「期待していたのですが」映画 えんとつ町のプペル そうさんの映画レビュー(感想・評価)
期待していたのですが
サロンメンバーです。
2年ほど前から毎日西野さんの記事を読み、公開を心待ちにしておりました。
私の率直な感想を書かせて頂くと、かなり期待はずれな内容でした…
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■良かった点
◇声優陣の演技力がすごい
特に芦田さん、藤森さんのセリフは惹き込まれるものがありました。
◇映像(CG)が細部まで美しい
■良くなかった点
◇世界観に統一性が無い
絵本などで元々あらすじは知っていましたが、「星を頑なに隠す社会」「腐るお金」「ハロウィンに突如降ってくる心臓」など、各要素がそれぞれ自然に結びついていない(バラバラに構想されている)ように感じました。そのため、映像はすごいのに、えんとつ町という世界に説得力が無く、世界観に奥行き(スクリーンの外を想像させる魅力)がありませんでした。
◇キャラクターの感情の解像度が低い
生まれたばかりのゴミ人間が冒頭からキレキレのダンスを踊っていたり、星を否定するキャラクター達が唐突に逆上したり、「自分の目で見たものを信じろ」と言っていた父親の行動のキッカケが「酒場でたまたま聞いた話」だったり、キャラクターに素直に感情移入出来ない要素が多く、物語を自分事化することが出来ませんでした。
◇余白や沈黙が無い
冒頭からエンドロールまで、音楽と説明に近いセリフで埋め尽くされており、行間や人物の気持ちを想像する余白がありませんでした。なので情報が体温を持たず、そのまま情報としてしか頭に入ってきませんでした。この先は想像ですが、西野さんの中では「王道 = 明るく動きの大きい展開」という考えがあるのかもしれません(キングコングさんの漫才もそういえばその傾向がありました)。
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西野さんの行動力や人を巻き込む力は凄まじいものがあり、そこに疑いの余地はありません。
ただ、サロン内や西野さんの周辺でネガティブなレビューを言えない空気は、皮肉にも作品のメッセージの真逆をいく様相になってしまっている点も大変残念です。
今後も引き続き、西野さんの活動を心より応援しております。
私もサロンメンバーですが、とても共感しました。
西野さんの言う圧倒的なクオリティーがどういったものか分かりませんが、人が感動する条件は十人十色なので、仕方ありませんよね。