「予見者と青い瞳が、砂漠の彼方に望む夢」DUNE デューン 砂の惑星 Uさんさんの映画レビュー(感想・評価)
予見者と青い瞳が、砂漠の彼方に望む夢
原作や映画の前作は未読・未見です。
重苦しいディストピア
砂の厚みは、即ち歓喜や幸福が天空に去った後の歴史。生きるものの悲哀や労苦が、熱に枯れ果てて幾重にも積み上がり、運命も呑み込んで流れていく。
サンドウォームが独立した生物ではなくて、砂漠の獰猛な変身に見えた。
砂漠の砂嵐も、屋内・屋外全てのシーンで響く音も、ざわついた重低音。常に不安をかき立てていた。今作はアトレイデス家の崩壊がテーマでしたからね。
序章あるいは前編?
教母が超能力者の出現を待ち望み、フレメンにも救世主の伝説があり、しかし主人公はまだ幼い。原作を知らなくとも、今作が長い旅の一部であることは、早々に感じられました。これからの物語への期待感は強烈です。
個を磨く世界
1万年を越える遥か未来の物語であるのに、人々も街も古代を思わせる設定。人は皆、身体能力や精神力の鍛錬に余念が無い。誰もが改めて己の力しかないと悟った?
刀を用いた闘いは、斬り合いと言うよりも正に体術。至近距離に飛び込んで、身体を掻き切る白兵戦の迫力。
教母のパワハラみたいな精神パワーも凄いし、ポールが母の教えで身につけていく、相手を支配する「声」の力は、この先も彼の主武器になるんですね。
ひ弱なポールが、顔色を変えるように大人に成長して、克己の力も身につけていく。まぁ、そうでもしないと、砂の国では生きていけない。
美しき母
ポールの母ジェシカが、国が敵の攻撃を受け夫を拉致され、息子と二人国を追われて、逆境に陥るほどに美しくなっていくのに見とれていました。かつ、死んでしまった勇者以外で、最も勇ましかったのも、この母かも知れない。やつれたような姿を見せながら、常にファイティングポーズを崩さなかった。
美しさで言うなら、砂漠の青空を映しとったような、フレメンの青い瞳も綺麗でしたね。
コメントと共感、連続でありがとうございます😊
実はこの映画、難しくてレビューにも困りに困ってしまいました。
Uさんのレビューの半分も内容を分かっていません。
ただただヴィルヌーブ監督の作品の魅力・・・創造性と映像美に
浸るばかりです。
(個人的にはシャラメ君大好き人間なので、それだけでも観る価値ありです)
続編もまたまた頭痛くなるんでしょうねー。
砂漠でフレーメンを探している時、美しいけれど華奢な母が、ポールに着いて行けなくなると思ってたら、全然平気だったので、ウムムと思って見てたのですが、実はあの怖〜い教母の組織から選ばれて送り込まれていたエリート女子だったみたいです。そうなると、お腹に宿るポールの弟か妹も超能力者?
ますます目が離せません。