「シェイクスピアのことはよく知らないので少し知りたくて観てみた。」シェイクスピアの庭 あま・おとさんの映画レビュー(感想・評価)
シェイクスピアのことはよく知らないので少し知りたくて観てみた。
最初、とっつきが悪かったのだが、この家族が抱えている悩みが想像以上に深刻だとわかり、観る側も段々とシリアスになっていった。
一家は、時を経て、やっと苦痛とわだかまりを精算する。そして柔らかさと優しさが家庭に満ちる。とても清々しいステキな光景だ。
この家族は、思わぬ出来事のせいで、そして芸術家の家族という意識も作用しバランスを失ったが、本質的には良い家族なのだろう。
大作家は人生の最後に家族にやすらぎを見出したようだ。パターンとして平凡だが、シェイクスピアのような名声も財産もある人の話、となるとおもしろく、親しみが持てる。作品は素晴らしいが私生活はガタガタ…、でなくてよかった。
全体としては、セリフや間の取り方などがややわかりにくかった。雰囲気作りが先走っているような?印象を受けた。
そのかわり雰囲気はよく、映像も綺麗だと思った。昔の素朴な家やインテリア、生活スタイルが楽しい。
ところで、妻役のジュディ・デンチの演技には吸い込まれたし、イアン・マッケランはもちろん、娘たちも彼女たちの夫もよかったが、肝心の主役ブラナーが私にはイマイチに感じたのは、なぜだろう…。
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