劇場公開日 2020年12月25日

  • 予告編を見る

「いろいろ言われてても良いモノは良い」映画 えんとつ町のプペル Takaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0いろいろ言われてても良いモノは良い

2020年12月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

鬼滅の刃とエヴァンゲリオンに挟まれて厳しいんじゃないかって話はあったけど、良いモノは良い。とても素晴らしい作品。よくここまでやりましたよね。いい大人が絵本原作で泣きました。2回も。涙もろくなってんのかな?
CMでも出てる、「だれか見たことあんのかよ?誰も見てないじゃないか。だったらわかんないだろ!?」って主人公が叫ぶシーンは娘も号泣でした。「トモダチって何ですか?」って言ってたプペルが、「ワタシ、トモダチ、得意かもしれません」って、主人公のルビッチと仲良くなってくのは、芦田愛菜ちゃんと窪田正孝さんの掛け合いが素晴らしかったです!
ネタバレしないように、と思いつつ。
過去の動画で、西野さんが、「夢を追いかける人はみんなゴミ人間。嫌われはじかれ、批判されるもの」って話をしてて。その理由が、「みんな子供のころはいろんな夢がある。でも大人になるにつれて、いろんなことに折り合いをつけながら、夢をあきらめて人生に納得しながら生きてる。そんな中でいい年して夢を追いかけてる人に会って、その人のこと受け入れてしまうと、過去に自分が夢を捨てたことを認めることになる。自分が間違ってなかったと思うために、”やめとけ” ”あきらめろ” “空気読め”って批判するのかもね。」
レビュー見ると、絵本ではあまり出てこない、いじめっ子のアントニオが、素晴らしかったってコメントが多かったんだけど、映画では、アントニオが、まさにこのがちがちの保守派の立ち位置で、裏の主人公みたいになってました。
鬼滅の刃もよかったけど、これは、子供と一緒に見に行くべき映画かな。間違いなくお勧めできます。
なんだか、ムカッとしちゃって(珍しく)。
ネットを見ると、”本人がすべて書いたわけじゃない”とか”他力に頼った作品”とかの書き込みが。ひどいとこは「詐欺師」って…
やってることにはすべて意味があると思ってみると、素晴らしい戦略ばかりなんだけどな。そもそも、プペルの制作時に「絵本業界に映画の共同制作の概念」を持ち込んだことが画期的。それができなかったのは、10,000部売れたらヒットの絵本業界は、マーケットが小さく、分業してもみんなが食べてけない。一人で書いて一人で出して…というのがスタンダードになった…でも、そこにクラファンなんかが出てきて、金銭的な問題を一気に解決できそうな環境が整ってきた…と。
「知らないという感情と嫌いという感情は近しい。」というけれど、批判してる人って、旧来の既成概念や思い込みにとらわれて、知らないのを露呈しているだけのような気がします。良いモノは良い、シンプルでいいと思うんだけどな。

Taka