「予想外に泣けた…」映画 えんとつ町のプペル taku boyさんの映画レビュー(感想・評価)
予想外に泣けた…
気楽に見れるファンタジーものなんだろ
う、と考えて何気なく見た本作品でしたが、予想外に良かった&泣けました。オッサンになって涙腺が緩くなっているのか、ルビッチを子供に投影させてしまったからなのか…(笑)
フルCGなので最初にどうしても違和感があって、冒頭、プペルが生まれた後のハロウィンのダンスが始まった時、正直これはダメだと思いましたが…中盤からは慣れてきた&話にだんだんと引き込まれていって気にならなくなりました。
最初のダンス、そしてトロッコのドタバタで子供をしっかりつかんで、そしてシリアス展開の流れです。中盤から(私はルビッチとプペルがちょっと距離ができるところから…)泣きどころがこれでもか、と出てきます。私だけが勝手に泣いてたのかも知れませんが(笑)
設定やらなにやらはまじめに考えたら無理のある設定もありますが、まぁファンタジーにそこをいちいち突くのは無粋と思っているので気にしません。それよりもお話全体が良かった。無駄に難解にせず、シンプルな大筋が、誰にでもわかる映画作りを心掛けたんだなぁとわかります。
またプペルやルビッチの純粋さやいじらしさ、そしてブルーノのまっすぐさがもうどうにもこうにも心の琴線を刺激します。こんなに泣きどころが多い映画は初めてでした(笑)監督の腕でしょうか?
ただ、途中の挿入歌は僕もいらないかなぁと思いました。きれいなインストの方が絶対良い。ファンタジックな作風に見事に合ってなかったと思っています。冒頭のハイドもまぁOK、最後の主題歌はとても良かったです。それだけに、挿入歌に夢の世界から一気に現実の日本に戻された感じがして残念でした。
また250年前の話が早口で説明されるところも、子供にはちょとわかりにくいかなぁと思います。
あと、最後の方はブルーノの「紙芝居語り」が何度も出てきてちょとくどかったかな(笑)
全体的にセリフが世の中へのメッセージ調で、多少説教じみているところもあるので、もっとかみ砕いたり、簡潔でもよかったと思います。難しいところですが…。
とは言え、僕も嫁さんも中盤から後半にかけてボロボロ泣いてしまいました。映画で泣いたの久しぶりです。ということで、ツッコミどころもありましたが、5点満点にします。(甘い?)
でも、やっぱりこの映画は子供より大人の方が刺さるのではないかなー…。
どこまでも前向きなひたむきさにあふれた映画。イヤなモヤモヤを残さない映画でした。できればもっかい観たいくらいの良い映画でした。