「鑑賞環境は全然クワイエットじゃなくて物申したかったけど、作品自体は大満足!!」クワイエット・プレイス 破られた沈黙 とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)
鑑賞環境は全然クワイエットじゃなくて物申したかったけど、作品自体は大満足!!
脚本監督、映画人ジョン・クラシンスキーの恐怖の引き出しの多さと胸熱ドラマの手腕に唸る!素直にすごく魅せられた。前作に匹敵する、いや、もしかすると時に前作以上ではないかという作品通しての緊張感と巧さ。予告でも使われていた長回しの冒頭から妻エミリー・ブラントの体を張ったスタントはじめ圧巻・圧倒的。タイトル出るまでにもう十二分にこの世界に引き込まれる自分がいた。絵に描いたような、というよりもはやそれ以上に新鮮なドキドキハラハラバクバクで、こっちが思わず叫んでしまいそうなほどまったく飽きさせない!どころか増々前かがみに……。ずっとすごく面白かったし、やっぱりすごく痛そうだった。子供も、頼もしく父親の面影が重なっていくミリセント・シモンズに、今にも泣き出しそうな怯えきった顔のノア・ジュプ。そして、今回新しく加わったのはジョン・クラシンスキー同様、個人的に好きなキリアン・マーフィー!髭面も似合っていて、やはり頼もしく格好良かった。ジャイモン・フンスーは思ったより出番は少なくあっという間だった。
にしても(複数場面同時進行)クロスカッティングの見事な使い方よ。全編通して2回くらいもうやめてと心臓止まりそうなくらい緊張感が沸点に達する瞬間があったけど、そのどちらも本当にお手本のように神がかっていた。そして、最後は子供たちの成長も感じる確かな歩みに、カメラ越しにクラシンスキーのように親目線…。はい完璧、ありがとうございます。天才というよりジョン・クラシンスキーがもはや怪物か。
これが映画の中の世界だったら連中全員"音を立てたら、超即死"(←このキャッチフレーズ日本の無能宣伝の中では比較的好きかも)していて、周りで自分たちしか生きていないぞ!…という鑑賞環境について以下書かせてもらいます。
ここで一作目最後のジョン・クラシンスキーくらい '声を大にして' 告発したいのが、映画モラル・リテラシーの低さよ。間2席くらい空けて座っていた男性がコンスタントにずーっとポップコーンを食べていた。容器四次元ポケットかってくらい無くなる様子もなく。もちろんぼくもポップコーン大好きだし、映画館といったらな食べ物で、公式に売られているものなので、それ自体に文句は言えないが。にしても、だろ。食べる作品をもっと選ぼうよ、と。タイトル読めないんですか?食べるにしても食べ方や食べるタイミングをもう少し考えられないものか、と。音が大事な作品なのだから!例えば大きな音や劇伴が流れているときなんか。しかもその人、時折ゲップしたり、食べすぎてか気管に入ってか咳き込むヤバさ。逆側のカップルはエンドロールに入るなり、ずーっと喋っていて、こちらもイライラ。自分一人で見に行っていたら絶対に注意していたな。映画本編中、後ろの方の席からはスマホの着信音みたいなものもなる始末。無法地帯か、これはダメだ。ハウリングされてヒエーってなってる怪物の気持ち。
P.S. 本編最初の方でまさかの出てきたジョン・クラシンスキーと、今回のメインキリアン・マーフィーが同じ画に並んでいるシーンがあって、眼福でした。
今年映画館鑑賞29本目?