「カイ・ハンセンなら知ってます。」ストックホルム・ケース Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
カイ・ハンセンなら知ってます。
1973年8月にストックホルムで発生し「ストックホルム症候群」の語源となった人質立て込もり事件の話。
事件の詳細は知らなかったけど、「ストックホルム症候群」が何ぞやというのはあったからか、大筋の展開は読めてしまうので、ハラハラするとろははあまりなく、犯人や人質の心情をみるドラマという感じだし、意外性はあまりない。
しかしながら、そこに陥って行く人質の様子や、仕向けた訳でもないのにそうなっていった犯人の言動に妙に説得力を感じるし、変遷が判りやすくて面白い。
見所というものはないものの、最初から最後まで少しずつ、そしてゆっくり積み重ねていく人間味はリアルに感じるし。
どこまでリアルか知らないけれど、警察や首相が反発を受けるのもなるほどと思わせてくれるし、説得力を感じる心理に繫がる人情の「妙」な部分の面白さがあった。
ストックホルム症候群に興味がある人向けのお勉強作品という感じかな。
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