「本当に移民を追い出せるのか?」デンマークの息子 Imperatorさんの映画レビュー(感想・評価)
本当に移民を追い出せるのか?
主人公は2人というより、1人ずつ、といった方が良いかもしれない。
極右政党の台頭と、アラブ系移民の排斥。警察の潜入調査。
極右は暴徒化し、移民はテロで対抗する。
ストーリーはシンプルだし、デンマークに特有の状況ではないはずなので、特に面白い作品ではなかった。
ただ、現実問題として、極右政党が政権を取れば、「追い出そうとしても、しつこく居座っている」移民に対して、本当に権利を制限したり、簡単に追い出せるものだろうか?
自分たちの“価値”を全欧州に分からせてやる、と決意した移民との、「対テロ戦争」の泥沼に陥るのではないか。
そういう問題提起を、改めて今一度、投げかけた作品ということなのだろう。
監督は、移民二世であるという。
日本も、「外国人受け入れ政策」を進めている。
日本にメリットがなければ、外国人は自ら逃げ出すだろうが、皮肉なことに、日本が魅力的なほど、欧州の現在は未来の日本となる。
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