「人を描いた最高の作品」映画 えんとつ町のプペル 鈴木雅人さんの映画レビュー(感想・評価)
人を描いた最高の作品
12/25 公開
映画 えんとつ町のプペル、
試写会をはじめ本日までで感じた感想を綴ります。
⚠️ネタバレ注意⚠️
それでは。
この作品は、どれもこれもが響くところあって、観るたびに新しい発見があったり、(自分の中の)解釈が深まっていく感じがとても素敵です。
みんな一人一人置かれている環境は違ってて、同じ自分であっても心境はその時々で大きく違う。なので色んな人に刺さることは間違いないと思う。
映画プペルの映像はとてつもなくとてつもない(語彙力)
2Dであり3Dであって、CGであってCGと思えなくなるような柔らかさ、人肌の温度感。所作一つ一つのこだわり。ここのこの動き!あ!あー!!!ってなるんです。そんでもって、それぞれが繋がってる。全部伏線!?ってなるほどw
えんとつ町の奥行きといい描き込みといい、表に見えないところにこそ、表に見えるところにしっかりつながるような、描き込みの根拠がとてつもない。
本当に、西野さんを筆頭に作り手さんの愛情と技術と努力、熱意が十二分に伝わってきます。1フレームだけで800レイヤーとか、本当に想像を絶する。
ゴミ山に心臓が落ちてプペルが生まれる瞬間の映像、何回観てもすっげえええなぁぁあってなります。
音響に関しても本当に鳥肌もので、やはり映画館で観るべきだなぁと感じました。音が、世界観に対していずれも最高にマッチしています。
プペル誕生の瞬間から、広場に出てきてhydeさんの歌に乗ってキレキレに動くシーン、しっかりハロウィンをど真ん中に置いた演出で素敵なオープニングでした。
トロッコは本当にワクワクドキドキした。あんなにあったかいタッチなのに、あんなにダイナミックでワクワクするのって、ほんとすごい。
刺さるシーンが多すぎるw
プペルがなぜ洗っても洗っても臭くなっていたのか?
アントニオが激昂するシーンにおいては声優さんが魂のシンクロを発揮してくれていて、完璧だった。アントニオがどんなことを思いながらその行動に至ったのかとか。
ブルーノの、不器用でひたすらまっすぐ家族のことを愛しているところとか、やばかった。私は20歳ぐらいの頃に父親を亡くしているから、シンクロが凄すぎて後半嗚咽レベルだった。
細かい伏線(と勝手に思っているところ)がすごく沢山散りばめられていて、観るたびの発見が本当に多く楽しいです。描き込みや表現がすごく豊かなので、目のやりどころが一回じゃとても追いつかない。
序盤、プペルが逃げてる最中にドロシーの前で傘が開くシーンとか、あー!ってなった。
あと、スナックキャンディが気になりすぎたり🍭
あと、ダンさんがかわいい。笑
アントニオでも触れましたが、声優さん皆さん最高のシンクロ。特に芦田さん、窪田さん半端なかった。答えや相場がないものに対して、実物提示でかんっぺき!と思わせてくれた。個人的には小池栄子さんのセリフもグッと来ました。