「ケレンの塊」ジェントルメン キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)
ケレンの塊
いやもう「ケレン味」が結晶化した、ガイ・リッチー監督の真骨頂。
Fワード・Cワード山盛り。
暴力的で、下品で、でもカッコ良くて皮肉が効いてて。
まさに「ああ、オレ映画観てる!」って感じさせてくれる。
ホントに面白い…とは思うんだけど、「語り」を中心に話が展開するので、私が日本人だからなのか、歳をくったからなのか、登場人物が多いことに加えて持って回った比喩表現が多く、俗称なのか蔑称なのかスラングなのか、とにかく細かな言い回しが複雑。(セリフ字幕に「カッコ」で補足説明が付いた映画って、私はあまり記憶にない。)
まあそんな具合に字幕を必死で追いかけて理解していかないとおいていかれる。
ラストで凄い勢いで全体に散りばめられたピースが合流していくカタルシスを楽しむ作品でもあるので、観賞後の今思えば、あまり細かなシーンの意味を考えなくてもいいんだけど、その「物語に追われる感」のおかげで、有名俳優たちが扮する数々のクセの強いキャラクターをしっかり咀嚼した感がなく、何だかモヤッとした感覚になってしまった。
いや、面白いんだけどなあ。
※感想を書く際に影響されないようにレビューは書くまで読まないんだけど、書き終えて読んでみたら、似た感想の方が結構いて安心した。
コメントする