「【”Beyond the Sea” 謎のクリーチャーが跳梁跋扈する世界、再び・・。前作では、両親に付き従っていた姉弟が、恐ろしき世界の中で勇気を振り絞り、成長して行く姿が沁みます・・。】」クワイエット・プレイス 破られた沈黙 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”Beyond the Sea” 謎のクリーチャーが跳梁跋扈する世界、再び・・。前作では、両親に付き従っていた姉弟が、恐ろしき世界の中で勇気を振り絞り、成長して行く姿が沁みます・・。】
ー 異常な聴覚を持ち、世界を変えてしまった”クリーチャー”が現れる前は、人々は平凡だが、楽しき日々を送っていた。喫茶店でくつろぐ人々、リトルリーグで、マーカス(ノア・ジュブ)を応援する母エヴリン(エミリー・グラント)と父リー(ジョン・クラシンスキー)。
だが、その穏やかな世界は一日で、崩壊する・・。ー
■感想<Caution! 内容に一部触れています。>
1.前作で描かれた”尋常でない緊張感溢れる世界観”は、今作でも高いレベルで維持されている。そして、 謎の”クリーチャー”が突如現れた”Day1”から描かれ、父リーが、命懸けで家族を守った翌日”Day474”から始まる作品構成も良い。
ー いきなり、平常な日々が覆った経験を、私たちも現在進行形で経験しているので、前作より”彼の世界”で起こった事のリアリティ感が増している・・、哀しいけれど。ー
2.前作では、両親に付き従っていた聴覚のない長女リーガン(ミリセント・シモンズ)と、長男マーカス(ノア・ジュブ)と、母エヴリンは中盤で、夫々の行動に出る。
お互いに、家族の為を想っての行動である。
特に、リーガンが父が発明した”クリーチャー”の弱点を突く武器と、ショットガンを持ち、家族及び生き残っている人たちのために独り立ち上がる逞しさをミリセント・シモンズが見事に演じている。
幼き弟を一人で、必死で守るマーカスも・・。
ー 前作では、両親の指示で生きてきたリーガン(前作では、”クリーチャー”の”弱点”を父リーと見つけたね!)と、マーカスが成長して行く姿。
家族としての絆は常に固く結ばれている事が、描かれている。ー
3.エヴリンとリーの友人で、家族をクリーチャーに殺された、独りで廃工場で生きていたエメット(キリアン・マーフィー)の、当初は立ち位置が謎だが、徐々に明らかになる善性の描き方も良い。
ー 彼が、亡き息子の写真を独り見る姿・・。ー
4.後半、長女リーガン(ミリセント・シモンズ)と、長男マーカス(ノア・ジュブ)と、母エヴリンが三人三様のシチュエーションで”クリーチャー”と闘うスピード感溢れるアクションシーンの数々も、ハラハラしながら、心の中で”応援”しながら鑑賞。
ー 今作は、心理的に”疲れる”作品なのである。そして、それが魅力なのである。ー
<前作では、家族が結束し、謎の”クリーチャー”と闘う姿を描き、
今作では、父の遺志を引き継いだ子供達が、決然とした表情で”クリーチャー”と対峙する姿が印象的である。
だが、以前として何故、”クリーチャー”は地球にどこから現れたのか・・、は明らかになっていない。
前作から、コロナ禍の影響で公開を長き間待ったが、充分に満足できた作品。
続編は、コロナ禍が終息したら、”超高速”で公開して欲しいぞ、ジョン・クラシンスキー監督&奥さんのエミリー・グラントさん!>