暗くて分かりづらいきらいがあり、どうにもイマイチ気分がノってこないのだ。
無論、1作目にあったような弾丸避けをしても何ひとつ新鮮味はなかっただろうが、電脳世界というプロットだからこそできる自由度の高いアクションこそが、このシリーズの魅力であったと思っている。それを敢えてしないのもスマホゲームのような単純なものの方が今はウケるというひとつのアイロニーなのかもしれない。どこまで監督の訴えに共感し、オブラートならずマトリックスに包んだ皮肉を楽しめるか?その真実を知るには劇場に行くしかない!
後日談が語られたのは良かったけど、それだけの作品。
人類は、機械はどうなったのか? 主人公とヒロインは幸せになれたのか?
「マトリックスシリーズ」を観てきた私には待望の続編でした。
その後のマトリックス世界を楽しく観つつも物足りなさを感じた。期待しすぎたかな。
アクションも良かったけど「マトリックスシリーズ」を最初に観たほどの感動、目新しさはなかった。
シリーズを観てきた人には良くわかる内容だったけど、このシリーズが初見の人にはとても分かり難いストーリ。
前作から何年たっているか制作陣は分かっているのだろうか!?
もう少し背景や人間関係を説明しないと初見の人はついていけないだろう。
あと作中に新作ゲーム制作に向けてコンセプトやストーリをどうするかで苦悩するシーンがある。
これは制作陣が、一度完結した「マトリックス」の続編作成に対するの苦悩したメッセージと私は受け取った。
続編制作に苦悩したのは理解できるが、そんなシーンは観たくない。
過去にとらわれすぎの駄作
過去のマトリックスから20年後の初老の男女の情念を描いたゴミ作品。プラグ首にさしてるとか実写版攻殻機動隊か。もう全く別の新作で作った方がよかったと思う。キアヌリーブスが助っ人役程度で出演する様な作品で。マトリックス好きにもオススメ出来ない失敗作です。
期待して行ったが
子供の時に初めて見て、スタイリッシュなアクションと世界観に魅力されて以来、ずっと好きな映画でした。
今回正当な続編ということで期待して見に行きましたが、全然別物な映画になってました。変な説明?的なセリフが多くテンポも悪い。新キャラに魅力も感じない。
本当に残念で悲しい。
難しい作品
ストーリーが複雑で、いろんな映画をミックスしたよう難解な作品と感じる。一言で、難しい。
感性が鈍ったのかなぁ。
この映画にいろんな意味を見出せる人たちは、すごい。
ハッピーエンドなんだか、どうなんだか、良くわからなかった。
寝てしまいました!
前作の復習がいるな。
前作の時は小学生低学年だったから覚えていないアンドよく理解できてませんでした。
なので今作は少し分かりずらかった!
しかし、往年のファンにとっては胸熱でしょう(^^)
復習も大事!最高!
様々な喩えが随所に
最初のマトリックス以後、
映像作品の多くがマトリックス的になった。
その前後をその当時に体験できたことは幸いだった。
市販のカメラ1台で
マトリックス的映像が撮れるようになった今、
最初の作品を観ても驚きは少ないかもしれない。
ただ順に観てきた感想として、
今作は原点回帰だという印象。
各所にいろんな例えやメッセージが含まれていて、
今のこの世の中に対する
「知るかボケ」と
「表現は好きにさせてもらうぞ」
を強く感じた。
マトリックスの続きがあるのか
はたまた違う世界を作るのか今から楽しみだ。
これは評価が分かれそう?
マトリックスと言えば社会現象とまでいえる人気となり、その後の映画界に多大な影響を与えた偉大な作品。その続編が約20年ぶりに公開ということで期待3割、不安7割くらいで観てきましたが...正直微妙でした。
まず、この話をわざわざ作る必要があったのかなというのが一つ。前シリーズの3部作でキレイに終わっていたので、無理に続編を作る必要はなかったのでは?こういう「真の結末はこうだ!」みたいな続編が作られてしまうと、前作での結末の感動が薄れるし、その後の考察や自分なりの解釈みたいなものが全て書き換えられてしまいます。今作で前作までの謎が明らかになったり、過去作をさらにアップデートできる内容なら問題ないんですが、そんな感じでもなかったかと。単に蛇足です。個人的にはターミネータの3以降と同じ感覚です(2でキレイに終わっておくべきだった)。
また、マトリックスといえば、VFXを多用した斬新でスタイリッシュなアクションが魅力の作品です。20年の時を経てそのアクションがどれだけ進化したかにも期待していたんですが、特に代わり映えのない、いつも通りのマトリックス的アクションで驚きはありませんでした。むしろ劣化していたかも。
ただ、前作の登場人物が成長して登場したり、前作までをセルフパロディーにしたようなシーンがあったりと楽しめる部分もありました。作品そのものとしては★1~2くらいの評価ですが、シリーズファンに向けた「ネオとトリニティの純愛と完結後のifを描いたおまけ特典映像」くらいの感じに開き直って観れば楽しめなくもないので★3です。
また観たいと思わない、、、、、
マトリックスは三作とも繰り返し観た。
今観てもクールだと思う。
ただし、今作にはクールな映像が無いと感じた。
ガンアクションもカンフーアクションもちゃんとあるのに。
出来の良い超お金のかかったセルフパロディーに思えた。
酷いとは思わないけど、決して最高!とはならない。
微妙な映画でした。
今となっては古臭く見えてしまう
20年前と言えばデジタル化が世の中に浸透し始めたばかりの頃だったからこそ、「マトリックス」と言う言葉と共に一世をふうびしたのだと今作で実感しました。
続編としては最適解な内容だったと思います。
最後の皮肉も世の中に対するアンチテーゼが効いてて笑えました。
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