「ルビッチとプペルの掛け合いを楽しむ。」映画 えんとつ町のプペル ガバチョさんの映画レビュー(感想・評価)
ルビッチとプペルの掛け合いを楽しむ。
外観はとてもクオリティの高い映画だ。STUDIO4℃のアニメが素晴らしい。細部までえんとつ町の情景を想像力豊かに描いている。音楽もオープニングののHYDEとエンディングのロザリーナの曲も印象的で耳に残る。しかしこの映画の一番のおすすめは声優だ。特に主役のルビッチとプペルの掛け合いは真に迫り、物語に観客を引き込む力がある。二人の役者としての豊かな才能を再認識させられる。
内容はと言えば、良くできていると思う反面、この作品を見て「夢をあきらめない事の大切さを教えられた」と言っている人の気持ちがよく理解できない。表現されているのは、良く言えば児童文芸の王道的テーマのオンパレード、意地悪く言えばオリジナリティのない使い古されたテーマばかりしか見当たらない。製作者の意図通りに感動する人はとても純粋なんだと思うし、非難するべきでもないが、この作品自体のオリジナリティが感じられず醒めた目で見ていた人も多かったのではないかと推測している。
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