劇場公開日 2020年12月25日

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「よい映画だが、見る人を選ぶ」映画 えんとつ町のプペル MKさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0よい映画だが、見る人を選ぶ

2020年12月29日
iPhoneアプリから投稿

◎よかったところ
- 世界観がしっかり作り込まれていて、没入感があった。
- エンディングソングが流行りのポップソングでなくオリジナル曲だったので最後まで余韻を味わえた。
- 凝りすぎないシンプルなストーリー。
- 原作者が伝えたいメッセージがしっかり伝わってきた。

◎よくなかったところ
- 緩急のつけ方が甘く、終始ガチャガチャしている印象だった。
- セリフで説明しすぎていて、見る側が思いを巡らせる余地がなかった。

◎総評
私は西野さんのオンラインサロンに入っており、彼を一流のマーケターとして心から尊敬している。しかし映画の製作でいえば、経験不足な感が否めないと思った。出だしから世界観の説明をナレーションで語っていくのだが、できれば言葉だけでなく映像的な喩えや違う切り口で没入させてほしかった。同じく、キャラクターの心理描写や行動理由など、表情や"間"で表現してほしい部分を、セリフでしっかり説明してくれる親切な設計になっていて、映画を見慣れている人にとっては少し物足りないのではと感じた。
とはいえ、作り手のメッセージはしっかり伝わってくるし、それなりに感動するストーリーになっているため、決して悪い作品ではない。見る人を選ぶとは思う。

◎老婆心ながら…
小学生(低学年)と幼稚園の子どもを連れて行こうと、事前にYouTubeで公式の予告編を見せたのだが、映像が(意図的に)暗いことと、hydeさんのハロウィンパーティーがダークで、子どもたちが「怖そう」と口を揃えた。なんとか説得して連いてきてくれたが、小さな子ども向けの予告編を用意した方がいいかもと思った。「なんか怖そう、暗そう」と思われてしまうのも、もったいないので。

MK