アンカット・ダイヤモンドのレビュー・感想・評価
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行き当たりばったりが生み出すエネルギー
サフディ兄弟の前作『グッド・タイム』を観た時に、なんだこれはと唖然とした。あくまでもいい意味で。犯罪者の兄が、病院に収容された弟を脱走させる、という当初の物語が、ドジと勘違いとその場限りの浅慮によって、まったくどこに向かっているのかわからないジェットコースターに乗せられてしまう。やたらとエネルギッシュなナンセンス。よくできた物語へのアンチテーゼであり、とてつもない変わり種が現われたと思ったのだが、サフディ兄弟はどうやらもっと先を見据えていたらしい。本作では、映画から物語性を限りなく引き剥がす試みを、さらに推し進めているとしか思えないからだ。アダム・サンドラー扮する主人公が、いったい何を考えて、どういうつもりなのか、ロジカルな答えはまったく見つからない。かといって破滅願望なわけでもない。成功も欲しいし、家族も円満に運営したいし、美人の若い愛人ともうまくやりたい。その瞬間瞬間の刹那が奇妙なエネルギーを生み、まったく論理的でないクライマックスになだれ込む。サフディ兄弟は戦略的に映画という表現の解体に挑み、新たな刺激を注入しようとしている。20年後に重要作になっているような気がする怪作。
見てるのが苦痛
金の亡者
邦題…ダイアモンドのダの字もないじゃん。
アダムは好きな俳優さんだが、出てくるやつ全員金の亡者で人相の悪いやつばかり。
ホント欲にまみれるとさこのことか、と。
しかしオパールの原石、原価いくらなのかはわからないけど、盗まれるんじゃないかとヒヤヒヤ。
KGが一晩と言って持って帰った時も、絶対帰ってこないかと思った。
マシンガントークは演出だとは思うが、聞いててイライラしてしまった。
誰の話も聞かない、強欲商人。
最後は自業自得。
アダム・サンドラーファンは、見ない方が。
すごかった
主人公が破滅型のギャンブラーで、ひどい綱渡り状態をずっと続けているので見ていて居心地の悪さがずっと続く。あんなふうにスポーツを楽しんだら脳内麻薬が大量発生ですごいことだろう。そりゃそうだという結末が潔い。家族も愛人も大事に思っていることに嘘はないと思う。同時に金儲けやギャンブルも重要で、それこそ人間のどうしようもない業だ。近くにいる人はたまらないのだけど、類は友を呼ぶという面もあるので、仕方がない。
NBAのスター選手がすごいお人よしだ。音楽が変で、ミスマッチな感じもするけど、独特の雰囲気を演出している。
自業自得…
というか、危ない橋を渡りすぎ。金返せば良いのに、やっとの大金も更に増やそうとするところが根っからギャンブラーというか、後先を考えない。ラストは一発逆転、ハッピーエンドと思ったが、呆気なかった。アルノも殺されちゃうとは二人は手下でなかったのか。冒頭からスマホで複数の人々に喚き散らして、中々全容が掴めず、そのシーンいる?って無駄なシーンが余計に分かりにくくしており、あまり好みでなかった。いまいち家族や親族構成が分からない。
ジェットコースターに乗せられたような映画
凄い!めちゃくちゃ面白い!
とにかく説明しない。ノンストップ。とんでもないくらいハプニングが起こるけど、全部行き当たりばったりで伏線など一つも回収しない。そこがリアルだ。
そもそも日本にNBA賭博用語がわかる人がどれだけいるのか。ロレックスのデイデイト18KYGブレス仕様を「プレジデント」の愛称で呼ぶことを知っている人ばかりでは無い。それもプレジと省略していた。つまり、細かいディティールを理解することは重要ではない映画だと思う。つまりギャンブルだ。そこがこの映画の主題だと感じた。直接的な賭博だけではなく、金を絡めた危険な人間関係、何かを賭けずに生きる術を知らない。実際主人公はかなり勝っていた。最後に相手の本気度を測り間違えさえしなければ、素晴らしいフィナーレだっただろう。がしかし、そこを切り抜けたとしてもいつか殺されていた筈だ。むしろ、負けることを知らずに殺されるくらいデカい賭けをはることころまで来てしまったことが敗因だと感じる。
映画として物凄く面白かった。映像の格好良さは何といえば良いのか…
中身も見応えのある内容で、おちゃらけアメリカンパーティームービーなどには決して無い深みのある軽薄さだ。
複雑で雑多なニューヨークのユダヤコミュニティも新鮮で、NBAの熱狂も凄く魅力的だった。ケヴィンガーネットさんの演技も素晴らしかった。
演技は最高!
ダイヤモンドぢゃねーし…
ワッチャワチャ
真面目に生きましょう
急峻にあがる曲線
スカーフェイスのFuckカウント動画が196回だったが、並ぶか、むしろ勝るかもしれない。正直、面白さの解りにくい映画だが、Imdbもtomatoesも高評価だったので、歯がゆかった。海外で賞揚されているとき、その根拠を解りたいと思う。絶賛なら尚更である。なぜ、面白いのかを知りたい。
波状のごとく破綻してくる。映画の時間のなかでさえ、毎秒ごとに、窮地へ落ちていく。それらが、自業自得で、おこる。
嘘と、その場しのぎのごまかしと、不貞と、開き直りと、不機嫌と上機嫌と、果てしない強欲。そのこうばしい人物像が、めまぐるしいカットとけたたましいセリフによって、描かれる。
だが、その活写に、スコセッシのようなぐいぐいの引きはない。なぜ、ないのかといえば、ばかなやつだなあ──が勝ってしまっているからだ。
勝ってしまっている、とはいえ、それを演じているのがアダムサンドラーなら、いつもアダムサンドラーが演じてきたキャラクターであって、同時に、いい女をつかまえておけるのも、アダムサンドラーの映画なら──と納得はできる。しかし本国だってサンドラーのアンチは多い。だから、なおさら、高評価の故由が知りたい。
と、思って見続けていると、エキサイトメントの曲線が上がってくる。鳴かず飛ばず、数円をうろうろしていた株が、KGのゲームが始まると、急峻に上がり始めて、青天井になる。
x軸に下ぶくれを呈しながらキュンときれいに弧を描いてy軸を抜ける曲線は、あたかもJulia Foxのけつのようだ。なんていい女なんだろうか。
が、ラストはもっと刺激的。
映画に対する印象が見たこともないほど鮮やかに逆転する映画。
なぜ、面白いのか、解りすぎるほど、解った。
どうしようもない男だけど引き込まれる
借金まみれの宝石商がエチオピアで採掘されたブラックオパールをオークションに出品し、一攫千金を狙う話。
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この男かなりのギャンブル中毒で人から借りた宝石を売ってはギャンブルに使って破産して、、しかもやることなすこと全部が空回りして全く上手くいかない。
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見ててイライラはするんだけど、後先考えずに突っ走る主人公と展開のテンポにのめり込まれて、こっちに考えさせる暇を与えない。もうなんかイライラとかを超える。
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私は最初の宝石商が出てくる場面のBGMでめちゃくちゃ引き込まれた。正直マッチはしてないんだよね、なんならこれ映画から流れてる音楽!?って一瞬戸惑う。でもあの音楽が狂ってる世界に入ったんだっていう感覚を掴めて好き。
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あとから知ったんだけどあの最後のNBAの試合は実際に行われた試合なんだってね。そう思うと激アツだし、私は全く知らなかったけどケビン・ガーネット本人らしいねあれは。まぁ私はその本人自体知らなかったけど。
基本的には嫌い...でも...
短絡的で
思慮が浅く
刹那的で
責任感がなく
ほぼ獣みたいな男が
己のユルさから
話がこじれていき
やがて八方塞がりになるも
動物的直感をもって
人生逆転を狙うお話
好きです
こんな地獄
物語の中でしか追体験したくない
だからとても映画的なテーマ
でもこの映画は好きじゃない
なんかうるさいから?
なんかオシャレっぽく悪い世界を描くから?
スタイリッシュ(半笑い)?
グッドタイムよりはこの監督さんの作品の楽しみ方が分かった気がします。
要は慣れですね。
すきじゃないけど、
ラストの歯切れの良さから来る余韻や
表層的な英雄譚の深層で蠢く欲望の構図など
味わい深い部分もあり
嫌いと斬り捨てきれない心地悪さがあります。
そして
私が良いと思った点が最終盤であり、
自ずと
右肩上がりの印象で終わるため
おそらく次回監督作も観る可能性があります。
ぎゅわんぶらあ自己中心派
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