「300年の世界経済史のおさらいから驚愕のクライマックスまでじっくり楽しめるドキュメンタリー」21世紀の資本 よねさんの映画レビュー(感想・評価)
300年の世界経済史のおさらいから驚愕のクライマックスまでじっくり楽しめるドキュメンタリー
ピケティの原作は読んでいませんが、そんなアホでも解るやつという噂だけで観に行きました。
これはメチャクチャ面白い!『レ・ミゼラブル』、『プライドと偏見』、『ウォール街』等の諸作からの引用を交えながら18 世紀から300年の世界経済史を噛み砕いて解説してくれる前半はかつて世界史を選択した者にとってはノスタルジーすら感じる内容でガッツリ掴まれます。そしてピケティご本人他の学者たちによって産業革命以降、世界大戦や世界恐慌等を経てもなお格差社会が厳然と存在するメカニズムが次々と解き明かされるのを頷きながら眺めていると胸の内にほのかな怒りがこみ上げてくるわけですが、昨今毎日のように浴びせられる様々な報道や告発に燻っていた疑問に対する答えがドンと提示されるクライマックスは圧巻、これを観終わったら名だたる大企業が投資に失敗して大損ぶっこいたとかの報道に心の底から激怒出来ると思います。
個人的にはモノポリーを使った実験が印象的。なるほど、私が忌み嫌うリア充と成金の生態がどのような過程を経て熟成されるのが手に取るように解って納得しまくりました。ここで槍玉に上がってる連中がまさに今テレビやSNSでマスク越しに寝言を喚き散らしている今観るべき作品、大事なことなのでもう1回言いますがホンマにメチャクチャ面白いです。
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