劇場公開日 2020年3月20日

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「市場原理は万能なのか!?」21世紀の資本 ビリケンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0市場原理は万能なのか!?

2023年2月8日
iPhoneアプリから投稿

世界的ベストセラー「21世紀の資本」を映画化。

資本主義は格差拡大を生み、このまま行けば18-19世紀の莫大な格差が復活しかねないと警告する。

格差拡大が起これば、分厚い中間層が破壊され、権力は一部の権力者に集中され、貧困=死という悲惨な運命が待っている。また、政治は不安化しナショナリズムが蔓延り、分断が加速されていくだろう、と。

格差悪化の理解に重要なのは、経済が生み出すお金のうち労働者の取り分が減っているということ。しかし、労働者の支援を充実させる福祉国家を目指せば、グローバル競争の中では、敗者になるしかない。グローバル化を勝ち抜くには、価格を下げるための労働者の取り分を減らす事だ。

資本移動とグローバル化によりより一層資本は虚構と化し、連帯は壊れシステムは脆弱になっている格差増大と永続化をさけるには累進資本課税が必要であると、トマ・ピケティが提唱する。

ビリケン