劇場公開日 2020年6月12日

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「朝ドラを見終わった様な感覚になる手法」ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語 カメさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5朝ドラを見終わった様な感覚になる手法

2020年6月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

個人評価:4.5
まさに若い草の瑞々しい物語。
少女ではなくなってしまう悲しみ。そんな多感な時期の姉妹の愛を、グレタ・ガーウィグらしい演出で描く。
シアーシャ・ローナンに当て書きしたような、次女の役柄がとてもチャーミングで愛らしい。
コマ切れのシーンを前後させ、繋ぎ合わせる。その手法によって、姉妹に起きた多くの出来事を、僅か2時間で観る側は多くの情報として受け取る事が出来る。見終わった後に、 2時間の鑑賞でまるで朝ドラを半年かけ最後まで見終わった後の様な、ロス感に陥る。それは長編小説を2時間でまとめ上げる手法として、非常に優れた構成である事に気付かされる。
4姉妹はもちろん全ての登場人物が人間味にあふれ、その生き生きとした演出に、物語全体が明るくリズムよく、旋律を刻む様に心地良く流れている。
大人へと背伸びする少女を描かせれば、右に出る者はいない、グレタ・ガーウィグの業が光る作品であり、まさにこの監督がテーマにしたい物語には、若草物語はうってつけの題材である。

カメ