処刑山 ナチゾンビVSソビエトゾンビのレビュー・感想・評価
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ゾンビ映画の新基軸!がハッタリじゃないことあるんだ…
ロメロが『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』にてゾンビ映画というジャンルを打ち出してから既に半世紀以上が経過した。同じくジャンルホラーの代表的フォーマットである「サメ映画」が「クソであればあるほど素晴らしい」というネガティブな美学性のもとで依然興隆を保っている一方、ゾンビ映画はどうにも飽和気味の感がある。
走るゾンビ、泳ぐゾンビ、喋るゾンビ、仲間になるゾンビ、ありとあらゆる修飾を施されたゾンビ像を我々はこの半世紀で腐るほど見せつけられてきた。だが、そういう小手先のマイナーチェンジが機能する時代は今や終わりを迎えつつある。
そんなわけでゾンビ映画の新基軸を自称する本作についても期待というよりはむしろ疑惑の念をもって臨んだ。前作『処刑山 デッドスノウ』もまあまあ面白くはあったのだが、サム・ライミ『死霊のはらわた』にナチス要素をリミックスしただけといえばそれまでの映画だった。
しかし本作は紛うことなくゾンビ映画の新基軸だ。言うなれば岩明均『寄生獣』がゾンビ映画と悪魔的邂逅を果たしたかのような怪作だった。
物語は前作のラストカットから始まる。片腕を失ったもののどうにか雪山から逃げ延びた主人公マーティンに、ゾンビナチス軍のボスであるヘルツォークが襲い掛かる。マーティンは激しいカーアクションの末にヘルツォークを振り落とすが、そこで気絶。気がつくとマーティンは病室にいた。
しかしどうにも違和感がある。失ったはずの右腕がくっついているではないか!
医者は「車の中に落ちてた腕をくっつけた」という。バカ野郎、そりゃお前、ゾンビの腕だよ!!
なんという突飛な展開。さらに悪いことに、ヘルツォーク率いるナチスゾンビ軍が市街地への進軍を開始してしまう。
マーティンははじめこそ右腕に宿るナチスゾンビの悪意に振り回され、周囲の人々を殺しまくるものの、次第にそれをコントロールできるようになる。すると彼は自分の右腕がとんでもない能力を持っていることに気が付く。死者の額に手を触れると、彼らはマーティンの言うことを聞くゾンビとなって蘇るのだ。
マーティンはゾンビ退治屋を自称するナード学生たちと協力し、ゾンビ軍団を作り上げることを決意する。「ナチスゾンビ」に一番恨みがありそうな勢力といえば…ということで彼らが向かった先はソビエト兵たちが眠る墓の前。
かくしてヘルツォーク率いるナチスゾンビ軍と、マーティン率いるソビエトゾンビ軍による独ソ戦が幕を開ける。タイトルが詐欺のゾンビ映画は星の数ほど存在するが、まさか一言一句違わずちゃんとタイトル通りに展開してくれるゾンビ映画が存在するとは…
登場するゾンビにもバリエーションがあっていい。全く知能がなさそうな王道ゾンビから、負傷したゾンビを手当てする軍医ゾンビ、そして高い知能と指揮統率力を誇る親玉のヘルツォーク。ゾンビ側が戦車を運転するパターンは流石に初めて観たかもしれない。
ヘルツォークにトドメを刺す際のマーティンのセリフもいい。「お前らが滅びた理由を教えてやろうか?欲張りすぎたからだ」。
ゾンビのディテールをいじくる方向で自己延命を図るゾンビ映画も好きではあるのだが、本作のようにゾンビの生成消滅の契機というメタ的な領域に踏み込んだゾンビ映画も非常に面白いと思う。
なんか、まだまだいけるっぽいな。ゾンビ映画。
【ナチスドイツゾンビ司令官、ヘルツォークの右腕。血塗れナチスゾンビVSソビエトゾンビ&戦車バキバキー!このゾンビ映画、何だかモノ凄いぞ!!】
ー 前作を観ていないので何とも言えないが、ゾンビ映画としては可なり凝ったアクション映画である。
ナチスに殺されたソ連兵を、主人公のマーティンが勝手に移植された怪力ヘルツォークの右腕で、ゾンビとして蘇らせヘルツォーク大佐率いるナチスゾンビと戦わせたり遣りたい放題である。
アメリカからやって来たゾンビスクワットなる男女三人も何処か可笑しい。
今作はノルウェー映画であるが、且つてナチスドイツにとんでもない目に遭わされたからか、最後にヘルツォーク大佐の頭を戦車砲で吹き飛ばすシーンなど、怨念が籠っていて大変宜しい。
マーティンも、ヘルツォークの右腕を使って、恋人の死体を掘り上げてゾンビにして〇〇〇しちゃうところなども、バカバカしくて大変宜しい。-
アホっぽい邦題に騙されちゃあいけない!
ゴア描写、アイデア、コメディ、テンポの良いストーリー、全てが高水準で最高!誰だ!邦題考えたの!しょーもないB級映画だと思って今まで手が出なかったんだぞー!
B級映画は好き。でもあんまりふざけたタイトルはなかなか手が出ないのです。「悪魔の毒々」シリーズとか未だに観れていないのはそのせい。「ムカデ人間」とか「拷問男」とかは観るくせにね…。かといって「〇〇オブ・ザ・デッド」とか言われても「あーまたオブ・ザ・デッドか」ってなっちゃうし、タイトルって難しい。そして本作、あまり期待せずに鑑賞。冒頭から容赦無いゴア描写に度肝抜かれました。え?ガチやん、これ( ゚д゚ )
本作の見どころは間違いなく振り切ったゴア描写にあると思いますが、これがもう気持ちいいくらい潔い。内臓はじゃんじゃん飛び出るわ、頭もグッチャグチャに潰されるわでやりたい放題。挙句の果てに一般の人間様に向かって大砲撃ち込むドイツゾンビ。赤ちゃんも吹っ飛びながら「あー」とか言ってます。「あー」じゃないよ全く…。
主人公の片腕だけがゾンビ化するのは「死霊のはらわた2」のオマージュかしら?ゾンビパワーを手に入れた主人公とゾンビスクワッドなるポンコツチームが、更にロシアゾンビを蘇らせ、ドイツゾンビに立ち向かう…。もうストーリーがめちゃくちゃでめちゃくちゃ面白い(笑)ラストはちょっと感動。
肉弾戦のアクションも迫力があり、スーパーヒーロー映画を観ているようでした。いや、流石に言いすぎた(笑)でもゾンビ映画で格闘アクションてなかなかないんじゃないですか?そこも見どころですね。
2作目からの視聴でした
Amazonからの呪縛?なんでかコレが出てきたので。仕方なく鑑賞です。なのにめっちゃ面白い!
前回の『翔んで埼玉』のレビューの最後で「真面目な作品を観て真面目なレビュー書こうかな?」と記したばかりなのですが。
多くの方がご覧になっていて、概ね高評価の『ザリガニの鳴くところ』を、アマプラで観ようと思ったんです。本当に。
女装で名画座に鑑賞に行った際の『秘密の森のその向こう』と併映だった『ザリガニ…』は、スケジュールの都合で観逃していた作品です。なので、かねがね興味を持っていました。
コレを見つけるまでは『ザリガニ…』を観ようと思ってたんですよ。本当に。本当にだよ!
なのにアマプラ開くと、なんでかコレが出てきたんです。私は何も悪くない。
でも「あなたが興味のありそうな映画」の中に、しれっと入ってるんですよね(笑) そんなに俺が悪いのか。
タイトルにヤラレてしまいました。vs系好きなんですよ。そういう問題じゃなさそげなんですが。
何よりも運が悪かったのは、超カルトっぽいのに.com様でも取り扱いのある作品だったってこと。
.com様の作品チョイスも、たいがい杜撰。
AmazonもAIが管理していて、鑑賞履歴から「こいつはこういうのんが好きなんやな」って傾向も把握してるってことなんですよね。管理社会こわい。
なので、仕方なくこちらを鑑賞です。仕方なく。仕方なくですよ!
相変わらず“まくら”長い。
要約すれば「アマプラ行くと、この映画が出てきたので鑑賞することにしました」の、たった30文字で済むって話です。
これ、原題は『DOD SNO2』だったのですね。英語ですらないし。調べてみると、ノルウェー&アイスランド合作のようですね。これまた珍しい。
てか、2ってことは前作もあるってことですよね。それなりに需要あったってわけだ。
邦題の方が俄然興味を掻き立てられます。処刑ってw ナチスvsソビエトってw
火中の栗を拾いに今から観ていきます。とか思っていたら!こちらで先に栗拾いに行った方々が10名もいらっしゃるじゃないですか!ある程度の需要、本当にあったんだ。
斬新だと思ったのは、餌として獲物を噛んだ結果ゾンビ化させるのじゃなくて、下僕にさせるため、殺すしてゾンビにしちゃうの。「ジークハイル!」ってナチス式敬礼で忠誠を誓わせるの。
ゾンビ物といえばゴア描写がつきものですが、ここかなりポイント高かったです。
腸をホース代わりにしてガソリン汲み出すとか。戦車で老婆の頭踏み潰すとか。砲弾でベビーカーの赤ちゃんを吹き飛ばすとか。実に不謹慎で、観たことないようなえげつないシーンが豊富でした。赤ちゃんはさすがにアカンやろ。
そしてね、本当に悔しいことに、非常に面白いの!
ゾンビと闘う“ゾンビスクワッド”なんてチームも出てくるの。スターウォーズヲタクの美女だとか。
主人公のおっちゃんは、どことなくブルース・ウィリスに似てるし。
コメディーパートは、しっかり笑わせにきてくれるの。物語終盤での、主人公たち+ロシアゾンビvsナチスゾンビのアクションパートも結構迫力あるの。謎の爽快感?まであるの。だから困る。
まさかこんな映画で「この先どうなるんかなー?」ってワクワクしながら観ることができるとは、露ほども思ってなかったの。非常に悔しいんですが。
脳の治安が悪くなる一歩手前で踏み留まらせて、グイグイと画面に引きずり込んでくれる謎の魅力があるの。要はめっちゃ面白いの。ラストはじんわりと悲しいお話で締めになるし。
困った映画だ。観たそのまんまを評価して、信じがたいことにこの採点になりました。
これだからZ級漁りおもしろぇ。
でもね、???なこともあったの。お話に絡んでいた“ナチスの財宝”ってのがショボすぎるんですよ。
コンテナに堆く積まれた金塊とかなら、わかるんですが。
出てきていたのってクッキーの缶くらいの木箱に入った金貨が数十枚。ショボっ!
ノルウェーのスプラッター
突然、ナチスがゾンビとなって蘇る。
主人公は右腕を落とされるも、一人だけ生き残り、逃げてくる。
病院で気がついたら、右腕は復活していたが、なんとゾンビの右腕だった。
この右腕には面白い力があり、ナチゾンビに対抗するため、ナチスに虐殺されたソ連兵をゾンビとして蘇させる。
スプラッター度は凄まじいが、ひょうきんさをうまく交えており、とても楽しめた。
ハンパなことしないのがいい
更なる続編、作って欲しいです!
前作直後からのお話ですが、公開までに7年の月日があるため、良い感じにマーティンが精悍になっていましたね。
加えて、製作費が増えたのか前作よりスケールアップしていましたよね。
前作はスプラッター要素満載のホラー作品といった感じでしたが、今作はホラー要素のあるスプラッターコメディになっていましたね。
しっかり笑わせて頂きました(*´∇`*)
グロゴア描写は相変わらず良い感じでしたし、コメディ要素も増しているのに加えて、登場人物のキャラクターも立っていましたし、寄生獣っぽい設定も巧く、これは確かに高評価なのも納得の面白さでした。
これ、3作目制作されないんでしょうか?
是非、観たいです!
それにしてもグレン・ケネス、最後に何て言いたかったんでしょうね?
気になります。
予想外に頑張っている。
ノリと勢いとアイデアそして爆笑。これは北欧版『死霊のはらわた2』か...
悪魔の腕
前作は知らず未鑑賞。
ノルウェーの雪山でナチスのゾンビに襲われ仲間が皆殺された中で、唯一生き残った主人公が、アメリカのゾンビ・スクワッドの協力を得て戦う話。
血飛沫ブッシャー内蔵ドッヴァーな前作のダイジェストから始まり期待値上昇。
そのままの流れで右腕を失った主人公がナチスゾンビから逃れるも、車が事故ってことが起きていく。
前情報を持っておらず、かなり凄惨でスリリングな作品なのかと思ったら、タイトル前にアレ?コメディ!?
考えてみたらふざけた邦題なんだよねw
かなりハチャメチャやりたい放題なナチスゾンビと、ある意味やりたい放題な主人公の右腕で序盤からおバカに笑わせまくり。
折角のスワップだから、ヘルツォーク側の変化も期待してしまったけど、残念ながらそれは無かったし、山場ではちょっと笑いが減ってしまったけど、振り切ったドタバタゾンビコメディでとても面白かった。
ゾンビも便利に再利用!
細かい説明は不要!訳あって右手だけ不思議な力をもったゾンビハンドの主人公が、ナチスゾンビと闘うため、頼りがいのある(⁉)仲間、ゾンビスクワッドとソビエトゾンビ軍団を作り、ナチスゾンビ軍団とドンパチバトルする物語。
自分は知らなかったのだけど、本作は前作ありの2作目の作品とのこと。前作を観ていなくて楽しめるかと不安だったけど、本作だけでも十二分に楽しめた!!
ゾンビ映画なのでグロいシーンはお約束だけど、ひたすら笑えるし、加えて道中の戦闘シーンやラストの大乱闘、ボスとの一騎打ちは、バトルものとしても一級品!思わずトリハダが立ちました!とにかく、最初に仲間にしたゾンビ君の扱いが不憫で不憫で(笑)
しかし、やっぱり笑えたのが一番良かった。車酔いとか連続オーブンガードとかゾンビ野戦病院とかもうwww
また改めて前作を見てから、今作を見直してみたいし、エピローグでは何と嬉しすぎる匂わせも…♪ゾンビランドも大好きだけど、こちらも新ジャンルゾンビ映画といった感じで、また新しく好きなシリーズに出逢ってしまったといった感じ。
今年の未体験はゾンビものがアツい!!!
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