劇場公開日 2020年6月12日

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「素晴らしい作品でした」ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語 キリンさんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0素晴らしい作品でした

2020年6月14日
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週末に何か映画を観ようと思いラインナップを調べたら、「レディ・バード」のグレタ・ガーウィグ監督が再びシアーシャ・ローナン主演で新作を撮ったと知り即決

結果は「レディバード」以上にやられました。

この監督のラストの締め方は、サッカーで言えば「終了間際の劇的同点ゴール、そしてその後の延長戦は放送せずに観客の想像に任せる」そういう締め方をする。その余韻のためにレディバードでもエンドロールで全く動けませんでしたが、今回はそれ以上でした。

レディバードは親元を巣立つ1人の少女を描いた作品でしたが、この作品はさらにそこから一人の女性として生きる道を切り開く過程でしょうか。時代設定や背景はかなり違いますが、どこかレディバードと連続してます。きっとこの監督はシアーシャ・ローナンを通して成長していくその世代の女性を描いているのでしょう。

作品中にはジョーとその姉妹の人生におけるいろんな選択が登場し「どれが正解か誰にもわからないけれども、その選択を信じて生き抜いていくしかない」そんな強いメッセージが込められていました。その背景には「女性としての幸せの多様性」があるのだと思います。

余談として、私はシアーシャ・ローナンが若き頃のメリル・ストリープに重なったのですが、本当にメリル・ストリープが叔母さん役で登場したのでびっくりしました。ひょっとしたら監督もそう思っているのかもしれませんね。

キリンさん