地獄の黙示録 ファイナル・カットのレビュー・感想・評価
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追加シーンはやはり蛇足だが
ニューシネマパラダイス程の台無し感は無かった
やはり撮影CGではない分IMAXの臨場感は素晴らしく映画史上最もアゲアゲな前半は口が開きっぱなしになってしまった。
追加シーンは中だるみ
こういう映画程若い人に見てもらいたいが映画終了後見回してもやはりいなかった残念
重いテーマの冒険RPG
40年ぶりに観ました。当時は中3であまり記憶に残ってません。
そんな訳で自分的には、ほぼ新作を観たという感じです。
観終わって、これって何かと同じ感覚だと思い浮かんだのは冒険RPG。
メインキャラがユニークな仲間を連れて謎めいたラスボスを倒すまでのストーリー。
ボートで共に進行していく過程で遭遇するイベントの数々。幾度となく「YES」「NO」の選択場面があり、自分ならどうするかと考えさせられる。コントローラーがほしい。
そしてサーフィンの一幕はドリフの「もしものコーナー」を想起してしまいました。
「もしもサーフィン好きな指揮官がいたら♪♪♪♪」ダメだこりゃ
重いテーマの作品ですけどコッポラ監督が観客を楽しませてやろうという意欲がひしひしと感じられます。
この映画を観て久し振りにRPGをプレイしたくなりました。
狂気に浸れる幸せ
没入感と観てる自分自身がハイになっていった
DVDでしか見た事なかったけど、IMAXの大画面と音響で圧倒された。
それにこの映画の裏話では、みんなクスリや酒でハイな状態で演技してたらしい。
個人的には後半にしかでないが、デニスホッパーの草吸いすぎてイカれてる演技が良かったw
心の闇を覗く
映画で初めて、戦争のPTSDを見たのは地獄の黙示録だったと思う。
ウィラードだ。
初演当時は、そのPTSDという言葉を知らなかったが、今、改めてそう思う。
今では、ベトナム戦争だけではなく、イラク戦争などの帰還兵のPTSDもアメリカの社会問題だ。
そして、ベトナム戦争が泥沼化してから始まった徴収兵制度は、若者を巻き込んで、アメリカの価値観を内外から揺さぶり、どん底に突き落とす。
爆弾が飛び交うなかでのサーフィンや、プレイメイトの慰問の場面に、この戦争に大義などなかったことを感じる。
戦争でもマニュアル通りであろうとするもの、取り敢えずマシンガンをぶっ放したがるもの、音楽をかけゲーム感覚のもの。
兵士として訓練も行き届いていなかったのではないかと考えさせられる。
取り返しのつかないと気がつく前に、命を落とすしか無いのだ。
そして、ナパーム弾を使用して、ベトコンの隠れるジャングルを焼き払おうとするが、多雨で湿度の高いベトナムでは効果は限定的だった。
同時に使われた枯葉剤もナパーム弾も今では米軍で残虐性や環境の観点から使用が禁止されている。
ベトコンの地の利を生かした戦いはアメリカを凌駕し、アメリカの戦いは泥沼化の一途を辿る。
そして、カーツ大佐の王国。
カーツは何を見たのか。
映画の完成後に、コッポラは、この映画のテーマは何かと問われ、撮ってるうちに分からなくなったと答えた話はよく知られている。
カーツが何を見ていたのか、考えたのか。
想像することは自分の心の闇を覗くようでもある。
力を持つことによって、自分の王国を築きたかったのか、神になりたかったのか。
或いは、混沌とした世界に秩序をもたらそうとしたのか。
もしかしたら、両方かもしれない。
だが、いずれにしても、屍が転がり、遺体が木々に吊るされるような暴力と搾取の王国は、砂上の楼閣でしかないように思える。
そして、もしかしたら、コッポラは、今僕たちの生きる世界は、このカーツの王国のような世界と同じようだといつの間にか期せずして示すことになっていたのかもしれないとも思う。
世界のあちこちで戦闘は続き、宗教を背景にしたテロ、アメリカの銃の乱射事件は後を絶たないし、ネットの攻撃やフェイクニュースの悪意は、どこかで善良な人々を常に追い詰めている。
この映画は、自分の心の闇を、そして僕達の生きる世界の闇を覗くような作品だ。
この作品の元ネタとなったのは、「闇の奥」というコンラッドの小説だ。
アフリカの奥地で行われた搾取や植民地帝国の様を描いたとされる。
その頃と、僕達の世界はあまり変わってないのかもしれない。
ジゴモクを映画館で鑑賞できる楽しさ。
学生のころ観た時はもっと内容を理解できたし、感情移入もできた。
社会人になった今のほうが訳が分からなかった。
でも名画を映画館で鑑賞できるのはいいね!
観たことがない人にとっては純粋な戦争映画ではなく、ベトナム戦争について哲学してみよう、という映画になると思う。
IMAXが凄い!
旧作は未観賞。
IMAXの迫力は文句なしで凄い!
IMAXでしか公開してないのも理解できる。
ただやっぱりストーリーは今の時代は難解なのかも?
ベトナム戦争という時代背景を多少理解した上で、あの狂気の世界を少し理解できるかなぁ…
でもワルキューレが流れる中での大虐殺が行われる有名なシーンは、曲の壮大さと残酷さのコントラストは子ども頃の記憶に強烈に刻まれた時のまま。
IMAXの迫力の音響は更に増幅されていた。
IMAXありきの映画かな。
40年ぶりの劇場での再観に、当時を凌駕する程の衝撃
当時、70mm版に拘って日比谷の有楽座で鑑賞し、そのあとでエンディングロールが付いた35mm版でも観ている。
しかし当時は、当時伝わってきていた(マックィーンらの)大スター級の俳優の出演は結局叶わず、知名度的に当時まだ弱い感じの、マーチン・シーンとほぼ無名のクルー達に、脇役クラスだったデュバルという出演陣には、正直少々ガッカリしたものだった。
(その辺りの経緯は、例のドキュメンタリーでも語られている)
今回、数十年ぶりのグランドサンシャインのレーザーIMAXでの鑑賞で、その有楽座で初見した時の記憶が蘇ってきた。
改めて観て、CGの無い当時もすごい迫力に(出演者の件を忘れさせる)度肝を抜かれた感が有ったが、ムシロこの現代に観る事で「有り得ない、戦場の完全再現」が実写である事に当時よりも強いくらいの衝撃を受ける。
恐るべき映画であると思うと同時に、アメリカ人というものの傲慢さ身勝手さに嫌悪感を抱く。
そういう「戦場の目撃者」であるように錯覚を覚えさせるほど、恐るべき映画であるということであろう。
ストーリーを知りたいだけならDVDやBD等のホームメディアで十分だろう。
しかし、この映画の本質を知りたいのなら、劇場での鑑賞は絶対の条件であると確信する。
ただ、今回のバージョンは前の完全版程は長くないが、それでも前半の見せ場が余りに圧倒的すぎることからか、後半にかけてがやや間延びというか、緩慢に感じられるフシはあると思った。
もう一つ、今回の版もエンディング自体は(70mm版と違って)付いているものの、当時の35mm版にあった「カーツ帝国の(爆撃による)徹底破壊」映像がその背景に映し続けられる部分は使われていなかった。
個人的な印象では、シンプルで手堅く(資金を出資したヘラルド映画の意向で)シェイプしてまとめられていた「初公開版」も捨てがたいと思った。
更に細部を徹底して知りたい向きには、むしろ完全版も是非どうぞと言ったところか?
今回の版はその中間をいく感じの、良いとこどりといった趣向のようです。
これが「劇場での初体験」という方にとっては幸せなこととも言えそうです。
主演、マーロン・ブランド??
デジタル・リマスターって凄いのねー👀(しみじみ)
一昨年、『恐怖の報酬』のデジリマ観たときにも思ったけど、これだけの年月を経ている事を全く感じさせない!最新作のような画像で若かりし頃のハリソン・フォードが見られるとか感無量!!IMAXで観てよかったー(*´ω`*)
180分の長丁場映画だったけど途中飽きることもなかったからきっと面白かったんだと思う。でも厳密に言うと、前半部分(ミッション伝達、サーフィンの下り、子犬見っけ)は面白かったが、後半部分(フランス人一家登場、ラスボスの件)については続きが気になって観はするが期待を超える内容では無かったのが正直なところ。
この映画を観てると「戦争=狂気の沙汰」という言葉がピッタリ当てはまる。ウィラード大尉の正気の方がむしろ異常で、他のみんなはデフォルトが狂気。
戦争を経験してないからリアルとは違うのかもしれないけど、でも戦争のような非日常に身を置くと感覚がオカシクなってしまうんだろうなーと予想。
娯楽映画としてのキルゴア中佐は爆笑の連続だったけど、現実であれをやられちゃたまったもんぢゃーない。
狂気(というか共通の感覚)の中で共存している、という意味では『ミッドサマー』と通じる部分があるかも。
ラスボスは満を持して登場した割にはなんだかよーわからんかったけど、180分で終わってくれてよかったwww
そもそも、この映画の主演がマーロン・ブランドっておかしくないですか??^^;
子犬がかわいい
音がすげー良かった。
個人的にはプレイメイトとの絡みのシーンは残して欲しかった。
逆にフランス人の集落の話はカットでもよかったかなと。
それでも本作が超名作である事には変わりはない。
コッポラ監督としては最高の形で後世に遺産を残す事ができたと言えよう。
劇場でまた観れてしあわせを味わえた。
真善美、とは限るまい。
これは映画館で観るべき傑作。すでにDVDで観賞済みな本作だが、今回 IMAX で見て、改めてTV画面とは異質な戦慄と感動が。熱帯雨林を呑み込み焼き尽くすナパームの炎にボクは心奪われ、美は狂気も残虐も超越すると確信した。
殺戮は罪。狂気は罰。美は祝福?ほんとうに?神が正気と確認したのはだれ?この美は呪詛では?悪意では?
混沌のなかで、ボクはコッポラの天才を思い知ったのだ。
映画は教科書だった
おそらく公開時以来なので40年ぶりか。あらためてIMAXの大迫力で観直していると、中一当時のことをいろいろと思い出してきた…
この映画で初めてドアーズの「The End」を聴いて夢中になったんだ、とか。この映画で初めてワーグナーを知ったんだ、とか。この映画がきっかけでベトナム戦争に興味を持って、開高健の闇シリーズを読みあさったんだ、とか…
そしてその「ワルキューレの騎行」をバックに繰り広げられる、人を人とも思わぬ狂気がなぜかくも美しいのか…
確かに映画はいつも僕らの教科書だった。学校では教えてくれないようなことこそ…
音響や撮影も確かに凄いが、内容も興味深い
音響や撮影は流石アカデミー賞。
特にインパクトを感じたものは以下。
・ヘリコプターの離着陸
・機銃/大砲の射撃
・ナパーム弾一掃
・ベトナム民の踊りのシーン
・シーンに応じて効果的に流れる音楽
ストーリー展開も凄く良くできてる。
アメリカ軍のカーツ大佐が、命令に背き、カンボジアの奥地で自らの王国を築いており、それを暗殺しろとの特殊任務。
危機意識に乏しい部下に護送されながら、主役のウィラード大尉は1人、カーツ大佐の過去を遡る。感慨にふけて、尊敬と同情を示しつつも冷静に分析する。
そして、大佐の領域に潜伏した後もドラマがある。
エリートだった大佐がなぜ狂ったのか?
そもそも狂っているのか?
大尉と大佐は似ている部分もあるのでは?
大尉と大佐が相見えるとき、どうなるのか?
などの興味深い疑問を、主役と一緒に抱えることになる。この疑問が晴れていく様子が、3時間の映画を一瞬で終わらせてくれた。
しかし、この映画を見終わったあと1番に感じたものは、何とも言えない重苦しさだ。
・大佐の言葉に重みがある(うろ覚えだが以下)
「4分の1の数でも、戦闘意識のある精鋭部隊ならば勝利できる」
「理性を伴わない原始的な殺人本能」
「恐怖だ」
・ベトナム民の惨状。惨状とは不釣合いな純粋さ。
・そして、大尉の最後の決断。
大佐に思考を読まれた上での決断を下しているが、理性的だったのか、本能的だったのか?
IMAXの迫力!
ベトコンの村を襲撃し、ナパーム弾で椰子林を焼き払うシーンが、まさに圧巻。現実の戦場に居るような気がして、恐ろしさを覚えた。オープニングやところどころで流れるドアーズ「The End」が凄い迫力で迫って来るのも、音にこだわるIMAXならではであり、全く感無量だった。もちろんワーグナーの「ワルキューレの騎行」もこれから始まる戦闘シーンを否が応でも盛り上げていた。久々に劇場で見たこの作品はCGとは根本的なところでは全く違うものだと分かった。臭いまでありありと嗅いでいる気にさせるのが、現実にあるセットなのだと理解した。映画監督なら、CGなど一切使わずに作品を撮りたい撮りたいと思うのも無理はない。金が湯水の如く使えるならば、是非そうしたいだろう。それだけの意味はあるのだ。
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