劇場公開日 2022年2月23日

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「根底に流れる信仰が救いとなる」ドリームプラン lynx09bさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5根底に流れる信仰が救いとなる

2022年3月2日
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鑑賞方法:映画館

信仰については色々と思う事があるが、暴君がギリギリのラインで家族を保てたのは、信仰による「教え」だった様に感じた。基本的には夢見がちな世間のクソ親父と変わらないのだが、「子供が子供であるべき」という一点に置いて「親(保護者)」としてのやれそうでやれない事を貫いているのでグッとくるものがある。
ウィル・スミスが演じている点も興味深い。ベスト・キッドのジャパン・プレミアでのジェイデン(息子)は悪い意味で忘れがたい記憶でしたから。でも、ボクシングファミリー然りゴルフ親子然り、似たような躓きを踏襲するもんですよね。
父親のアグレッシブさと母親の肝の座ったディフェンス力、そこに5人姉妹の真っ直ぐな成長力があったからこそなのだと観ていて感じた。いかな暴君でも独りでは国を作る事は出来ないと言うことだ。
そして、ポールとリック。欠かすことの出来ない親愛なる白人部外者。事実はどうあれ、二人が魅力的に描かれていたのは良かった。
邦題は下手にオブラート包みしたダメダメタイトルだけれども、広く観て欲しい一本であるのは間違いないですね。「キングリチャード」が原題なので、視点はずっと父親であることはご用心(テニスはあくまでも目的)。

lynx09b