「オーディオコメンタリー」マトリックス レザレクションズ saitofjさんの映画レビュー(感想・評価)
オーディオコメンタリー
作品としては、続編とリブートを同時にこなして、リブートらしいテイストが出てた良い出来です。
がさ、その雑音はどうなのでしょうか。
マトリックスってめっちゃ評価されちゃってね?これ続編とかリブートできるの出来なくね。
劇中で、まんま語られます。
分かる。分かる。2と3の辺りで何となく気付いてた。
ああこの人やりたいことやっちゃたら奇跡のバランス成立しちゃったよ。映画の世界の革命時になちゃったよ。アクションとオタク文化が好きな映画監督さんの映画だったのに。
もはやあれは宗教だった。劇中で語ってくれます。
そして色々考えたと。やっぱり。バレットタイム。バレットタイム。
あれはアクション娯楽映画なんだ。そう言い切る吹っ切れたのか、作品はどんどんアクション映画のテイストに変貌していきます。
そしてリブートらしい初代のテイストの映画が完了です。
でも、そうとう怒ってるのでしょうか。
なんどもティファニー"マトリックス"を作れと、呼ばれたことが嫌だったのでしょうか。
家族を利用して続編を作れと言われたのでしょうか。
仕組んだモノへの拷問で作品が終わります。
そして、最後に。メディアが勝手に広めるから、話題のかわいい猫ちゃん動画作ったぜと開き直ります。
「いらつく黒猫がいたからそれを作品に反映させた。アーティストならあることだ。」
というオーディオコメンタリーつき映画でした。
三日ぶりの食べ物にでもありつけたかのようにポップコーンを咀嚼してるかのような作品への没入感を阻害する耳障りな雑音が隠れる作品になりました。
そう考えると、続編でありリブートでありオーディオコメンタリーという、世にも珍しい快作が生まれたのではないでしょうか。マトリックスではやらんでほしかった。