「母と娘の物語」ワイルド・ローズ ミーノさんの映画レビュー(感想・評価)
母と娘の物語
クリックして本文を読む
20代のシングルマザーが1年の刑期を終えて、子どもの面倒を見てくれていた母親の元へ戻ってくる。おばあちゃんと離れたくないと泣く子どもたちと新居に引っ越して、過去は明かさずに資産家の豪邸の掃除人の仕事を得て何とかやっていくが、本当はウェスタンのシンガーになりたくて、グラスゴーで悶々としている。
前半はやんちゃな女子と見守る周囲の人たち、というありきたりな感じで、主演女優の「ジュディ」でのまじめな雰囲気からの変貌ぶりくらいしか見どころがない気がしていたが、子どもを置いてでも歌手を目指すという主人公に批判的な母親が、とうとう娘に援助を申し出て、自分の思いを語るところが秀逸。親というのは自分の夢の実現に努めるより、現実の生活に合わせて夢を子どもに託すものなのだ。そしてそれで後悔しないかと言ったら、必ずしもそうではないのだ。
BBCのあのくだりは何だった?
コメントする