劇場公開日 2020年12月4日

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「説明不足も(若干)あるが基本的に高評価。」魔女がいっぱい yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0説明不足も(若干)あるが基本的に高評価。

2020年12月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

さて、54本目です。
今回はこちらにしました。

サイトの「特集」を見るとストーリーの大半のことが(実は)書かれており、うかつに内容書きづらいですね…。
「魔女」はいっぱいいます。「魔女」という定義をどこまで取るか、によりますが、「何らかの意味で奇跡を起こす人」という意味でとらえるなら、主人公の面倒を見ている祖母もそうですね(時代が1900年あたりなのか、ブードゥー教などが登場する)。

 ストーリーは完全に勧善懲悪もの。ひねりも何もなく、「悪いことをする人は罰を受けますよ」というひねりが「ある意味ない」ストーリー。これも賛否両論あるかと思いますが、子供の方が見ることも考えた場合、それでも良いのでは…と思います。

 さて、魔女と書きました。魔女といえば、だいたいの魔女が連れている、「黒い色をしたペットで、日本ではそれを黒い色のペットとしては飼わないが、非常に普遍的なペット」「魔女の連れ添いの定番」というペットがいます。そしてそのペットは「ある動物」をおいかけ回すのがとても大好きです(この辺ヒントかも…。動物、結構出てきますので、動物が好きという方もお勧めですね)。

 実は勧善懲悪ものという筋を取りつつ、裏ではペットどうしの争いやときには協力も同時進行で描かれているという、ストーリーとしては2重の構造を持ちますが、とはいえそれは普通に気が付くものではないし、本質論でもありません(1つとみて差し支えない)。

 逆に日本をはじめとしたアジア圏では事実上、ハロウィンくらいでしかおもだって出てこない(しかもこのコロナ事情でコスプレ練り歩きは自粛だ何だの…)一方、日本にもそうした文化自体は根付いていることは、例えば魔女を主人公としたアニメやゲーム、小説などがあることからわかる通り、決して「遠くの国のお話」ではないのです。

 あなたのそばにも…。もしかすると…いるかもね。

 さて、採点に入りましょう(いずれも軽微な減点なので、4.8を5.0に切り上げています)

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 0.1減: ブードゥー教による、日本ではあまり知られないおまじないで使うハーブ等には、日本ではなじみのないものがいくつか出てきます。書き出すとキリがありませんが、「ニガヨモギ」があります。「ヨモギ」は知っている方も多いですね。ニガヨモギです。リキュールに使われることなどがありますが、古い時代には出産をつかさどる、アルテミス(ローマ神話では、ダイアナ)を象徴していたとされるヨモギは、そのヨモギ属の学名「アルテミシア」にも残りました。

 ただ、こうしたことを知っている視聴者はほとんどおらず、「聞いたことがない薬の調合のシーンがしばらく続く」ところがあります。ブードゥー教に関する記述は少なめではありますが(少なくとも3回出てくる)、それぞれ最低限、「日本の何におよそ相当するのか」の説明(字幕補足)があってもよかったと思います。

 0.1減: 「魔女のペットの象徴」といえばもうお分かりですね。そして黒いものに限らず、その生き物が「おいかけまわす」ものがあることもご存知の通りです。このことが映画内での一つのポイントになります。

 ただ、実はこれ…。まぁもうここまで書けばわかりますね。ネズミですね。ネズミは単数形は mouseですが(コンピュータで使う「マウス」もここから)、複数形は mice です。
複数形がこちらで、実は映画内ではこちらの用法が多いのですが、その場合、当然そのあとには三単現の-sもつきませんし、be動詞が続くならisではなく are です(私自体は準1持ってます)。

 このミスがかなり目立ちました(少なくとも4か所)。
解釈に支障がないのでそこまで…とは考えましたが、実は「1匹のネズミ」で単独行動しているシーンがあり(ここは見どころ)、そこは "… a mouse [is] ... " とただしく表現されています。

 ちょっとこうした英文法に無頓着な点(ほか、全体的に妙に無頓着な部分があります。理解を妨げるほどではないですが、吹込み時に注意しなかったのかなぁ…と思えるレベル)が10か所以上あり、うーん…とは思いました(ただ、それをどうこうケチをつける類の映画ではないし、積極的な減点要素でもない)

yukispica