劇場公開日 2020年6月26日

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「サスペンス映画ではなく、多々の悪を加えた闇鍋で 、 黒い雨がよく似合う映画」悪の偶像 YAS!さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0サスペンス映画ではなく、多々の悪を加えた闇鍋で 、 黒い雨がよく似合う映画

2020年6月30日
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鑑賞方法:映画館

第1シーンのCGはウルトラダサく、シーンの内容も、ただ気分を悪くする。
しかしこの映画全体的には撮影の質が高く、高性能カメラをうまく使いこなす優秀な技術や、細かい演出、光の当て方等が丁寧で、文句のつけようはない。
監督の演出も良く、役者もうまいが、脚本だけは爆発的映画の展開について行けていないのが残念。
沢山の風呂敷を広げたが、大部分は何とか回収したようだが、
編集時にカットが幾つか入ったのか、回収しきれなかった事が少々気にはなった。

「ポカリスウェット」と「死体遺棄」が日本と同じ発音で嬉しかった。
被害者の父親は外見も演技も内野聖陽さんだった。
役名がみな似ていて、名前をポンと言われてもピンとこず、鑑賞中に混乱してしまったので、
映画ではあだ名で呼んでほしかった。

邦画なら、1つの不幸な事案があると、それを隠すために、1つ2つと罪が重なりあっていくのが王道だが、
この半島国映画は題名通り、全員が悪人であり、みな病んでいた。
よって小悪魔が暴走した理由も中盤から別人のようになった男の心変わりも、テロを起こした理由も、理解不能。
とにかく登場人物全員の心模様がまったくみえない。

「悪の偶像」の冷淡な母親と違い、
半島国映画なら「母なる証明(ボンジュノ監督)」と合わせてみるといい

YAS!