ゾンビーズ2のレビュー・感想・評価
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ゾンビであることがあまり関係なくなっちゃった
前作がとにかく楽しい作品だったのに、今作はちょっとクールダウンした感じです。
前作では、Zバンドの開発によって人を襲わなくなったゾンビたちが普通の人間の高校に通い、偏見をなくすためにZバンドをハッキングし、ゾンビパワーを開放してアメフトのヒーローになるが暴走してしまい・・・といった、人を襲う危険性が完全に払拭しきれていないゾンビが、市民権を得るためにゾンビ化してハラハラさせられる部分と、5分に一度はあるんじゃないかという非常にクオリティの高いダンスミュージカル部分がとても楽しい作品でしたが、今作ではゾンビたちはほぼほぼ市民権を得ているので、人を襲ってしまうかもしれない危険性をはらんでいるという最も面白いはずの部分が薄れてしまっているのが残念です。
ヴィランズや悪役が主人公(側)になる作品の場合、悪なる部分を内包したヴィランズが最終的にどうなるか?どのような選択をするか?というのが見どころだと思うんですが、本作は虐げるもの、虐げられたくないもの、我が道を行くものという構造になっているため、なんだかティーンズ向けの人権ドラマになってしまっています。
まあ、本来のターゲット層がそうなんでしょうし、「我々に権利を!」ってのももはやヴィランズものの2作目あるあるなのでしょうがないとは思いますが、そうなると主人公がゾンビである必要性がなくなってしまい、ただゾンビを通して現実世界のあんな問題やこんな問題を提起しているんだな、とよくある見方になってしまいます。実際そうなんでしょうけど。
ってなわけで、1作目のような純粋に楽しめる作品でなく、ちょっと説教じみた作品になってしまっています。
さらに中盤から後半の展開が無理やりで、なんで突然そうなるの???ということが続きます。
さらにゾンビーズの売りであるダンスミュージカルパートが頻繁に入るのは同じですが、前作のダンスに比べるとちょっと物足りない感じでした。
ということで、前作が非常に楽しく、面白かったのにだけに、期待を持って本作を観ましたが、前作に比べるとちょっと魅力の落ちる作品になっていました。
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