「見た目ターザン、中身アバター。」劇場版ポケットモンスター ココ ざここさんの映画レビュー(感想・評価)
見た目ターザン、中身アバター。
シナリオ、やっちまったな感、です。
前半は、よかったです。25分ほどですかね、人間の赤子を育てるザルード、成長した父と息子の関係、とてもよく描かれていました。
他作品と展開が似か寄るのはジャングルを舞台にしていればそれなりに許容はできます。
人間と異種族が物心つく前から一緒にいたら外の世界を知った時の葛藤を描くのは王道展開なので胸熱期待していたのですが、が!
ココは、ジャングルで生きていてもとても楽しそうだったし、ザルードと同じような技を出せなくても気にしないような子だと思っていましたが、なかなかめんどくさい、一回サトシに会って人間の住む世界を色々見てそっちでも楽しそうにして、で、森へ帰ると途端に「俺は人間だった!!父ちゃんとは違う!!」と。
うわ、気難しいキャラだなあーーと思ってあまり、いやかなり感情移入できませんでした。父ちゃんがかわいそうでした。
ところ変わってココとサトシが研究所へ赴くシーンは、寝ますね、大人が難しい言葉を沢山言って(° °)となります。子供は理解できるだろうか、大人向けの会話、動きのないキャラクターたちの時間が5分ほど続き、逃げちゃダメだ逃げちゃダメだと上映前予告のエヴァシンジくんが脳内で闘っておりました。
そして急に悪役になる研究員、「急展開ーーー!!」って思わず叫びそうになりました。
そして壊してから「やっぱ間違っとる!泣」と長く研究員したっぱ。「ワイはやるでー!」とサイコパスになる研究員ボス。
覚醒する父ちゃん!実は選ばれしものだった!なんで!!?
今作の研究員のボスがはメカに乗って森を破壊しますが、展開がめっちゃアバターでした。
10分くらい経ってようやく心を改めた研究員が「そういえばあの機械の後ろにはエンジンがあるんだ!そこを壊せばボスを止められる!」
お前それ先に言えや!!wと喉元まで言葉でかかりました。びっくりしました。
そして父ちゃん一回死にます。泣きながらココが力を込めて念じたら森の力で父ちゃんを生き返らせた!!なんで??!
全てが終わってうまいことハッピーエンド!ココもとうちゃんもみんな元気にジャングルで暮らします!
ココは父ちゃんに言いました。「俺旅に出る!」
なんで????!!!!
後半は「なんで??!」が止まらないので凄かったです。前半緻密に描かれた物語の種があるからこそ後半も葉を伸ばしながらキープしなければいけないところ、見事に土壌が崩れました。
さいごにセレビィ、いらないかも。本編に登場させる必要性はないんじゃないかと。言い伝えがあるから登場させたとしても「なんでいるの???」がいっぱいでした。
★3が±0とすれば、映像美と前半のシナリオにプラス評価とさせていただきます。