「思い付きを張り付けただけの矛盾した設定に入り込めない」映画 えんとつ町のプペル ロードあがさんさんの映画レビュー(感想・評価)
思い付きを張り付けただけの矛盾した設定に入り込めない
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閉ざされた世界の解放というテーマでは、「なぜ閉ざしたか」の理由が大事だと思う。
そして作中で描かれる現実世界と、閉ざした理由との整合性も欲しい。
しかし、この作品は「貨幣の使用を迫る中央銀行から逃れるため」という理由と、
18世紀のロンドンのような、巨大資本の蓄積が前提のえんとつ町がまったく噛み合わない。
石炭火力が動力らしいのに、精密なAI制御が必要なロボット設備が存在するのも矛盾だ。
貨幣を否定する文化なら、アルプス山麓のような場所に隠れて農耕生活を営むのが自然だろうし、異端審問官の設定も、その方が似つかわしい。
そんな感じで、この作品は世界設定の矛盾が多すぎるため、観るのが苦痛でした。
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