劇場公開日 2020年12月25日

  • 予告編を見る

「オードブルだらけのフルコース」映画 えんとつ町のプペル イーリスさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0オードブルだらけのフルコース

2021年1月18日
PCから投稿

ちょうど時間があったので見てみました。
一言で言えばタイトルの通りです。
元々絵本が原作という事で、どうやって尺を稼ぐのかなと疑問に思っていました。
実際に見てみると、まぁ退屈。
最初に出てきた前菜を平らげたと思ったら、また前菜。
それが終わってもまた前菜。

うん、飽きる。

実際中盤はほとんど寝てしまいました。
映画館で寝るのって贅沢な感じがしますよね。
音がうるさいけど、意外と質のいい睡眠が取れた気がします。

閑話休題。

さて、この映画には前述した通り致命的な欠点があります。
作品の構成が全く映画的ではないです。
多分30分に再編集した方が面白いです。
「映画」を選んだ事自体がそもそも間違いだと思いました、

じゃあ肝心な内容はどうなの? ってお話ですが……。
ごめんなさい、泣けません。
涙は出ましたが、それはあくびによるものです、
実際泣かせようとしてるなぁ、とぼんやり思う場面はありました。
それだけです。

じゃあ何故泣けないか。

感情移入ができないからです。
主人公はともかく周囲の人間があまりにも薄っぺらすぎます。
主人公の考えは作者=西野さんの思想に基づいてるんだろうな、と感じたので少なくとも人間的ではありました。
他は主人公の感情を変化させるための道具でした。
役割のために動いている人形にしか見えませんでした。

そして最後に、この作品は「信じる事」をテーマにしています。
(見た感じでは「盲目的に」と枕言葉がついて然るべきでしょうが……)
「信じる」これはとても強い感情です。
信じない→信じる と感情が変化するのは、強烈な体験がないと無理です。
だけど皆あっっっっさりと考えを改めてしまいます。

なんなんだこれ。

というわけでこの作品は「映画」としては非常につまらなかったです。
絵本として面白いかは知りません。
映像美、演技、BGMなどは申し分ない出来でした。

イーリス