「意外とビジネスよりの家族愛物語」ドリームプラン kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
意外とビジネスよりの家族愛物語
ヴィーナスとセリーナのウィリアムズ姉妹といえば、テニス史に残るであろう伝説的なプレイヤー。一時期、2人が強すぎて嫌われるくらいだった。マンガや映画の倒すべきライバル役にピッタリなイメージ。本作はそんな彼女たちの父親リチャードが2人をどのように育て、有名にさせていったのかを描いた物語。
プロスポーツの世界で黒人選手が少ない競技があった(未だに少ない競技もある)。ウインタースポーツやゴルフ、水泳、そしてテニス。いずれも始めるのにお金がかかり、続けるのにさらにお金がかかるスポーツだ。ここに目をつけたところが成功の秘訣だったんだろう。
ただ、父親としてのリチャードはどうなんだろうとは思ってしまう。結構自分ひとりで物事決めてしまうし、周りへの態度もよろしくない。でも、早熟な選手たちが潰れてしまったり、試合会場にいた‘’熱心な‘’親たちを目にして、子どもたちを守ろうとしてたのは素晴らしかった。
本当はもっと描きたい話があったはず。脚本を作るのにかなりカットしたんだと推察する。若干の物足りなさを感じるが、それでも十分にいい映画だった。
ちなみに実在するテニスプレイヤーの名前が出てくるのも面白いところ。マッケンローとかサンプラスとかカプリアティとか。アンディ・ロディックの名前が出てきて懐かしくなった。流れる音楽も時代を演出してていい。「キリエ」なんてめっちゃ懐かしくて、そんな楽しみ方もしてしまった。
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