「妻の前だけジェントルマン‼」ジェントルメン MARさんの映画レビュー(感想・評価)
妻の前だけジェントルマン‼
一代で大麻ビジネスによる巨万の富を築いたミッキー。引退宣言した彼のまわりには、利権をめぐり悪~い奴らが集まってしまい、コミカルで恐ろしい「ゲーム」を始めてしまった…といった物語(雑)。
比較的、王道を行くクライムサスペンスモノの作品。しかし、派手なアクションというよりは、悪党どもの駆け引きや心理戦をメインに、ゲスな探偵のフレッチャーがスキャンダルネタをちらつかせながら、ミッキーの参謀のレイにゆすりをかけていく様が描かれていく。
登場人物は、大麻王のような超大物から、粋がったガキどもといった小物に至るまで、皆揃いも揃ってワルモノばかり‼ジェントルメン…!?どこにいたのよ(笑)‼
それはそうと、悪党たちの騙し合いは、ややコミカルに描かれていながらも、手に汗握る展開。
登場人物皆がそれぞれの立場の元、命がけのゲームに没頭していく。味方かと思えば敵になったり。。
まぁ結局いつだってモノを言うのは金ですね。ペーパーウェイトもですぞ(タイタニック風)。
・・・。
そして沢山の登場人物がいますが、皆揃ってナイスキャラ。ワタクシの中では、キャラクターの良し悪しが作品の評価に直結したりするので、本作は宝庫でしたね。
特に気に入ったのは実質主人公とも呼べるレイですかね。
№2が優秀な会社は潰れない、なんてよく言いますが、ミッキーの大麻ビジネスが一代で成功したのも、間違いなく参謀である彼の力のおかげでしょう。有能に見えながらも、粋がったガキんちょに振り回されてしまう所なんかも憎めないですね。
ホント、彼には色々とお疲れ様!と言いたいです(笑)
そしてフレッチャー。とんでも無くめんどくせぇ奴ですが、本作が面白く仕上がっているのは彼のうざさあってこそ(笑)そしてブタのおじさんも…。
派手さは少なくとも、悪党達のコミカルでシニカルな闘いは、どこかおしゃれでスリリング。
公開から少し経ってしまっていますが、ナイスミドルな英国紳士の悪行を是非劇場でご覧ください♪