「“試された”感のある作品」生きちゃった tackさんの映画レビュー(感想・評価)
“試された”感のある作品
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ストーリーは重い。妻の不倫、そしてその後に起こる悲劇の数々。
これが現実なら、とてもじゃないが正気ではいられない。
仲野太賀、大島優子、若葉竜也が三者三様の立場で熱演しているので、
演技自体にも自然と見入ってしまう。
そう、最初は『この映画は、ずいぶん重いなあ』と思いながら見ていた。
しかし、途中で『あれ?この映画、重いテーマの中に、失笑程度のコメディ入れてきてないか?』
と思うようになる。
中華屋さんでの写真撮影とか、『大麻止めろ!』とか愛娘が飼っていた犬が彼女の体と同じくらい
大きいとか、あとライブ鑑賞シーンとか(そんな真顔で見るライブじゃないだろ!)。
ラストシーンも親友同士泣きながらの名シーンだが、なんか不器用な人物像が浮き彫りになっていて、微笑ましくも思えた。
随所随所にこう言った笑いのシーンがあって、
この映画は実は、絶望的な状況の中に笑いを入れたブラコメ要素もあるのでは、
と勝手に解釈していた。
タイトルを考えても『生きちゃった』はこのあらすじに対してちょっとチープで、
なんか人間臭い。
そしたら何か、この映画は観る側の解釈が試されているのでは、
と個人的には思った。
こういうの、嫌いじゃないです。
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