劇場公開日 2020年3月20日

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「期待はずれ」三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 zem_movie_reviewさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0期待はずれ

2025年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

これを映画としてまとめた人、討論の中身と背景、時間軸を消化しきれてないよね。
大見出しでまとめていくのは全然いいのだけれど、全共闘も三島も観念論、哲学論のやり取りが大半で何を言っているのか分からない。だから、大衆に語りかける言葉を持たなかったので、双方ともに大衆運動にはならなかった(なれなかった)し、自分らだけが分かっている(つもりになっている)ので先鋭的にならざるを得なかったんだけど、そのところがすっぽり抜け落ちている。だから、討論(そもそも討論なのか?全共闘が三島の講義を聴講しているだけじゃないか?)の因果が弱いと感じた。

面白いところもいくつかあったが、
・解説してくれる人たちの知識量はすごい。両者への思いは強い。
・名は体を表す。クズはクズ。ゴミはゴミでしかない。
・小僧は小僧でしかない。ファッションとしての学問と飯食ってる学問では天地以上の差はある。
・討論の最後。お互いに歩み寄ろうとする、特に、全共闘側のセリフは左翼特有のセリフ。自分が民青同盟に勧誘され議論して相手を打ち負かしたあとに言われたのと全く一緒なことを瞬間的に思い出した。お互いに啀み合ってもDNAは一緒なんだろう。同族嫌悪か。

全共闘と三島の劣化コピーが山本太郎(とれいわなんとか組)なのだろうな、という茫漠たる思いで劇場を後にした。

zem_movie_review
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