ナショナル・シアター・ライブ「リーマン・トリロジー」のレビュー・感想・評価
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長いです。
役者さん達の凄さはわかりました。
ただそれを見たい訳ではなくて、
ただただ面白いものを期待していたので、
少し残念でした。
3幕で221分。
もっと短くまとめてスッキリできたのでは?
と感じたのは、意見が分かれるかも知れません。
事実をどこか一つ抜かせば、
大きな柱を欠いた叙事詩になり得るからです。
アダム・ゴドリーは他の作品でも何回か
見た可愛いおじさんでした。
アメリカンドリーム
図書館で予習でもしようかと、「リーマン・ブラザーズ」に関する和書を探したが、「サブプライム住宅ローン危機」の話ばかりで見当たらなかった。
だからこの演劇は、自分には「へぇ~そうだったのか」という発見に満ちていた。
この作品には、3人の俳優しか出てこない。
たった一つのガラス張りの回り舞台の上で、3人が代わる代わる、いろんな役を演じて話を進めていく。
彼らはユダヤ人だ。ところどころで、ヘブライ語らしき台詞がカッコ付きで語られる。
話は、長男の“ヘンリー”(いきなりここで、笑わせてくれる)が、移民としてアメリカに上陸するところから始まる。
ほどなく次男も三男もやってきて、3人のそれぞれの個性を生かして、アラバマの土地で何もないところから、次第に事業を拡大させていく。
その間には、大火事や南北戦争の危機があるが、それすらバネにして飛躍する逞しさ。
そして、彼らの子供たちの世代へと受け継がれていく・・・。
まさに、「アメリカンドリーム」を体現しているかのようだ。
「トリロジー」の意味は自分には分からなかったが、3部構成である。
第2部が終わったところで、まだ大恐慌時代なので「おやっ?」と思ったが、案の定、第3部は超速の駆け足で進み、「サブプライム危機」の話も無い。
あくまで中心は、第1部と第2部における3人兄弟であり、“家族経営”だった時代の物語だ。
第3部は付け足しに過ぎないと考えた方が良いと思う。
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