「テーマがありきたり、作りは丁寧」映画 えんとつ町のプペル たけぱんさんの映画レビュー(感想・評価)
テーマがありきたり、作りは丁寧
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たぶん物語をいくつも見聞きしている人にとっては、「よくあるテーマだな」という話だと思う。
頭ごなしの否定、世界を覆う閉塞感、それらの打破。敵が味方になり、最終目的を達成する。
細かい伏線や物語の展開は思ったよりも丁寧で、ストーリーテリングとしては上質な部類だと思った。(一部冗漫に感じた部分もあったのは事実だが)
ただ、ありきたりなテーマの中にもこの作品の独自性というか、今までの作品にない刺さり方を見せる映像的表現や、言語的表現が欲しかった。個人的にはないと感じた。
最後の、夢にまで見た雲に覆われたものが晴れたときに見える景色が、思ったより爽快感をもたらさなかったことを残念に感じた。「抜けるような」景色が欲しかった。思ったより華美でごちゃごちゃしていて、「もっくもくの雲」とコントラストを形成しないように感じた。
この点は、「君の名は」の表現が優れていた。
「ぜんぜんだめじゃん、スカスカじゃん」とは個人的には感じなかった。ただ、興収100億円を狙う作品であるならば、観た人が後日、映画の場面場面を何度も思い返して反芻するような、心に残る場面があって欲しかった。
ちなみに、非サロンメンバーです。
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