「映画を観たつもりが、地獄を観ていた」映画 えんとつ町のプペル どんたろうさんの映画レビュー(感想・評価)
映画を観たつもりが、地獄を観ていた
まずはじめに。
役者の演技と、作画は良かったです。
観るまでは期待してなかったのですが、役者さんの演技が違和感がなく、さらに作画崩壊が起こらないばかりか、きれいな作画で最後まで描かれていたので、役者陣、クリエイター陣の熱意が感じられました。
ですが、それらすべての熱意を、ストーリーが吹っ飛びました。
劣化版ディズニーのような序盤の寒いノリ。
起承転結ならぬ、起承起承起承起承起承、転結。
「今ここで泣いてください」というような感動の押し付け。
それら3つを足してしまった、完成された地獄でした。
よくもまぁ、この映画で、というかこのストーリーで「ディズニーを超える」と言えたもんだな~と。
監督のいざこざを抜きにしても、酷い映画です。
それから映画外の話になってしまいますが、どうしても許せないことが一つだけあります。
それは、監督が拍手を求めていることです。
wikipedia調べですが、拍手とは「興行等において感動を表現するため両手で叩くこと」を意味します。
なぜ地獄のような映画を観た後に、拍手をしないといけないのでしょうか?
その映画館に制作陣がいるわけでもないのに。
その拍手は誰に伝えるのですか?
これはあなたの自己満足じゃないでしょうか?
それとも、「拍手をしない奴は異端者だ」と同調圧力をしたいのでしょうか?
自分は、この映画を観たことに後悔しています。
一部のファンの間では、プペルを複数回観ることを○プペと言うらしいですが(例えば3回観に行ったなら、3プペ。10回観に行ったなら10プペ)、マイナス1プペして、観たことを記憶から抹消したいレベルです。
それでも観たい人、この映画は何回見ても面白いでしょって思う人は、ぜひ観てください。