「極絶リアルドキュメンタリー」娘は戦場で生まれた momo8さんの映画レビュー(感想・評価)
極絶リアルドキュメンタリー
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一方的な意見も含まれているので、この映像が全てでアサド政権が全面的に悪いなんて思わないけど、爆撃や病院に運び込まれる負傷者の様子はすざまじい。
撮影器材もハンディカムや携帯電話で素人が撮っているので手ぶれが酷いし、爆撃の音がしてビクっとしてそちらにカメラをターンするという超絶にリアル、臨場感が半端無いです。
アレッポの街が包囲され、物資が入ってこなくなり、どんどん住人が街を出ていく。直ぐ近くまで爆撃が迫っているのに、それでも陽気に日々を暮らす人達。最後に1つ残っていた柿をもらったと喜ぶおばちゃん。何故か肌の色艶がいい。
柿を食べたいから戦争を止めて欲しいと願う(((^_^;)
日々攻撃が酷くなり、病院まで標的にされ、人道的見地からも憤りを感じる。
『プライベート・ウォー』で観た景色と同じ…人が住める状態ではない。水道も止まって水が出ない。病院の床は清掃も出来なくて、そこに怪我人が運び込まれるので、まさに血で血を洗う有り様だ。
最も印象的な場面は、ついにアレッポを出ることになり、柿のおばちゃんともお別れ…あんなに明るかった人だが、やはり別れは辛い。ピカピカの肌に涙が一筋。それを幼い娘が小さな手で拭う。どんどん綺麗な肌が汚れていく。何故なら娘さんは手を洗ってないから。
爆撃の音にも動じず寝ていた娘サマ…無事に成長して、この映像を観ることが出来るのだろうか?果たして何を思うだろう?
現実に戦争は続いているのだと言うことを、同じ時代を生きる者として改めて実感させられた…この映画が存在する意味は大きいと思う。
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