劇場公開日 2022年7月15日

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「うるうるお目めのミニオンの破壊力!」ミニオンズ フィーバー おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5うるうるお目めのミニオンの破壊力!

2022年7月17日
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鑑賞方法:映画館

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甥っ子にせがまれて観に行った「怪盗グルーのミニオン大脱走」で、初めてミニオンを知りました。圧倒的かわいさを誇るミニオンは、ルックスはもちろん、その動きや仲間とのやりとりも、とにかくかわいくておもしろくて、すぐにファンになりました。あれから5年、再び甥っ子を連れて本作を鑑賞してきました。今回も、かわいいミニオンズにしっかり癒されてきました。

ストーリーは、悪の組織ヴィシャス・シックスの新メンバーに加わろうとした少年グルーが、彼らのお宝を盗んだことで追われる身となり、同じくお宝を狙う組織の元リーダーであるワイルド・ナックルズも巻き込んだ争奪戦となる中、グルー救出に奮闘するミニオンズの活躍を描くというもの。深みのないストーリーに多少の物足りなさは感じるものの、わかりやすいストーリーで、夏休みの子ども向けにピッタリの作品です。

本作のウリはなんといってもミニオンズの活躍そのものです。話している言葉は何語かわかりませんが、それでも断片的に聞き取れる単語と表情や雰囲気で、彼らがグルーを慕う思いはしっかり伝わってきます。とはいえ、実際の行動はおバカだったり、悪ノリだったりで、とにかく楽しませてくれます。中でも、カンフーマスター・チャウのもとでの修行は、かつてのカンフー映画のオマージュも含めて、なかなかおもしろいシーンでした。

そんなミニオンズを魅力的に見せているのが、抜群のCG技術です。スピーディなアクションからコミカルな動き、ちょっとした表情の変化まで、実にいきいきと描かれています。たいしたストーリーなんかなくても、幸せな気持ちでずっと観ていられるほどです。もう、うるうるお目めのお願いミニオンの破壊力はすさまじく、何人たりとも抗えません。

今回は吹替版で鑑賞し、グルー役はこれまでどおり笑福亭鶴瓶さんでしたが、さすがに子どもの声には聞こえず、少年役は無理があったと思います。一方で、市村正親さん、尾野真千子さん、渡辺直美さんらは、本職に負けず劣らずのいい演技でした。ただ、それでも字幕版の上映がここまでないのは、いかがなものかと思います。

シリーズ過去作を全て鑑賞しているわけではないですが、グルーの車や月泥棒など、過去作につながる流れは興味深く、後付けの前日譚としては悪くない印象の作品です。ミニオンズファンなら、きっと楽しめるでしょう。これを機に、過去作も鑑賞してみたくなりました。

おじゃる