TENET テネットのレビュー・感想・評価
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面白いけどストーリーや時間軸が難解
話題作だけあって観客はたくさん来ていました。
面白かったけどストーリーや時間軸が難解でしたね。
ネタバレサイト見ないとストーリーの繋がりが良く理解できないと思います。
エントロピーといった難解な物理用語も登場しますし、全体的に内容がもう少し分かりやすければ星4.5くらいの評価です。
本作品は非常に挑戦的な映画であり評価がかなり分かれると思いますが私は肯定的に評価したいと思います。
時間を逆行するというアイディアは映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」にもありましたので、この映画を先に観ると本作品の理解の助けになるかもしれませんね。
よく睡眠をとってから見に行こう
中盤で話についていけなくなってしまい…
(週末の疲れも手伝い眠気が)
ネタバレ見てからもう一回見ます
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10/7toho日本橋にて2回目鑑賞
解説読んでから行ったが、やはり難しかったw
今作の見せ場である逆走ハイウェイでのプルトニウム241の争奪戦、ラストのスタルスク12での10分間の挟撃作戦、これらが「分かりにくい」のは映画としてどうなんだろうと疑問。
誰が見ても分かるような『ネタバレからのジャーン驚いたでしょう⁉︎』をノーラン師匠に求めるのは違うのだろか。
観客がノーランのセンスについていかなければいけないのでしょうか。
これだけ複雑な話なので、大事な場面はしっかり映す、ダサくてもスローにする、分かりにくさを補うセリフを喋らせる、など演出が必要なのではないでしょうかね。
と思ってしまい、2回見てもすっきりせず。
そしてバックトゥーザヒューチャーはやっぱり名作だと再認識しました。
時系列を整理しながら観る映画
時間の逆行を利用し過去を変えたり、人類滅亡に導くとされた未来のある事象を阻止する映画である。過去の事象が逆行して自分に襲いかかったり、目の前で発生した事象が逆行で全て登場人物に絡んだりと「えっ、そうなるの?」という驚きもあり、展開が読めない部分が面白かった点である。さらに個人的にはインセプションと比較して小難しい設定が少なく絶え間なく入り込んでくる情報にあまり悩まされることなく見ることができた。またグネグネしていないので映画酔いしちゃう人にもオススメです。
参った、この映画に嵌まった、面白い
冒頭から何がなんだか、わからん。徐々に伏線が理解でき、過去と未来の時空を行ったり来たりに意味があることがわかってきた。最後はハッピーエンドで着地し、胸がすっとした。なんだ、この映画は! と思わせる難しい映画です。何度も見ないと理解できない。それがこの映画の狙いではないだろうか。
上から読んでも下から読んでも
コロナ禍での上映が相応しい映画。メインビジュアルでワシントンがマスクをしているし、仕上げの段階(少なくともプロモーション)でコロナパンデミックを相当意識していると思われ…途中息苦しくて思わず自分がマスクしてて良かったと思ってしまうシーンもあり。圧倒的な力技のSFスパイアクション超大作なのだが、ハリウッドのルールを逸脱しておりとてつもなく難解なのだ。前半の007的スパイ映画セクションは無駄のないカット割りでスタイリッシュにテンポよく進むが、問題は時間を遡ってしまう後半。事前に攻略本を精読してから観ないとまず理解できないであろう。恐らく理解しているのは監督のみ。150分は少し長いので15分短くして説明的シーンを5分増やせばもっともっと良くなると思われ…「ダンケルク」の1週間・1日・1時間の無茶苦茶スパン同時進行といい、相変わらずのノーラン天皇のわがままゴリ押し感満載で観客に対してすごく不親切なのである。「2度3度見て楽しもう」とおっしゃる方もいるようだが、1度で観終わって「面白かった」と席を立たせるのが本来の映画ではなかろうか?
<もう二言>
フットブレーキを手で押さえるシーンが納得できん。あれじゃ絶対止まらないでしょ?
現場でフィルムを逆回転させて撮影することにどれほどの意味があるのか?
常識を吹き飛ばす
「TENETテネット/Tenet」
2020年9月18日
映画館(IMAX)
第三次世界大戦を止めるため...
リアルタイムで逆行していく時間
アクションが詰め込まれ、推測が止まらず
あまりに多くのことが起こり何が起こっているのか理解が追いつかない...
これまでかと溢れる出るノーランの世界観
幻想的なスペクタクルと時間逆行によって
大画面でこれまで見たことのないような映像に頭を吹き飛ばされる革命的映画体験
難しかったのでもう一度観ます
これだけ内容が難しいと、映画の面白さが伝わりにくい。「第3次世界大戦を防ぐ為のミッション」という緊迫感が僕には感じられなかった。
とはいえ、もう一回、いやもう2、3回は観てもいいと思えるのは、ノーランの映画の持つ不思議なマジックがあるからだろう。
でも今は素直に感動したい映画が観たいので「インターステラー」を一回挟みます。
またまた面白い映像表現
インセプションほどの衝撃ではなかったけれど ストーリー、映像共にさすがだなぁと。長さもそれほど感じなかったのはそれだけ映画の中に入り込めていたのだと思います。
キャスティングも良い(個人的にはケネスプラナーが大嫌いだけど)
ただ……中盤あたりからトイレに立つ男性が多く 目の前を行ったり来たり 大きなポップコーンとLサイズのドリンクはやめた方がいいんじゃない?10人どころじゃないんだから!
またも映画史に革命の1ページを刻む!
ダークナイト、インセプション、インターステラー、ダンケルクは観ています。ノーラン作品はどれも複数回観ていて、好きな監督の一人なので今作も楽しみでした。
感想
正直、今年一の期待作でした。観客を時間操作と未知の映像体験によって独自の世界へ引き込むスタイルが個人的に大好きでした。
今作ですが、
流石ですね!大幅に進化して来てます。次回軸の操作法が今までのような平行線の描き方ではなくまさかの"交差"
これが、話をややこしくする・・・。正直、内容は全然理解出ませんでした。ただ、終盤からの伏線回収は一部理解出来ました。前半はどうにか物語を追ってましたが、中盤から挫折し始めてしまいました。
内容が理解できなくても、楽しいと思わせるノーランはやはり天才ですね!
映像面では、満足です。毎回新しいものを描いてきましたが、今作は逆行の演出。それも、進む画と逆光する画を同時に見せるという神業。とてもカッコ良くて鑑賞しながら震えました!
不満点
相変わらずキャラのバックボーンの描き方が甘い(それどころか無い!)です。ニールとキャットは比較的描けていたと思います。ニール、ラストは切なかったです。
具体例
・なぜ主人公はキャットを救おうとしたのか⁈好きなんでしょうか⁈疑問ですね。元々ノーラン監督は007が大好きな監督で有名なので、この件についてはボンドガールってことなんですかね⁈
・セイターの考えが読めない。何も考えがないのかもしれませんが・・・。
総評
観客に理解させる気はないと思われるセンス尖りまくりの奇作。このご時世だからこそ、今作はぜひ劇場で観ましょう。
アカデミー賞、今回も取りそうですね。
ひとまず、パンフレットを読んでもう一回観ますw
追記
解説やパンフレットを読んで内容が理解出来ました。なんて切ない友情の話なんでしょう!面白い映画ですね。ただ、時間の概念に疑問もあるのでまだ、理解が浅いのでしょう。ひとまず、理解出来たのでまた観ます。今度はもっと楽しめそうです。スルメ映画ですね。
2回目観ました。理解してると、スムーズに情報が入る。落ち着いて観れる!
そして、新たな謎も生まれる。楽しい!
ノーランの凝り性が変な方向へ
見終わっての最初の感想は「わけ分からん」でした。どうしてそんな感想になったのか考えると、製作側が意図的に話を難しく作ろうとしているように思えるのです。
鑑賞後ネットで公開されている考察や解説の動画を見たりしたのですが、そういうのを見ないと内容が理解出来ないような映画ってどうなのでしょうか? 本来は映画の中で観客に分かるように脚本を作るのが普通だと思えるのですが・・・・・・。
聞くところにはノーラン監督は非常にIQの高い人だと聞きます。「自分が分かるから観客にも理解出来る」と考えているのか、「凡人は分かるまで何回でも見ろ」、と思っているのか、どちらにしても観客を置き去りにしています。
映画館で観る映画は一歩通行のメディアで、「良く分からないのでそこを戻してもう一回」という訳にはいきません。あくまでも上映時間中はじっと鑑賞しているしか方法がありません。そのことを踏まえて作品を製作をするのは映画人として当たり前のことだと思ます。
さらに分かり難くしてるのは、必要性の無い場面や登場人物が多いということです。それも重要な場面にされているので、益々意味不明になっています。例えばオープニングのオペラハウスの銃撃戦っているのでしょうか? その後に続く拷問シーンも必要ですか? ジェット機の激突シーンは迫力ある場面を入れたいが為に無理矢理作ったとしか思えません。
またあのヒロインって必要なのでしょうか? あれだけ登場シーンが多いのですから、本来は重要な存在の筈ですが、彼女抜きでも物語的には問題ないと思います。考察を見ると彼女の幼い子供が、主人公の未来の相棒らしいのです。そういう設定なら物語の中できっちりと説明をすべきです。そうすれば彼女の存在感も増します。全く説明が無いので、どうして彼女が必要なのか分からないのです。
物語の核となるアルゴリズムという物も、最後に出て来た物体を見て「何これ?」って思うようなふざけた物です。IQ高いんだから、もっと真面な物を考えられなかったんでしょうか? 大体アルゴリズムと言えば普通の人はプログラムを思い浮かべるのに、どうしてあんな物質になるんでしょうか? 物質の中にプログラムが閉じ込められているとか、もうちょっとマシな設定が出来たと思うのですが・・・・・・。本作はそんな首を傾げる場面ばかりです。
ノーラン監督はデビュー作から時間と云う物に囚われて、それを物語の中に取り入れることに使命感を持っているようです。前作ダンケルクでは陸・海・空で経過時間を変えてしまったことで、観客の頭を混乱させてしまいました。本作はその時間軸変更の集大成になっていて、遂には訳の分からない代物になってしまいました。
彼は凝った作品を作らなければならないのではないか、という強迫観念に囚われているような気がします。このままではM・ナイト・シャマラン監督のように、同じ様な内容の作品しか作れない映画作家になってしまうような気がしてなりません。ノーラン監督は演出家としては一級の物を持っている方ですので、余り気負わず作品を作ってもらいたいと思います。
衝撃的過ぎて呆然、放心 、また茫然です😵
嗚呼もうあっしには衝撃的過ぎて呆然、放心 、また茫然です😵
体内時計が進んだり戻ったり迷走してまだ時針がグルグル回ってます。
クリストファー・ノーラン監督の最新作は一言では伝えられない予想を遥かに上回る傑作でした。
この時間感覚の痺れは38年前、二十歳で出会った天才P・K・ディックの傑作SF小説「火星のタイムスリップ」を読み終えた時の感覚に凄く似ている。あの時は猛烈な知恵熱出して数日間ウンウン寝込んだのでした(笑)今は若造じゃないので大丈夫。そこんところの救いを求めて、久しぶりに買った劇場パンフレットの時間に関する解説を読んでスッキリさせてもらいます😉
すでに立川立飛に先週オープンしたばかりのシネコンの最新鋭IMAXシステムで再観賞したくなってます。朝イチから心底ぶっ飛んだわ😤
ネタバレ注意なのでライトに。
まず驚愕したのはタイムスリップ、タイムトンネルなどの従来のSFにおける時間理論と全く異なる、画期的な時間理論とある発明が採用されていること。
観賞中にまず頭がついていかないかもしれないけど大丈夫です。焦らず目の前で展開される事象を考え込まずに受け入れることで徐々に解消され、ノーラン監督がクライマックスへとあなたを運んでくれるはず。監督を信じて、まず頭と身体の力を抜くことが大切ではないでしょうかね。禅の境地かよ チーン🎶
まあ楽しみ方は人それぞれだから・・・
映画館でお楽しみにあれ❗
【映像の魔術師、時間までをも視覚化する! 脳内フル回転で観る映画でもある。2時間半の長さを全く感じることなく、CN監督の世界に没入できる作品でもある。】
ー 今作品は、クリストファー・ノーラン監督作品の中でも、「メメント」と双璧の難解な作品であると思う。
観客に示される情報は極めて少なく、(主人公と思われる黒人男性は、最後まで名前が出て来ない・・。) 更に”アルゴリズム”という物語のキーになる単語が、通常使う意味とは意図的に、やや違う使われ方をしている点でも、それは示されている。ー
■では、今作品2時間半全く飽きずに大画面に没入出来たのは何故なのか?
1.序盤、ものすごいスピードで描かれていく各シーンが、
ーそして、それは一見繋がりがなく、シーンの急な切り替わりに戸惑うことも屡だ。- 後半、再度、別の角度から描かれる事で、”ああ・・、あれは逆行していたシーンだったのか・・”とか、”成程、そこと繋がっていたのか・・”など、まるでなかなか嵌らなかったピースを嵌めていくような感覚を得ることが出来るからであろう。
クリストファー・ノーラン監督との知恵比べを勝手にしている気分になるのである。
2.数少ない情報の中、徐々に物語の骨格が見え始め、時間の順行、逆行の仕組み”回転ドア:アルゴリズム装置”の意味を朧気ながら理解しはじめたところで、物語の時空を超えた壮大さに気付くところもその理由の一つである。
3.そして、何より、時間の順行、逆行を同時に視覚化した砂漠での大規模な戦闘シーンを始めとした、”どのように撮影したのか!”という唯一無二のシーンの数々の迫力が物凄く、ある種、脳内が”無”の状態になりつつも、唯々クリストファー・ノーラン監督が描き出す映像を大画面で見ることができる悦楽感に浸れるところであろう。
<この後、多くの方々によってストーリーについては、様々な解釈がされるであろう。
が、一度目の鑑賞では、余り構えることなく、稀代の天才クリストファー・ノーラン監督が作り出した世界を大スクリーンで観る、僥倖感を味わうことが出来た。
又、自分なりに各シーンや登場人物たちの相関関係や、映画では”敢えて”描かれなった未来について、鑑賞後に考えるという事も楽しい事であろうと思う。
そして、(多分近いうちに)二度目が観たくなり、劇場に足を運び、新たな発見や確認ををするのであろう。
この作品は、難解ではあるが、そういった映画の楽しみが詰まった作品であると思う。
出なければ、二時間半、全く飽きる事無く大画面に没入することはできないであろう。
この作品は、それだけの価値があるとも私は思いました。>
■補足
・"サー"ケネス・ブラナーが演じたセイターと、エリザベス・デビッキ演じた彼の妻であり、絵画の鑑定士でもあるキャットとの関係性が、この作品に与えた深みは貴重であるとも思いました。
<2020年9月13日 IMAXにて鑑賞>
理解できないものに対して不当に低い評価をつけるのは古代人のやること
本作はクリストファー・ノーラン監督作品きっての超難解作だ。これを一度のみの視聴で完全に理解するのは到底不可能だ。しかしそれを理解できないからというだけで、必要のない悪評を撒き散らかすのはおかしい。そもそも難解ではない、極めて単純な部分ですら意図的に、批判したいがために理解しようとしてないように思える。決して文学的な難解さを有した作品ではないため、理解をしようと思えばきちんと理解することは可能だ。それゆえ難解だと思うなら理解する努力くらい示せばいいものを、その努力すら放棄する人間は廃人と未文明人と同じだ。所詮前時代的な価値観でしか物事を判断できない未文明人に何を言っても響くわけもないだろうが、一応ここに記す。そして誠に真っ当な意見を述べた上で批判する人に対しては非常に申し訳ない。
「テネット」は自分の中で時間というものの認識を論理的かつ非現実的に捻じ伏せてくれた作品だ。「メメント」×「インセプション」×ちょっとだけ「インターステラー」×「007」と、男のロマンの詰め合わせ映画といったら分かりやすいだろう。あらすじは省略するが、名もなき男を演じるジョン・デビッド・ワシントン、ヒロインのエリザベス・デビッキにロバート・パティンソンのそれぞれがノーランの意を完全に汲み取って完璧以上の演技をしてくれたことに大いなる感謝を表したい。まごうことなき超難解作で、完全な理解とは程遠い状態で劇場を後にしたが、それからというもの余韻があまりに激しく残るため生活に支障をきたすレベルにまでなってきた。それほどまでに衝撃的な作品なのだ。何度も何度も見て理解できるようになりたい、とここまで強く実感させてくれた映画は初めてだ。生涯ベストにも無論入ってくる。ぜひIMAXで見て欲しい作品。
本作を難解にしている3つのポイント
3回くらい観ないと理解できないと言われる本作、
しかし、購入したパンフレットによる山崎詩郎教授の解説を読んだところ、「なんだ、そこまで複雑な物語ではないのではないか。」ととても視野が明快になった。
ここでは本作を理解することを難解にしている点について、三つほど説明していきたいと思う。
1、 新たな時間の逆行という概念
本作をもっとも難解にするポイントのひとつだが、1回目はなんとなく新しい映像体験として流し見すればいいと思う。
そもそも今までのタイムトラベルものとは時間の逆行の概念が異なるので、理解できる筈もないのだ。
でも映像を観てるでも楽しいし、パンフレットによる山崎詩郎教授の解説を読んだところ、大体のシステムは理解できるようになっている。
複雑だ、理解できないと嘆いていた人間には騙されたと思ってまじでパンフレットを購入してみてほしい。
高校程度の知識があれば普通に理解できるとは思う。
世界観の説明については、優れたパンフレットの収益が少しでも向上することを願って差し控えさせていただく。
ぜひ自分で手に取ってみて、「なるほどねぇ。」と納得してから、ぜひ二回目に挑んで欲しい!
2、 セリフ内の学術的な用語の多さ
世界観の難しさはさることながら、本来ならば説明の役割を果たすはずのセリフの難解さが余計拍車をかける。
エントロピー、陽電子の対消滅、時間の逆行、プルトニウム(放射線)、祖父殺しのパラドックスとか、まぁsf小説やタイムパラドクス好きにはお馴染みの用語だが、要するに学術用語いうものが多すぎる。
でもそんなもの全てを理解しておく必要はない。
本作で原理的に理解しておけばいい最低限の事柄は、
エントロピーの増減に関してと、回転ドアの仕組みではないだろうか。
しかしそれに関して、彼らはセリフでちゃんと説明してくれていただろうか?
一応してるんだけれども、あまりにも必要最低限で短すぎて、多分説明不足になっているんだと思う。
・エントロピー
宇宙空間ではエントロピーが増加し続けており、減少することは現在の科学では不可能で、本作の概念はそうなった場合の仮説的なものであること。(例えば、
水溜りを足で踏むと水が足元から飛び散って散乱していくことをエントロピーの増加、散乱していた水の粒たちが水溜りの戻っていくことをエントロピーの減少と呼ぶ。この世のすべてのエネルギーというものは、エントロピーの増加をし続けている。)
これこそが逆行の要因と、人類滅亡の危機につながる。
・回転ドア
素粒子である電子と陽電子がガンマ線を浴びて合わさることで対消滅したり、その逆にガンマ線から電子と陽電子を作り出す対生成があって、これは粒子力学という学問の学術用語なのだが、それを用いてあの例の「回転ドア」が作られている。
しかし未来人ではないので、我々には大雑把な原理しか理解できない。
回転ドアに入ると逆行して、さらにもっかい入ると順行状態に戻る。
イメージでいうと上に行くエスカレーターと下に行くエスカレーターみたいな感じだ。
逆行すると対消滅して順行世界の自分は消えてしまい、
順行に戻ると対生成(戻った過去に二人いる)ことになる、みたいなとこだろうか。
逆行の分は時間が進むので、その分の歳は取る。
さらに順行と対象的な世界なので、風向きも時計の向きも生き物の動きも空気も、そして熱温度までも全て反転する。
以上、浅薄ながら重要な二項目について。
なんか学術用語を当たり前のように知ってる前提なので、まぁ敷居がたかいことはたしか。
しかしそれらのまだ解明されていない部分についての仮説こそが本作のsf的要素なので、あしからず。
3, 必要最低限に切り取られた編集
映画というものはそもそも編集(映像と映像の繋ぎ)ですべて説明できるのが至高であり、音がなくとも映像だけで話をなんとなく追っていけて面白い、みたいのなのが優れた映画の条件のように思う。(会話劇を除く)
だってそうでなければ、映像表現である必要などないのだから。
音楽やセリフというのは、調味料みたいなものである。
そういう意味で昨今のエンタメ映画というものはかなりのカット数を割いて、誰が見てもわかりやすいように編集するものだが、本作ではそういう「わかりやすい」の一切を排除していると言っても過言ではない。
芸術映画とはそういうものだが、要するに行間で考えさせる造りである。
しょっぱなからなにが起きてるのか分からないし、中盤も終盤もなんとなくしかわからない。
そこには、カットとカットの間に大幅な「省略」が存在するからだ。
例えば。
今回の設定上、逆行している状態では時間は1秒毎に戻っていくので、クライマックスの二週間前に戻るまでにもかなりの歳月が要するはずだ。
しかし、本作ではその「2週間分の逆行」がほんの数カットですぎてしまう。
そんな調子でポンポンポンポン時間が遡るので、
観ている観客は「あれ、もうそんなに遡ったん?」と、時間感覚が混乱してしまう。
俗に言う「置いてけぼり」を喰らう。
普通のハリウッド映画なら、その間に「長い期間遡りましたよー。」という映像をいくつも導入して観客に説明する筈だ。
しかし本作は最初から最後まで、必要なパズルのピースのみでカット構成しているので、普通の娯楽映画を求めて観賞すると、案外物足りなさみたいなものを感じるのでは無かろうか。
そもそもノーラン監督の特徴として、
脚本の複雑さが挙げられる。
彼はそもそも脚本を書く際、図形を用いて立体的に物事を考えるらしい。
更に、騙し絵の名人エッシャーに非常に感銘を受けており、監督作「メメント」などにみられる、最後まで行き着くと最初に戻る構造がそもそもエッシャーそのものなのだ。
また、昔から漫画雑誌やミステリ小説などを結末から読む癖があるらしく、ひとつの導き出された結末がなぜそうなったのかを逆から紐退いていくと、それがひとつのミステリーになるという独特の美学を持っている、根っからの変人である。
そんな彼の特徴を押さえておけば、本作の脚本の構造もなんとなく理解していただける筈だ。
ちょっと微妙だなぁと思った点が、
悪役のキャラクターケネスブラナーについて、
あまり魅力的に思えなかったということ。
人類滅亡の動機がちょっと稚拙すぎない?て。
結局は金持ちの夫婦喧嘩が世界滅亡の危機をひき起こしたのかよ。
悪魔に魂を売ったファウスト博士がモチーフらしいが、
めっちゃ利己主義というかもはやわがままな武器商人にしかみえない。
奥さんへの執着もすごいし、人間臭いのかどうなのかよくわからない人だった。
まぁそういうひとつの家庭の崩壊が人類崩壊の危機にもつながるという、ミクロな話がマクロに拡張していく様もある意味面白いか。
意味不明
何の予備知識もなく、話題作ということで観てきました。最初から最後まで、マジで意味不明で訳が分かりません。こんなに話が分からない作品は初めてかもしれない。面白かったと感想を書いている人たち、本当に理解できたんですか!?嘘だろ。
何の予備知識がなくても、所見で楽しめる作品が名作だと思う。
複雑な考察しないと、理解できない作品は、商品としてどうなんだ?
でも理解できないままは気持ち悪いので、ネットでネタバレレビューを読もうと思います。
レッドチームとブルーチーム
難解すぎてわかんない!となるかと思ってたけど、単純にタイムトラベルしてプルトニウムを奪ってしまうストーリーだと考えれば、ある程度理解しやすい。それでも半分くらいしか伝わってこないのかもしれませんが・・・
ノーラン監督といえば、時間の概念をぶち壊してくれる作品が多い。『インセプション』にしろ、『インターステラー』にしろ、『ダンケルク』にしてもそうだった。最も混乱させる作品としては『メメント』だったかもしれません。そんな時間を“エントロピーの減少”で時間を可逆できるという難解なテーマを扱っていて、同時間帯に逆回転させることが可能らしいです。そんなん無理やろ!と思ったら、タイムトラベルものの作品も全て否定しまうので、ここは理解するよりも感じることに徹することにしました。
時系列で考えてもストーリーは単純なので、それを時間旅行する入れ子状態のタイムパラドクスを楽しむしかありません。過去の自分に直に触れると危険というルールは守らなきゃいけないものの、かなり危険な状態もありました。驚かされるのは2ヵ所。カーチェイスのシーンとニールとの突入作戦のシーン。しかも、回転ドアというイメージでスタート地点から二分化して順行と逆行が同時に起こるという驚きの発想。最後にはニールとの過去と未来における命令関係の入れ子状態にも驚かされました。
物理的な細かな設定も面白く、燃えたはずなのに逆に凍りついていたとか、プルトニウムの時間移動によって質量が変わったりとか、逆回転言葉とか、興味深いところはいっぱい。さらに兵士たちのモブシーンなんてのは全員が後ろ向きに前進するとかの撮影の苦労も感じられました。これはメイキング映像見ないことにはわからないけど、CGを極力避けるノーラン監督ならやらせてるでしょ、きっと。加トちゃんケンちゃんのコントにありがちな・・・
人類を滅亡させても、そこからは逆回転して平和な生活に戻れる・・・この発想も面白いけど、辛い歴史も再び味わわなければならない。ただ、時間の逆行なんて使わずに、単にタイムトラベルすればいいだけじゃん!などとひねくれた見方をしてしまったら作品がつまらなくなってしまいます。
尚、タイトルにレッドチームとブルーチームと書いたのは、ワーナーブラザースのロゴマークがオープニングが赤で、エンドロール後が青だったため・・・こだわり!
肝心な逆行シーンが魅力ない
映像の迫力とか凄さとか美しさは良かったけど…肝心なストーリー内容が微妙だった。
あんまり逆行描写に意味もなければ逆行シーンになると映像も迫力に欠けるように感じた。
この作品の肝心な逆行描写が微妙となるとやっぱりストーリー全体がダレるように感じてしまった。
ノーラン作品特有の分からない人がおかしいという考えを持つ人がたまにいるけどこれに関しては分からないのが当然な気がする。
深く見せかけて浅い作品に感じた。
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