ぶあいそうな手紙のレビュー・感想・評価
全40件中、1~20件目を表示
孤独…話し相手は必要です
storyがすごくいい
そして"手紙"と
いうアイテムが効いている
主人公のエルネストが魅力的で
最高におもしろさが溢れでる
ラストは思いがけない展開に
…胸が熱くなる気持ちが
込み上げて涙が出そうになった
最高なラスト。
ビアとの出会いで人生が変わる
初めはちょっと不安があったけど
人は見た目じゃなかった
若いビアにときめいて
自然に踊り出す自分がいる
忘れ欠けていた感情…トキメキ♡
…ときめいたきもちが蘇る…
ビアもエルネストの優しさに
安心できる居場所を感じていた
"孤独"な二人が出会えたこと
が…幸運なのかも
老いても学ぶ…
孫の年ほど離れた家無し娘ビアとの出会いを通して愛情を表すことの大切さを学び、かつての友人の妻ルシアの元へ。エルネストのアパートを託されたビアのその後が気になる。ラストが爽やかなストーリー。
最後にビアに書いて貰った手紙は息子宛だった展開にハッとしました。 ...
最後にビアに書いて貰った手紙は息子宛だった展開にハッとしました。
ブラジル🇧🇷という国柄も感じられました。
とても雰囲気のある秀作でした。
一言「グラシアス!(ありがとう)。
視力をほぼ失った独居老人・エルネストと、手紙の代読・代筆をするビア。
この2人の「じいじと孫」的な、微妙な関係。
ビアは最初手癖が良くなかったりして「大丈夫かなあ」と不安でしたが。
エルネストが紡ぎ出す言葉や、ちょっとした教えで。
ビアは「人を大切に思うことの、奥深さ」を学んでいく。
そしてエルネストもまた、それを改めて確認していく。
この凸凹コンビが、時に愉快でしんみりもしたり。
耳の遠い・隣人との「老老コンビ」も、いいアクセント。
「老いとはいろんなことを分かち合う人を、失くすこと」。
なんとなく、わかるような気がする。
名画座系の渋い作品ですが、最後意外な結末でほろっ。
劇中のアコーディオンの音楽もなおよろし🪗。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「手紙の言葉は味がある。死後もずっと残る物」
とてもよくまとまった印象をうけた
老いや孤独と縁遠くそれらを無意識に恐怖している若者は見ないだろう作品。自分にとって『孤独』は重なる部分があるから興味を惹かれた。普段こういう現実におけるリアルな私生活を描いた作品(日常もの)は自分が現実逃避として嗜む創作媒体として映画やアニメ、小説で好き好んで見ることはない。しかし、DVDのジャケットに写るエルンストとビアの二人の剽軽でありつつもコントラストのある『でこぼこコンビ』としてのビジュアルと、タイトルから連想される頑固な爺さんが人の温もりを伝達する手紙をどうしていくのか気になり借りて視聴する事となった。
手紙の代読を題材とした作品としてヴァイオレット・エヴァーガーデン(アニメ、2018年1月 - 4月放送)があり、それを連想する作品であった。時期を調べるとヴァイオレット・エヴァーガーデンの放送後の2019/10/4釜山国際映画祭で公開となってはいたが、映画作成にかかった時間を考えるとおそらく影響を受けたわけではないと思う。
内容は、頑固なお爺さんであるエルンストが個性があり手癖が悪く彼氏に問題を抱えていながらも人間性の奥深いところに例えば気持ちを伝えるのにためらわない素直さを持ったビアと出会い、最初はお互い利用知合うような形ではあったが、徐々に信用していく。エルンストはビアの『人に率直な気持ちを伝える』力に促されて自分の中でカチカチになってた頑固さを克服していく。ビアとの手紙という人に気持ちを伝える共同作業を行う中で、エルンストは孫や息子に自分の本心を伝え、ラストでは昔愛していたルシアの家に行き着くことができた。
この変化はビアがなければ起きなかった。普通は人は自分の固定観念に飲まれて変化できず、自分の今のカチカチな思い込みに支配されて身動き取れず終わっていく。いかに人との出会い、人とのコミュニケーションの中で自分の持っていないものを補っていくことが価値あることか、自分の内に秘めた思いを他人に伝えることが大切であるかを教えてくれる作品。
この作品をみて印象に残った二点として、ポルトガル語では「乾杯」を「ティンティン」ということを知ったことが一点。もう一点は映画の舞台ブラジルでは路上で『叙情詩テロ』という集会が社会的に抑圧された人々によってどうやら行われているらしいという事。社会を風刺するラップバトルに似たものだと思うが、そういう集会を詳しく知らないのでもっとその文化についてドキュメンタリー等で知りたいと思った。
秀作だと思う
エルネストの微妙な年寄り感がリアルで、
もし自分がこのように歳を重ねたら・・・と思うと
他人事ではない感じでなんだかハラハラしつつ
ルシアから彼への手紙を読み代筆するビアの、
賢そうだけど落ち着きのないギョロギョロ目と
手癖が悪いのと
少年のような見た目や振る舞いにドキドキしつつ、
そんなふたりの間に育まれる情が、歳の差もあってか
深くなりそうでならずに不思議な安堵感を覚えた
ビアのアドバイスと彼女への
接し方によって心が開かれ
「拝啓」で始まる、エルネストからルシアへの
ぶあいそうな手紙が
「親愛なる~」に変わっていき、ルシアと
結ばれそうな過程を丁寧に描いた作品
エルネストもルシアもいい歳なので
この先の人生は希望に満ちたものばかりでは
ないだろうと思いつつも、心温まるものを感じた
秀作だと思う
人生の機微
ブラジル映画って、ノリはいいけど、大味?
そんなイメージがあるのなら、みごとに裏切られる。
細部にいきとどき、言葉に繊細。
人生の機微を感じさせてくれるのに、
テンポよく飽きさせない。
主人公の2人、何より品の良さのようなものがにじみ出ている。
ほとんどの人は、この2人を好きになるんじゃないかな。
2人はいろんな意味で正反対。
でも、根本では似た者どうしのようにも思われる。
自分の中に自分を支える確固たるものがない。
そうした2人の交わりが、互いを変えていく。
そして、それぞれの境遇から一歩を踏み出す。
YouTubeにあるアゼヴェード監督のメッセージを見ると
なるほど、2人のキャラクターの良さは
監督自身なのだと理解できる。
彼女の他の作品もぜひ見てみたい、
そんな気持ちにさせてくれる、美しい映画です。
補いあうこと
若者と年寄り、ましてや異性だとなかなか交流することはないし、交流のきっかけもないですよね。エルネストとビアの関係が素敵だったのは、お互いに足りないものを補いあっていることと、友人であること。羨ましかったです。
ビアの若さは、エルネストに未来を生きる想像力を与えてくれたと思います。逆にエルネストの思慮深さは、ビアに安心と落ち着きを与えた。お互いを補いあったからこそ、エルネストもビアも人生をただやりすごさずに、前を向いて新しい道を歩きだせたのだと思います。
劇中のLGBTの集会が、過去にエルネストが関わっていた社会運動を連想させました。それは、未来を良くしたいと夢見た当時の若者と現在の若者の言葉を代弁しているようでした。そう、未来を良くしたいと考えて生きることの他に、生きる意味はあるのでしょうか。
哲学的だしフィルムも美しくて私好み。素晴らしい作品でした。
二本立て二本目。ジジイの妄想物語。 息子が世話してくれた親切なハウ...
二本立て二本目。ジジイの妄想物語。
息子が世話してくれた親切なハウスキーパーをクビにし、あろうことか、路頭に迷う若い女を自宅に。気持ちは分かるがやばすぎ。悪い奴でなかったから良かったものの…。
終盤はその若い女の仲介(手紙代筆)で、昔の女へと繋がっていく。
ありえな〜い、ありえないけど何故か感情移入してしまった…悪かったな、私もジジイなのよ(笑)
面白かった。そう思った自分が悲しくもあった(笑)
【アンサンブル】
この作品には、
老いたエルネストと若いビアを中心に、さまざまな対比が織り込まれている。
手書きの手紙と、タイプライターの手紙、
形式に拘った表現と、率直な言葉遣い、
スマホの動画のどこかぎこちない話し方と、語りかけるような口調、
視力の衰えたエルネストと、聴力の衰えたハビエル、
長年想い続けたのに気持ちを押さえ込もうとするエルネストと、常に誰かを求めてしまうビア。
そして、途中の場面。
夜の街で詩を大声で交わし合う若者達を見ると、どこか普通と異なるように感じられて、これも対比のようなものではないかと思ったりする。
しかし、こうして語られる対比の物語が絶妙に絡み合って、まるで調和してアンサンブルのように感じ始める。
そう、対比とは言っても対立するものではないのだ。
僕達は、いつの間にか、古いとか新しいとか、あっちとこっちとか、分けて考えることに慣れすぎているのではないか。
どこかに壁を作ってはいないか。
エルネストがお金を取られるのを覚悟でやったことと、ビアが返金する行為。
そして、ここから、二人の気持ちはお互いに向き合い始める。
最後、エルネストは自分の気持ちに素直に従おうと思い立ち旅立つ。
ビアは誰かに依存することなくやっていこうと決心をする。
この旅立ちで、この映画の物語はいったん終わりになるが、また、別に奏でられる物語が続くのだと、多くの人に思わせる。
一歩踏み出す素敵なストーリーだと思う。
サッカーばかりやってないで、もっと映画撮って。
人は一人では生きて行けない。そのくせ、一人になりたがる。
どうせ一人で死ぬのだから、今、一人になっていたとしても何も変わらない。
と考えるか。
一人で死ぬ前に、一緒に居たい人と最後の時を過ごしたい。
と考えるか。
人生の最後のピリオドで知り合ったビアによってもたらされた変化。
エルネストの最後の人生の選択。
それだけの映画ですが、面白かったです。
ただ、とても長く感じられた。と言うか、あまりにも退屈w
それと、抒情詩テロって言うけど、あれのどこが抒情詩なのかが判らないw
ブラジルと言えばサッカーとコーヒー豆と借金しか思い浮かばない罰当たりな私ですが、もっとブラジル作品を見てみたいと思わされる映画でした。
退屈だったけど、良かった。
優しくも少し悲しいブラジル音楽
視力の落ちた老男性と手紙を代読/筆する若い女性のブラジル映画。
ハートフルな映画かと思ったら前半からそこそこ不穏な空気で驚く。
途中ですこし寝ちゃったのでキー部分を押さえてないかもだけど地味めでちょい好みからは外れたかな。
エンディングは”そうくるか”と印象に残るものだった。
レビューを見ると伏線や叙述トリックも色々と貼ってたのかもしれない……ってことは結構寝ちゃってたのかな?;
優しくも少し悲しいブラジル音楽がめちゃくちゃ心地良かったのは最高だった。
良いラストです。
途中の手紙?らへんで少し寝ましたが、他は概ねしみじみとした演技と地味な展開で楽しませてもらいました。
女の子の思慮が浅すぎてイラつきましたが、作品全体のほのぼのとした雰囲気に誤魔化されます。
中盤で寝たのでイマイチストーリーを理解していませんが、良いラストだったと思います。
一人で死ぬのはいやだ
今年は手紙をテーマにした映画が多い気がする。しかも、タイプライターを打つよりも温かい手書き文字がいい。視力も低下して手紙も読むことができなくなった78歳の老人エルネストに、ある時、ウルグアイ時代の友人の妻ルシアから手紙が届き・・・という展開だ。
隣人のハビエルが妙に仲良しで楽しくなるのですが、この作品の中では最も好感の持てるキャラクターでした。週に1回来るだけの家政婦よりも、もしかして孤独死してるんじゃないだろうな?と部屋の前に置かれた新聞でチェックする日常生活。チェス仲間でもあり、彼の孤独を癒してくれる存在でもあった。
23歳の女性ビアと知り合い、手紙の代筆など身の回りの世話もしてくれるようになり、家政婦をクビにしてしまったエルネスト。ビアに金を盗られたというより、わざと持っていくように仕向けたというほど信頼していたのだ。
ビアとの心の交流よりもさらに信頼していたのは隣人ハビエルなのだと感じた。孤独死しても世話をしてくれるだろうし、だからこそ金にも執着しないし、ビアをも信頼できたのだと。だからこそ、最後の英断が成り立ち、若き頃の恋が再燃できたのかと・・・やはり持つべきは信頼できる隣人なんだと感じてしまった。
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