「吉本がディズニーレベルのこんなの作れるの!?とたまげた」映画 えんとつ町のプペル ピラルクさんの映画レビュー(感想・評価)
吉本がディズニーレベルのこんなの作れるの!?とたまげた
創作物語の世界。そこは自由。「吾輩は猫である」ときて、猫がいきなり人間の言葉をしゃべっても誰も驚かない。『よっしゃ、そうきたか』と観賞者は即座にドリトル先生モードになってくれる。そうやって自由に創出した世界で物語がはじまるのだが、ある程度最初に世界を説明しないといけない。でないと、ついていけなくなる。しかし説明がくどいと、それもまたついていけなかったりもする。そのリズムと加減が重要である。
そういう点でどうだったか、と思い返してみれば、ちょっと自由に作りこみすぎてて、物語が進めばさらに世界は説明すべき域をひろげてしまっていて、ついていくのに息切れ寸前だった。いや、ちょっと息切れした。創作した世界の理屈を、推理小説ネタ的に扱ってこられても、という感じ。
でも、絵は独特の味わいあって綺麗で魅力があり、前向きですすむストーリーも心に響く。吉本がディズニーレベルのこんなの作れるの!?とたまげたというのも正直なところ。「見て損はない」というのは誉めてるのか貶しているのかわからない表現だが、この映画にはぴったり。洋画有名作品のオマージュシーンも多く映画好きなら☆ひとつ余分におすすめ。
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